片側1本スタンドの自転車が最近増えてきています。
両立スタンドよりも見た目がおしゃれ、ということも人気の一つでしょうか。
今回は、片側スタンドの人気の理由や、注意点をご紹介します。
また、自転車のスタンドが壊れてしまった時の交換方法もご紹介します!
工具の扱いに慣れていない方は、サイクルショップやホームセンターに依頼してくださいね。
片側スタンドの自転車は安定感に注意!
現在、自転車のスタンドの主流は、片側スタンドです。
そのため、駐輪場に自転車を停める時、圧倒的に目につくのはこの片側スタンドの自転車です。
しかし、この片側スタンドにはちょっとした欠点があります。
それは、安定性があまり良くないことです。
そのため、ちょっとした衝撃で、倒れてしまうこともあるでしょう。
実際によく起こるケースとしては、駐輪場から自転車を出そうとして、隣の自転車にぶつかり、片側スタンドだったために倒れてしまったというケースです。
このように自転車を倒してしまったという経験をしたことがある方も少なくないでしょう。
さらに狭いスペースで倒れてしまった自転車を起こそうとした反動でさらにほかの自転車を倒してしまったり、片側スタンドの自転車が大量に並んでいて一度に倒れてドミノ倒しのようになるということもあります。
このように倒してしまって、自転車を起こしているところに持ち主が現れ、不審な目で見られるなんて事態も起こりうることです。
片側スタンドの自転車は、両立スタンドの自転車から見れば見た目的にスタイリッシュで格好良いですが、このように不便な点もあります。
そのため、片側スタンドから両立スタンドに交換してみるのも良いでしょう。
なぜ今の自転車は片側スタンドが多い?
「片側スタンドの方が何故多いのか?」という疑問を社団法人自転車協会が回答した内容があるのでご紹介しましょう。
社会法人自転車協会の意見としても、「統計を取っていないですが、片側スタンドの使用が増加している。」との意見です。
さらに両立スタンドの使用も減少傾向にあるとのことです。
それでは、なぜ、片側スタンドの自転車が増えているのでしょうか。
その理由は、コスト面が大きく関係しているとのことです。
コスト面というのが、現在ほとんどの部品を中国で作っていることで、価格を抑えることができるようになったため、片側スタンドの発注を中国に出す日本のメーカーが増えているというのです。
このことから、片側スタンドが比較的安く手に入りやすいため、使用率が高くなっているのでしょう。
また、別売りではなく、高級な自転車ほど片側スタンドを装備している傾向があるのでは、という意見に関しては、「見た目がスタイリッシュな片側スタンドが好まれる傾向にある。」という意見です。
見た目やデザイン性も商品の価値としては大切な部分なので、しょうがないことなのかもしれません。
さらに性能として考えても、軽量である方が走行性を邪魔しないことを考えて、積極的に採用されているのかもしれません。
しかし、社会法人自転車協会の意見としても、圧倒的に両立スタンドの方が安定するという意見です。
また、安定性が良くない片側スタンドですと駐車時に転倒して傷がつくことがあります。
カーボンフレームですと、大問題です。
このようなことを防ぐためにも両立スタンドに交換するというのも選択の一つでしょう。
安定感重視!自転車を片側スタンドから両立スタンドへ交換する方法①
片側スタンドの自転車に用途や必要に応じて安定感のある両立スタンドに交換することができます。
ここからは、内装3段階変速の自転車を対象とした場合の片側スタンドから両立スタンドに交換する方法をご説明します。
まず、必要な工具です。
・15mmレンチもしくはモンキーレンチ
・プラスドライバー
それでは、作業に入ります。
初めに、ベルクランクカバーをプラスドライバーでネジを反時計回りにまわして外します。
その後、変速機レバーを操作して、1速に変更しておきます。
次にベルクランク本体のレバーごと棒を内側に押し込んで、レバーに引っ掛けてあるワイヤーの頭の部分のタイコを解除します。
そうしますと、レバーが棒から離れて剥き出しになります。
この棒をハブ軸から手で引き抜きます。
引き抜いたら、ハブのナットを反時計回りに回して緩めます。
このときには、左右のナットを交互にゆっくりと緩めていきます。
※片側だけを緩めてしまうと、もう片方のナットが空回りしてしまうことがあるので注意しましょう。
初めは手で回るくらいまで工具を使い、残りは手で回します。
自転車を片側スタンドから両立スタンドへ交換する方法②
続いて、サイドスタンドの取り外し方をご説明します。
先程の項でナットを取り外したところまでを行います。
そして、泥よけのステー、キャリヤのステー、回り停め金具、ベルクランクを車輪の軸から抜き取り、最後に残ったサイドスタンドを取り外します。
これで取り外しができましたので、次に両立てスタンドの取り付け方をしていきます。
スタンド本体を持ち、両側に押し広げ、自転車の後ろから車輪の軸に通します。
スタンドの爪と車体とを合わせます。
そして、両方の取り付け位置を合わせます。
位置を合わせたら、取り外した先程のパーツを車体側から、スタンド回り止め金具、ベルクランク、泥よけステー、キャリアのステーの順にセットし、ナットを手で絞めて仮止めします。
そして、締める時も緩める時同様で、左右のナットを交互に少しずつ締めます。
そして、ハブ軸に内装変速機の棒を差します。
ベルクランク本体のレバーを内側に押して、ワイヤーのタイコをレバーに引っ掛けます。
最後にベルクランクカバーをセットし、ボルトで固定し、プラスドライバーを使って時計回りに締めます。
これで、スタンドの交換は完了です。
最後にしっかりナットが締まっているかを確認しましょう。
幼児用自転車の補助輪から片側スタンドへの交換方法①
ここまでは、内装変速機の自転車を片側スタンドから、両立スタンドに交換する方法についてはお話しさせていただきました。
次は、幼児用自転車の補助輪を外して、片側スタンドを取り付ける方法をご説明します。
幼児が自転車に乗れるようになるために補助輪を外す工程の際に、立て掛けて置けるものがかわりに必要になります。
そこで、動かす時に少ない力で扱える片側スタンドの取り付けをおすすめします。
それでは、取り付け作業に入ります。
初めに、左側の補助輪を外します。
この時、必ず左側のみ外してください。
両側同時に外してしまうと自転車が自立できなくなってしまうので作業がやりにくくなります。
ナットを工具を使って緩めます。
基本的に15mmのナットが使われていることが多いです。
続いて、泥よけステー、キャリアステーを外し、最後に補助輪を外します。
車種によって、1個のナットで補助輪と車輪が固定されている場合と、車輪と補助輪が別々のナットで固定されている場合があります。
別々の場合は車輪を固定しているナットも外してしまいましょう。
車輪を固定しているナットは、車種によって15mmと17mmの場合がありますので、確認して工具を使用しましょう。
これで、補助輪の取り外しができます。
幼児用自転車の補助輪から片側スタンドへの交換方法②
次にスタンドを取り付けます。
スタンドは必ず一番初めに取り付けます。
スタンドを取り付ける前に、泥よけやキャリアのステーを取り付けないように注意してください。
この時、安定性のためフレームとスタンドは直接触れるように取り付けましょう。
続いて、残っている右側の補助輪を外します。
この際、車輪を固定している方のナットを緩める必要はありません。
補助輪を外して、再度ナットを締めつければ完成です。
最後に各ナットがしっかりと締まっているか確認しましょう。
以上でスタンドの取り付け方の説明を終わりますが、工具の扱いには慣れてない方は、やはりプロにお任せしたいという方もいるでしょう。
そのため、最後にサイクルショップの参考価格を表記致します。
スタンド交換(部品、工賃含む)
・14~18インチ自転車 片側スタンド交換: 1,000円~
・14~18インチ自転車 両立てスタンド交換: 1,500円~
・20~28インチ自転車 片側スタンド交換: 1,500円~
・20~28インチ自転車 両立てスタンド交換: 2,000円~
こちらは、目安ですので実際には料金が異なることもあります。
交換は無理せず、怪我に注意して
自分で自転車のスタンド交換する方法をご紹介しましたが、工具の扱いに慣れていない方は怪我の恐れもありますので、無理せずプロにお任せしましょう。
費用もそんなに高くないので、大変な作業をするよりもおすすめですよ。
片側スタンドの自転車は両立スタンドのものに比べると転倒しやすいので、駐車する時は足元が安定している場所を選びましょう。