メリダ・スクルトゥーラ4000の2018モデルと2019モデルの違い

12月頃を超えてくると、各メーカーの新しいモデルのロードバイクも出揃い、店頭にも並んでいきます。

そこで気になるのは前年度モデルとの違いで、大きな変化があるかどうか確認をしたいところです。

今回はメリダのSCULTURA 4000(スクルトゥーラ4000)について、2018モデルと2019モデルを比較してみます。

メリダ・スクルトゥーラ4000とは

スクルトゥーラは山道も平坦もこなす総合レーシングバイクであり、メリダのロードバイクではエアロロードのREACTO(リアクト)との2枚看板です。

スクルトゥーラはツール・ド・フランス(以下ツール)を走る現役のレースモデルであり、そのチーム仕様の完成車は100万円を優に超えます(2019モデルは130万円)。

その一方で、10万円以下の機種などもあり、メリダらしい幅広い層にアピールする戦略が垣間見えます。

その中でスクルトゥーラ4000は、フルカーボンフレーム車の中では最も安価なモデルで、位置付けとしてはレースバイクの初心者グレードになります。

初心者グレードとは言っても、デザインや技術をプロ仕様モデルから引き継いでいる部分もありますので、初心者グレードの域は超えていると考えてよいかと思います。

また、2018モデルに引き続き、メリダが機材を提供するUCIワールドチーム、「バーレーン・メリダ」が実際にレースで使用する機体のチームカラーを採用した、レプリカモデルも販売が継続されます。

メリダ・スクルトゥーラ4000のスペック

今回はメリダのスクルトゥーラ4000について、2018モデルと2019モデルの比較を行いますので、まずここでは2019モデルを参考にスペックを確認しておきましょう。

フレームはカーボンで、プロ仕様から弾性を少し抑え衝撃吸収性を高めた、扱いやすさや乗り心地を考慮している「CF2フレーム」になります。

ジオメトリにもアマチュアに寄り添う味付けがされており、レースモデルとしての本分は守りつつ、リラックスして乗れるポジションにも配慮されています。

メインコンポは新シマノ・105「R7000」ですが、クランクセットのみFSAの「ゴッサマー」になります。

その他のパーツはメリダオリジナルで統一感を出し、コスパ面でも優れています。

重量はミドルレンジの50サイズで8.2㎏、価格は199,000円(税抜き)になります。

メリダスクルトゥーラ4000・2018モデルと2019モデルの比較①フレーム

それではここから、メリダのスクルトゥーラ4000について、2018モデルと2019モデルを項目別に比較していきます。

まずはフレームから見ていきましょう。

●素材・ジオメトリ

ジオメトリの数値は2018モデルから一切変更がありませんので、フレームデザインは2019モデルも継続されています。

メリダは素材については詳細を明かしませんので細かい変更などは分かりませんが、CF2にBBシェルが「PF86」という共通点がありますので、大きな変更はされていないものと思われます。

●ボディカラー

2色体制は変わりませんが、バーレーン・メリダのチームカラーが変更になるようなので、レプリカモデルもそれに合わせて変更されています。

もう1色はマットブラックの基調は同じですが、2019モデルはイエローがアクセントに入ります。

いずれにせよ、フレームは目立った変更点はなく、ほぼ継続使用と考えらえます。

メリダスクルトゥーラ4000・2018モデルと2019モデルの比較②コンポ

前項に引き続き、メリダスクルトゥーラ4000の2018モデルと2019モデルを比較ですが、ここではコンポについて確認します。

メインコンポはシマノ・105で変わりなしですが、105がモデルチェンジを行ったのが大きなトピックスになります。

全体的にコンパクトな作りとなり空力的に優れているという評価ですし、アジャスター内蔵のフロントディレイラーや、シャドー形状のリアディレイラーは上位グレード譲りで、変速系統も確実にレベルアップしています。

また、スクルトゥーラ4000の2018モデルはブレーキがノングレード品でしたが、2019モデルは105になったのも特筆ものです。

シマノは105から上位はブレーキの仕様が下位グレードとは明らかに違うので、そこに大きな線引きがされてます。

そのため、ブレーキも105になったということはこの上なく大きなことで、喜ばしいと考えてよいでしょう。

また、リアギアであるカセットスプロケットが2018の「11-28T」から「11-30T」となり、1枚軽いギアにシフトしましたので、上り坂などでは重宝しそうです。

そして、クランクは2019モデルのスペックでもお伝えしたように、FSAのゴッサマーが継続採用されています。

メリダスクルトゥーラ4000・2018モデルと2019モデルの比較③その他

前項でお伝えしたコンポに関しては、105自体のモデルチェンジに合わせていますが、その他のパーツに関しては大きな変更点は見られません。

個人的にはホイールを完組みにしてくると予想していましたが、2018モデル同様メリダオリジナルの手組みホイールが継続になります。

次に全体の重量ですが、2019モデルの方が100gほど軽くなっているようです。

その理由は不明ですが、誤差の範囲かと思います。

そして価格ですが、2018モデルから据え置きになっていますので、シマノ・105がグレードアップをし、ブレーキもノングレードから105になったことを考えれば、コスパがよくなったしたと判断できます。

なお、姉妹機となるディスクブレーキモデル、スクルトゥーラDISC4000は価格が3万円ほどアップしています。

ブレーキが正式に105グレードになったのが影響しているはずですが、それにしてもスクルトゥーラ4000が据え置きですから、この上がり幅の大きさは気になるところです。

今あえてスクルトゥーラ4000の2018モデルを選ぶ手はあるか?

ここまでメリダ・スクルトゥーラ4000について、2018モデルと2019モデルを比較してきました。

やはり何と言っても大きいのは、メインコンポであるシマノ・105のレベルアップにあります。

そして、ブレーキがノングレード品から105になったのも、制動力の面では飛躍的な進歩です。

一方でフレームには大きな変更点は見られず、性能とは直接関係のないボディカラーの変更があるくらいです。

ただし、バーレーン・メリダが2019年をシーズンを戦うカラーと同じだということは、ステータスにはなります。

さて、この項の見出しにもさせて頂きましたが、スクルトゥーラ4000の2018モデルを選ぶのはいかがなのでしょうか。

既に2019モデルの販売が始まっていますので、販売店で購入する場合は、型落ちやワケあり品となるでしょう。

店舗によっては、在庫がないこともあるかと思いますが、残っている場合はセール価格での販売が期待できます。

割引率は販売店によってまちまちですが、15~30%程度の値引きが考えられます。

その価格も考慮しながら2018モデルと2019モデルを考えるわけですが、フレーム重視なら2018モデルでもよいでしょう。

お伝えしたように、カタログの字面上ではフレームの大きな変更は認められませんでしたので、2018モデルでも年代落ちした感じはありません。

一方、コンポも重視したいということなら、これは新105搭載の2019モデルに軍配が上がります。

この辺りのことを考えて、どちらにするかを決めていただければと思います。

2019モデルも基本仕様は変更なし

今回はメリダのスクルトゥーラ4000について、2018モデルと2019モデルの比較をしました。

フレームには大きな変更点はなく、新シマノ・105が搭載されたことが最大のトピックスです。

ただし、まだ2018モデルを購入するチャンスがありますので、セール価格と天秤にかけてもよいかと思います。