「自転車を駐輪しようと思ったらバネがない」
「スタンドを蹴り上げた時にバネが壊れた」
このようなことありませんか?
そんな時は、「自転車屋さんか、どこに持っていけば修理してもらえるのか」、「費用はどれくらいかかるのか」、「自分では直せないものなのか」など、気になりますよね。
今回ご紹介する自転車のスタンドの取替えや、バネ取り付けなど、自分でできる簡単な方法を知れば、自分でメンテナンスすることが楽しくなるかもしれません。
自転車のスタンドのバネはなぜ壊れる?
まだ乗り始めて2年も経っていないのに、自転車のスタンドのバネが動かない、スタンドが上げ下げできないなど、壊れることもありますよね。
その場合、毎回かなりの力でスタンドを蹴り上げたり、スタンドを立てたまま引きずって、バネ取り付け部分に衝撃があったり負担が掛かっていたのかもしれません。
または、自転車が倒れてスタンドやバネ取り付け部分が壁などに当たったり、物がぶつかって大きな衝撃が加わった、などの原因が考えられます。
次に知って頂きたいのは、自転車スタンドの故障は、経年劣化による錆が原因の大半を占めるということです。
自転車は屋外に駐輪されることが多く、雨風にさらされると、錆の発生はさけられません。
錆は目視で確認できる、分かりやすい劣化です。
錆びるとバネ取り付け部分やバネ自体がもろくなり、加重や伸縮に耐えられなくなって破損します。
さらに、不純物が混ざっているような安いバネですと、劣化が早くなることもあります。
そして、一見では分からない、危険な劣化がネジの緩みです。
振動や衝撃、加重により、徐々にバネ取り付け部分のネジが緩んでくることがあるのです。
そんなネジが緩んだ状態で、スタンドの上げ下げを繰り返せば、負担がかかってバネが外れてしまうこともあるでしょう。
自転車のバネ取り付けの費用は?
では、スタンドの修理やバネ取り付けを自転車屋さんに頼むと、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。
その場合、チェーン展開の大手サイクルショップか、町の自転車屋さんかで多少、費用は変わってきます。
例えば、バネ自体は500円以下ですが、工賃を含むと自転車のスタンドのバネ取り付け費用は、2000~3000円台が相場です。
しかし、自転車屋さんでは、錆落としやタイヤの空気入れ、他箇所のネジの緩みなども一緒にチェックしてくれて、プロが全体をメンテナンスしてくれることもあります。
また、自転車屋さんでなくとも、ホームセンターでも直してくれます。
バネは100~200円台で売っていますし、スタッフの方に頼んだ場合、こちらは3000円以下でバネ取り付けをしてもらえます。
自転車屋さんに比べると、少し安めの金額で行ってくれることが多いです。
ただ、自転車屋さんだとプロに見てもらえるなどのメリットがあるので、一概にホームセンターが良いとは言い切れないところです。
このように自転車屋さんやホームセンターに依頼をすると、少なからず費用が嵩むということです。
そこで、自分でバネを取り付けてみた場合は、どうでしょう。
バネの費用が掛かりますが、工賃はかかりません。
そのため、長期的に考えると安く済ませることはできるでしょう。
そこで、次項では、自転車のスタンドのバネ取り付けが自分で簡単にできる方法をみていきましょう。
初めてでも大丈夫!簡単バネ取り付け方法
それでは、実際にスタンドのバネ取り付けの方法についてご説明していきます。
【必要なもの】
・バネ
・軍手
・マイナスドライバー
この道具を用意します。
また、バネに関しては、両立スタンドの片方が無事な場合に関しては、バネを計測したり、バネの巻き数をカウントしたりして、長さを確認しましょう。
もしくは、壊れたバネが手元にある場合は持参し、太さや長さを確認して元々付いていたバネに近いものをホームセンターなどで購入しましょう。
それでは、作業に入っていきます。
まずは、軍手や厚手の作業用手袋をして、怪我や汚れの付着を防止することが重要です。
そして、自転車は固定して倒立されることができれば一番良いです。
しかし、それが難しい場合は、壁に立てかけたり、人に支えてもらったりしてもするのでも大丈夫です。
また、バネ取り付け作業は、自転車のスタンドを立てず、地面と接さない跳ね上げた状態のほうがバネの引っ掛け同士が近くなり、楽にできます。
作業時間は約10分ほどです。
まず、バネの両端の引っ掛け部分のうち、一方は断面の円のセンターにあり、一方は断面の円の端にある場合、センターにある引っ掛けを先に自転車本体、車輪の中央辺りのフックに掛けます。
次に、反対側の引っ掛けの輪の部分に、マイナスドライバーを先端から通します。
そして、ドライバーの先を、後方のスタンド部分にあるフックに引っ掛け、テコの原理を利用してドライバーの持ち手を押し下げます。
すると、引っ掛け部分ががスルっと滑り、後方フックにバネが掛かります。
このようにテコの原理をりようすれば、女性でもできますので是非お試しください。
バネ取り付けでなくスタンドごと新調する!
両立スタンドの場合、片方のバネがダメになれば、もう片方も劣化している場合が多く、スタンド全体が錆びていることもあります。
このように、全体的に錆びている場合は、思い切ってバネ取り付けではなく、自転車のスタンドごと新しく取り替えるのも良いでしょう。
そこで必要な工具は、ホームセンターやネットで1000円前後で購入できる、15mmのボックスレンチです。
次に、新しく取り付ける両立スタンドですが、1000~2000円台でホームセンターやインターネットで販売されています。
購入の際は、スタンドの形状や材質などは今使っているものと同じタイプで問題ありませんが、心配ならば確認しましょう。
そして、作業する時は、古いスタンドのパーツや各部品を外す前に、後で取り付けの順番がわからなるのを防ぐため、1作業ごとにスマホで形状を撮影することをおすすめします。
では、スタンド取り付け作業の開始です。
まず最初に、車輪の中心辺りにあるスタンドのハブ軸のキャップを外します。
次に、ナットが現れるので、ボックスレンチで反時計回りに回して外します。
左右どちらも同じ要領で、泥除けステイ、スタンドの順に外します。
そしていよいよ、新しいスタンドの向きを確認しながら取り付けます。
外した時と逆の手順で、ステイをはめて、左右交互に少しずつ時計回りにナットを締めれば完了です。
注意する点は、衝撃で緩み易くなるので体重を掛けてしっかりと締めることです。
スタンドのタイプを変えてみる
スタンドバネが故障した際に、元々両立スタンドが扱いづらい方や、見栄えが気になると考えている方、バネ取り付けが難しいという方は、片足スタンドに変えてみるのも良いでしょう。
実は、両立スタンドでは自転車を立てる際に、バネ取り付け部分に負担が掛かる原因となる、引きずり行為をしてしまうことも多いのです。
その点、片足スタンドは両立スタンドに比べて、簡易な動作で立てることができます。
例えば、元々スタンドのないロードバイク用の簡易片足スタンドは、見た目もスッキリしていて邪魔になりませんし、取り付けも簡単で長さ調整も楽々です。
そこで、片足スタンドに取り替えるなら、ホームセンターやネット販売で1000円前後で購入できるものが、手軽でおすすめです。
こちらも、材質や形状が取り付け可能かチェックしましょう。
また、工具が手元にない場合は、ボルトに適したレンチが付属品としてセットになったタイプを選べば、取り付け方法や説明書なども付いている場合が多く、初心者さんに適しています。
それでは、一般的な片足スタンドの取り付け方法をみていきましょう。
まず、左側の後輪のチェーンステーとシートステーとよばれるフレーム部分を、スタンド本体とプレートで挟みます。
次に、レンチで数箇所のボルトを仮止めのため、緩く締めます。
そして、全ボルトが仮止めできたら、順にしっかりと締め直して完了です。
これなら簡単にできそうですね。
自転車のスタンドを長く使い続けるには
このように、自分でメンテナンスすると、自転車にさらに愛着が湧きますね。
では、丁寧に扱い、保管にも気をつけて十分なメンテナンスを施した場合、自転車はどのくらいの期間、使用できるのでしょうか。
なんと、乗る頻度にもよりますが、7~8年から10年、何十年と使い続けることも可能と言われています。
もちろん、タイヤや今回のようにスタンド、サドルやシート、ハンドル、本体など各部分のメンテナンスは必要です。
その際、気をつけたいのは冒頭でも触れましたが、自転車のスタンドの劣化の原因となる、バネ取り付け部分の損傷やスタンド自体の錆です。
そこで、錆びないように室内保管や、雨に当たらない屋根のあるところで保管するようにしましょう。
しかし、実際には難しいという方もいるかと思います。
そのような方は、自転車にカバーをかけるようにしてみてはいかがでしょうか。
完全に雨を防ぐことができるわけではないですが、すこしでも劣化を防ぐことができます。
また、水たまりなどの上を走ったりした日は、最後に水を拭き取るなどすると長持ちすることができるでしょう。
もし、錆びてしまった場合は、錆取りブラシで錆を擦り落としたりするのも効果的です。
また、錆だけではなく、ボルトの緩みも気にしておきましょう。
1ヶ月に1度程度はボルトの緩みをチェックすると良いです。
また、ナットを取り付ける際にネジロック剤を塗るのも緩みを防ぐ良い方法です。
あとは、バネを損傷させないためにも、過度な力をかけて、スタンドを上げ下げしないようにすることにも注意が必要ですね。
自転車のメンテナンスは意外と簡単!
自転車のバネ取り付けは、意外と簡単にできそうですよね。
また、スタンドの種類を変えるのも、気分転換にもなりますし、人によっては使い勝手が良くなることもあるので、バネ交換ではなく、スタンド交換も視野に入れても良いでしょう。
また、できることなら長く使うことができる方がいいので、劣化させないことも大切です。
そして、自分でメンテナンスをし始めると、自転車自体を大切に扱うようになるかと思います。
その結果、長く使えてお得になります。
中には、カスタマイズに興味がでてきて、趣味の幅が広がるかも知れませんよ。