ロードバイクには多くの消耗品が使用されていますし、カスタムという点でもパーツの交換をしながら自分なりの一台に仕上げていくものです。
そのため、どんなパーツがあるのかを把握しておきたいところですし、ノンブランドでも品質が低いとは限りませんが、メーカー名が分かっている方が安心感があります。
そこで今回は、ロードバイクに使用されているパーツとそのメーカーをご紹介していきます。
ロードバイクの心臓「コンポ」を扱うパーツメーカー
今回はパーツ別に代表するメーカーをご紹介していきます。
まずは、ロードバイクの心臓部分である「コンポ」から確認していきましょう。
コンポは、ギアやクランクなど自転車を前に進ませるための駆動系パーツ「ドライブトレイン」と、ブレーキの総称です。
コンポをセットで扱っているのは、世界三大メーカーと言われる、「シマノ」「カンパニョーロ」「SRAM(スラム)」です。
中でも日本のシマノのシェア率が圧倒的に高く、安定した性能とリーズナブルな価格で世界のロード乗りに愛されています。
カンパニョーロはコンポ部門では高級志向路線であり、性能はお墨付きですが非常に高価です。
SRAMはスプロケット(リアギア)の製造方法が特殊であったり、無線式の電動変速(eTAP)など、革新的な物作りをするメーカーです。
完成車に最初から付属しているのはこの3メーカーが多くなりますが、コストの関係もあるのか、どこか一部分だけを別メーカーにしているという完成車も少なくありません。
そこで次項では、そんな一部分に採用されることの多いメーカーをご紹介します。
ロードバイクのクランクを扱うパーツメーカーの実力は?
ロードバイクのコンポにおいて、セットから外れて別メーカーの製品になることが多いのがクランクとブレーキです。
まずクランクですが、特に多いのが「FSA」という台湾のパーツメーカー製の物になります。
安価でクランクを製造できるメーカ―のため、完成車に使われることが多く、特に「BB30」というボトムブラケットとの組み合わせではトップクラスのシェアになります。
以前は、変速の性能や剛性を指摘される声もありましたが、現在はそれに対応している姿勢が見られ、改善も進んでいると聞いています。
ハンドル周りのヘッドパーツなどは世界最高峰のレベルと言われていますし、今では当たり前となっているコンパクトサイズのハンドルを最初に手掛けたのはFSAです。
そして、クランクでもう1つ注目しておきたいメーカーは、「praxisworks(プラクシスワークス)」です。
アメリカの新興パーツメーカーでまだそこまでの知名度はありませんが、クランクでは素早く正確な変速という高い評価を受けるメーカーです。
もし、完成車に得体の知れないノンブランドのクランクが付属しているとすれば、筆者個人的にはプラクシスワークス製に交換すると思います。
ロードバイクのブレーキに多く採用されているメーカーは?
次にロードバイクのブレーキですが、ここはコンポメーカー以外では圧倒的に「テクトロ」というパーツメーカーのものが多くなります。
昔からとにかく賛否両論の幅が大きいメーカーで、「安価でよい」という評価から、「使い物にならない」という酷評まで様々です。
安価な完成車やクロスバイクに付属していることが多いので、全体的な性能の低さの象徴のように扱われてしまうところもあるようです。
しかし、アームの剛性の低さやブレーキシューの弱さなど、シマノやカンパニョーロとの決定的な差が指摘されており、筆者もそれを感じた経験があります。
そのため、高いレベルのスピードコントロールを求める、またはオフロードや雨の日など過酷な環境で使用することが多いなら、交換を考えてよいと思います。
ブレーキシューだけの交換でも制動力の違いを実感できるので、まずそこから始めてみるのがおすすめです。
ブレーキシューですが、手に入りやすく手頃な価格ということで、シマノ製を推奨します。
ロードバイクのカスタムで最優先したいホイールを扱うパーツメーカー
冒頭でロードバイクはパーツのカスタムありきとお話ししましたが、その筆頭がホイールです。
ホイールを軽量で高性能な物に交換すると単純に速く走れるようになったり、走りの質が大きく変わるので、体感しやすいこともあり最優先になることが多いです。
それを見越して、数えきれないほど多くのメーカーがロードバイクのホイールを製造、販売しています。
そこでここでは、押さえておきたいホイールメーカーを一気にご紹介します。
【シマノ】
柔らかいリムが特徴で、ソフトな乗り心地を求めるならここに落ち着きます。
【カンパニョーロ】
コンポとは違い、汎用性が高く万人受けのするオールマイティタイプのホイールを多く製造しています。
もしホイール選びに迷っていたら「ゾンダ」を検索してみてください。
【フルクラム】
カンパニョーロの子会社で、硬めのリムが特徴です。
ロードバイクにスピードを求めるなら、このメーカーを視野に入れてください。
【マビック】
カンパニョーロと同じく、総合力で勝負しているメーカーです。
個人的にコスパでは、ホイールメーカーNO1ではないかと思っています。
【ジップ】
カーボンのディープリムホイールが得意なメーカーで、革新な物作りで多くのファンがいます。
また、多くのプロ選手がレースで使用しており、本格的にレースを目指す方は必見のメーカーです。
【ファストフォワード】
手組みホイールの第一人者で、スポークを組む技術においては他の追随を許さないメーカーです。
ホイールの個々のパーツを名の通ったメーカーで固めたいと思えば、ファストフォワードに行き着くことになります。
ロードバイクのタイヤを扱うメーカー
ロードバイクのパーツカスタムでは、ホイールと並んで優先順位が高いのがタイヤです。
また、タイヤは消耗品ということもあり、カスタム以前に必要に迫られての交換もあり得ますので、余計にメーカーを知っておく必要があるでしょう。
そのため、ここではこちらもホイール同様、押さえておきたいタイヤメーカーをご紹介します。
【コンチネンタル】
「耐久性の化け物」という異名がある程、丈夫で長持ちするタイヤが多いメーカーで、グリップ力の強さと、パンクしないことでも有名です。
タイヤ選びで迷うことがあれば、まずコンチネンタルを考えてみてください。
【ミシュラン】
総合性能の高さで勝負するのがミシュランで、どちらかというとレース仕様のタイヤを多く扱っています。
【ヴィットリア】
千円から二万円を超えるような物まで、価格帯の幅が広いのが大きな特徴です。
代表的なモデルである「コルサ」は高速で走るにはもってこいのタイヤで、多くのプロ選手が愛用しています。
【パナレーサー】
国内最大のタイヤメーカーで、クリンチャーのチューブも質が高い、ゴムのスペシャリストと言っても過言ではないメーカーです。
そのため、グリップ力の強さと耐パンク性に優れ、耐久性でも高い評価を受けています。
ロードバイクのパーツ別代表的メーカー
最後になりましたが、ロードバイクのその他のパーツについて、代表的なメーカーをまとめておきます。
『サドル』
ホイール同様サドルも実に多くのメーカーが参入していますが、質の高さはイタリアのメーカーが一歩リードというところです。
・レースモデルなら【セラ・ロイヤル】の代表的ブランド【フィジーク】
・乗り心地重視のコンフォートモデルなら【セラ・SMP】
・総合力なら【セラ・イタリア】
といったところが代表的です。
『ハンドル』
あまりカスタムの優先順位が高いパーツではなく、もし交換を考えるのであれば、メーカーありきではなく、形状を優先した方がよいです。
しいてメーカーを挙げるとすれば、
・アルミなら【日東工業】
・カーボンなら【チネリ】
です。
『サイクルコンピューター』
自転車で走る際に走行距離や時間、時速(スピード)を測定してくれるのが、サイクルコンピューターです。
スマホやパソコンと連動してデーター管理もできますので、走りを追求して楽しむロードバイクには必須のアイテムと言えます。
サイコンでは【キャットアイ】というメーカーの製品が、性能と価格のバランスでおすすめになります。
『サイクルウェア』
ロードバイクに慣れてくると服装にも気を使うようになりますので、自転車専用のサイクルウェアを考える必要があります。
サイクルウェアでは【パールイズミ】がおすすめです。
サイクルウェアは競輪選手が着るようなピチッとしたタイトな物を想像するかと思いますが、全ての人がレースに参加するわけではないので別の選択肢も必要です。
その意味では本格的な物から、カジュアルな物まで揃っているパールイズミであれば、自分の用途に合ったウェアが見つけやすいはずです。
名の通ったメーカーには安心感がある
今回は、ロードバイクに使用されているパーツのメーカーについてお話ししました。
ロードバイクはパーツに精密さが求められるので、やはり名の通ったメーカーに越したことはありません。
今回ご紹介したメーカーは流通量も多く通販でも手に入りますので、確認をして頂きたいと思います。