メリダという自転車メーカーをご存知でしょうか。
自転車好きな方なら、知っている方も多いかと思いますが、日本ではまだ知名度が低く、今後の発展が期待できるメーカーです。
そのメリダが発表した2017年モデルの多くは、メリダオリジナルブレーキからシマノに変更されパワーアップしたようですね。
今回は、リアクトの最高モデル「7000-E」や、スクルトゥーラの人気モデルなどの特徴をご紹介していきます。
メリダって何?
自転車好きな方ならご存知の「メリダ」ですが、初めて耳にする方のために、まずは簡単にご紹介します。
メリダは台湾で最も大きい自転車メーカーの一つであり、主にアメリカから委託されて、フレーム生産を行っています。
ジャイアントも同じく台湾の自転車メーカーで、台湾製=低品質の安物という考えは、今では一蹴され、そのクオリティの高さは世界でも認められるようになりました。
メリダは、製造のみを自国台湾で行い、企画や開発はドイツで行っているため、世界の中でも特にヨーロッパで高評価を得ています。
日本といえば、シマノが自転車メーカーの最高とされ、それに続きイタリアやスペインのメーカーが高級で品質も良いとされていますが、ヨーロッパでは台湾メーカーのメリダは高級で高品質として認識されているのです。
メリダは今後、アジアに向けて大きく進出してくるでしょう。
メリダの人気がどこまで伸びるのか、楽しみです。
では、メリダが製造している自転車には、どのようなものがあるのでしょう。
「リアクト 7000-E」もメリダが製造する自転車なのですが、リアクトって何?という方にもわかりやすく、ご説明していきます。
メリダのロードバイクはリアクト以外に何がある?
メリダが製造しているロードバイクは、主に3種類あります。
それは、SCULTURA(スクルトューラ)、REACTO(リアクト)、RIDE(ライド)です。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
●SCULTURA(スクルトューラ)
メリダの中で最も人気なのが、このスクルトゥーラです。
レースでも良し、ロングライドでも良し、そんなオールマイティなバイクです。
フレームは、カーボンとアルミが選べますが、どちらも高評価なので、軽量したいならカーボン、費用を抑えるならアルミでしょう。
メリダは他社に比べるとリーズナブルなので、一般的に高価といわれるカーボンも、比較的安く入手できます。
●REACTO(リアクト)
リアクトの最大の売りはエアロフレームです。
エアロフレームというのは、空気抵抗を最小限に抑えたフォルムで、エアロ形状ともいわれています。
軽量フレームより重さはあるものの、平地での巡航スピードはアップされます。
快速さに特化しているので、上りの性能はあまり良くないという欠点がありますが、費用的には、アルミなので安価です。
最新モデル「7000-E」については後述していきます。
●RIDE(ライド)
あまり馴染みがありませんが「北の地獄」と称される、パリ~ルーベの石畳コースを走る市民レース用に開発されました。
ガタガタした石畳を快適に走れるように、吸収性に優れたヨーロッパならではのバイクです。
リアクトの最高モデルは7000-E、スクルトゥーラの最高モデルは?
メリダの主要3種類のロードバイクをお伝えしたところで、最新2017年モデルはどんな感じなのでしょうか。
2017年モデルでの大きな変化としては、ディスクブレーキモデルが充実したことです。
また、メリダ独自のブレーキからシマノへ変更された車種が増え、さらにコストパフォーマンスが良くなりました。
メリダの中で初心者におすすめといったら、やはりオールマイティにこなせる、スクルトゥーラです。
人気なのは「スクルトゥーラ 400」で、初心者にもおすすめでしょう。
アルミフレームで、リア11速のシマノ105を装備しています。
ヒルクライムにも使え、性能が高いレーシングバイクです。
また「スクルトゥーラ 5000」のコンポには、シマノのアルテグラが装備されており、フレームは、新開発のセミエアロ形状で、フルカーボンです。
2017年モデルの最高峰は「スクルトゥーラ 9000-E」で、プロが使うモデルで、ヨーロッパの開発チームにより、超軽量を実現させました。
「スクルトゥーラ TEAM」は、チーム・ランプレ・メリダが使っているものと同じ仕様で、2017年モデルでは、ホイールはフルクラムレーシングクアトロで、選手が乗るものと同様のスペックです。
「スクルトゥーラ DISC TEAM」は、油圧ディスクブレーキを搭載したチームモデルで、これには新型デュラエースが採用されています。
フルクラムの、ディスクブレーキ用カーボンクリンチャーホイールで、まさにプロ仕様といったところですね。
メリダの中で最も人気なスクルトゥーラ。
オールマイティにこなせる1台として、いかがでしょう。
エアロフレームのリアクトも人気です。
次章では、リアクトの2017年最高モデル「7000-E」をご紹介していきます。
メリダのリアクト7000-Eってどんな自転車?
メリダ、リアクトの2017年最高モデル「7000-E」とは、一体どんなロードバイクなのでしょうか。
簡単にご説明しますと、シマノの11速アルテグラのDi2完成車です。
シマノの「Di2」というのは電動変速のことで、電力でディレイラーを動かして変速する機能です。
カンパニョーロでは「EPS」、スラムでは「eTap」と呼ばれています。
逆に、電動ではない通常のディレイラーは、ワイヤーを引っ張ったり解放しながら、変速させています。
電動変速の場合は、ワイヤー要らずで、ディレイラーにモーターが入っていて、そのモーターがディレイラーを動かしています。
モーターを動かすために必要なバッテリーはフレームの中に装備されていて、外側からは見えないようになっています。
この7000-Eのフレーム内部にもバッテリーが仕込まれています。
フレームの素材はカーボンで、グレードはCF3。
シートポストはS-FLEXというショック吸収剤のようなゴムが入っているため、フレーム全体で十分振動を吸収してくれて、乗り心地の良さが感じられるでしょう。
また、フロントフォークもエアロ形状でワイドスタンス。
振動吸収性が良く、快適です。
ホイールにはフルクラムが採用されています。
実際に試乗した方の感想はというと、一番に感じるのは「剛性」のようです。
特にエアロフォークの剛性が高く、この強さの秘密はフォーク内部に隠された板にあります。
フォークの骨となるような板を、内部に仕込むことで強度を上げているのです。
リアクトは本来、平地での走りに特化しているため、上りは苦手なのですが剛性の高いエアロフォークにより、上りもラクにこなせます。
完成車はキャリパーブレーキが装備されていますが、フレームセットの「リアクト TEAM」はダイレクトブレーキです。
高スピードで登りも可能な「メリダ リアクト 7000-E」。
電動変速でエアロフレーム、まさに快速性を重視したロードバイクです。
リアクトの最高モデルは7000-Eだけど、人気なのは400!
メリダ リアクトの最高モデル「7000-E」の特徴をお伝えしましたが、実は7000-Eよりも人気の高いモデルがあるのです。
それは何かというと、メリダユーザーにはお馴染みの「リアクト400」というモデルです。
リアクト400のコストパフォーマンスの高さには定評があります。
では、2017年モデルの400は、どんな感じなのでしょう。
最大の特徴は、ブレーキ部が強化されたことです。
2016年モデルでは、メリダオリジナルのブレーキが採用されていましたが、2017モデルではフロントブレーキはシマノ105、リアブレーキもシマノ105のダイレクトマウント方式になりました。
他にも、クランク以外はほとんど105が使用されています。
クランクは、2016年と同様、FSA Gossamerです。
フレームも2016年から継続で、アルミエアロフレームです。
30mm高セミエアロホイールで、タイヤ幅は23Cから流行の25Cに変更されています。
ディレイラーもフロント、リアともに105が採用され、よりスムーズな変速が可能になりました。
デザインはそれほど変化はありません。
型落ちとなった2016年モデルのリアクト400なら、今ではリーズナブルに入手可能です。
ブレーキ性能を重視するなら、断然2017年モデルです。
なんといってもシマノ105が標準で搭載されています。
2017年モデルは、メーカー在庫が品薄になるほど人気なので、気になっている方はお早めに。
エアロフレームのリアクトは初心者に乗れる?
プロ仕様の「スクルトゥーラ9000-E」、エアロフレームの「リアクト7000-E」、どちらも最高峰ならではの充実した装備ですね。
読者の皆様はどちらの車種に魅力を感じますか。
今記事では、初心者の方に万能型スクルトゥーラをおすすめしていますが、初めてのロードバイクにエアロフレームを選ばれる方も意外と多いのです。
メリダのリアクトもそうですが、独特なフレームの形状に魅了される方もいらっしゃるのでしょう。
「初心者でもエアロロードに乗れるのか?」という疑問を感じている方もいると思います。
その答えは「乗れます」です。
乗りこなすまでには慣れが必要ですが、普通に乗る分には問題ありません。
エアロフレームの特徴は、平地での快速性です。
スムーズな加速で、勢いに乗った時のハイスピードはエアロフレームならでは効果でしょう。
しかし、エアロフレームの快速性は38キロから40キロを越えたあたりで実感できるものなので、初心者の方には少し難しいかもしれませんね。
エアロフレームの欠点は、エアロ形状による重量の重さです。
それと、平地を走ることを前提としているので、振動吸収性が良くないということです。
重くて、舗装されていない道ではガタガタする、ということを理解した上で、それでも良いと思えたら購入してしまいましょう。
自分の気に入ったデザインに乗ることも、ロードバイク上達への近道です。
このカッコいいロードを乗りこなしたい、という熱い気持ちがあれば、いずれ40キロ越えでエアロロードの快速性を実感できるようになるでしょう。
堅実に進みたい方なら万能スクルトゥーラ、エアロで攻めたい方ならリアクトをおすすめします。
メリダは、日本で今後ますます発展していくブランドです。
ぜひチェックしてみてください。
メリダは意外と優れもの
日本では、まだ知名度の低いメリダですが、ヨーロッパでは高級・高品質として認識されています。
知名度が上がるにつれ、価格も高騰していくかもしれません。
メリダは今が買い時かもしれませんよ。
たとえフルカーボンでも、有名ブランドと比較すると安価に入手できます。
2017年モデルは、標準でシマノ105が搭載されていたりするので、性能も問題ないでしょう。
メリダ、要チェックですね。