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ロードバイクのホイールをグリスアップする理由とは

2018.3.30

ロードバイクにおいて「グリスアップ」は、様々な部分で定期的に行う必要のあるメンテナンスです。

自転車の動力の肝である回転体には、「ベアリング」という軸受けが不可欠となり、ベアリングはグリスによって精度を保っています。

その中で今回は、ホイールのグリスアップについて、お話します。

ホイールは動力が集中する場所ですから、当然メンテナンスの機会も多くなります。

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ロードバイクのホイールのグリスアップとは

ロードバイクに限りませんが、自転車は回転力で駆動させる乗りものです。

ペダルを漕いだ力がチェーンを伝って後輪に伝わり、ホイールが回転して、前に進む仕組みになっています。

自転車の回転する部分には、シャフト(回転軸)と軸受けになる「ベアリング」が装備されています。

ベアリングは、シャフトをスムーズに回転させるものであり、自転車には小さな球状の「ボールベアリング」が採用されています。

ベアリングは、一部のもの(CULT)を除き、「グリス」という粘度の高い潤滑油によって、性能が維持されています。

しかし、ベアリングの取り付け方法や箇所によっては、グリスが抜けたり飛んでしまうことがあるので、定期的にグリスを盛り直す必要があります。

このメンテナンスのことを「グリスアップ」と言います。

ホイールのグリスアップは、シャフトとベアリングが内蔵されている車輪中央の「ハブ」に対して行うものです。

ただし、ハブのベアリングには、メンテナンスの必要がない(できない)ものもあるので、注意が必要です。

ロードバイクホイールのベアリングの種類

ロードバイクにおいて、ベアリングが装備されている代表的な箇所は、ペダル・BB(ボトムブラケット)・ハンドル周り・そしてホイールのハブです。

今回はハブの話ですが、他の箇所のベアリングにも、グリスアップは当然ながら必要なので参考にしてください。

それでは、まず、ベアリングの方式から説明します。

方式というのは、ボールベアリングが、どうやって取り付けられているかということです。

ハブの方式は、「カップ&コーンベアリング」「シールドベアリング」の2つとなります。

どちらが多いか、主流かなどとは言えない状況であり、メーカーによっても違います。

また、同じメーカーでも、ホイールによって違ったりします。

例を挙げると、シマノは全品カップ&コーン、カンパとフルクラムはミドルクラス以上がカップ&コーン、マビックは全てシールドベアリングです。

どちらが優れているのかは、議論が尽きないところです。

両者の特徴の違いを考えると、完全な答えが見つかることはないように思います。

シールドベアリングはグリスアップの必要なし

ロードバイクのホイールに採用されているベアリングのお話をしていますが、まずは「シールドベアリング」から説明します。

シールドベアリングは、ボールベアリングを金属の受け皿にグリスと共に内蔵して、上から金属や樹脂でできたシールで覆って密封します。

取り付けは、その受け皿を、直接ハブの中に圧入します。

ベアリングがシールで覆われているため、ゴミや水分が付かず劣化しないので、耐久性に優れていると言われています。

また、グリスもシールで覆われているため、グリスアップの必要もありません。

そのため、基本的にはノーメンテであり、メーカーもシールをはがすなどの分解を推奨していません。

回転力に関しては、シールされているので、鈍いという意見もあります。

しかし、精度が高いものであれば、その限りではありません。

後述しますが、カップ&コーンは微妙な玉当たり調整ができるため、シールドベアリングよりも、優れているという見解もあります。

しかし、ノーメンテであることをメリットとして考えた場合、カップ&コーンの玉当たり調整をデメリットして捉える人もいるでしょう。

シールドベアリングは、不具合が出れば基本的に交換ですが、目くじらを立てて言うほど、高価なものでもありません。

カップ&コーンベアリングは定期的なグリスアップが必要

一方、カップ&コーンベアリングですが、取り付け方法は、この名称通りです。

ホイールのハブにカップと呼ばれる金属製の受け皿を挿入し、その淵にボールベアリングをグリスと共に配し、その上からコーンと呼ばれるパーツでふたをします。

ふたをするといっても、隙間が空いています。

そのため、高速回転のロードバイクのホイールでは、グリスが飛んだり、抜けてしまうのはやむを得ません。

したがって、定期的に清掃やグリスアップなどのメンテナンスが必要になります。

メンテナンスによって、機能を回復できますし、玉押しの当たり具合を調整できるのがメリットです。

ただし、前項でお話したように、メンテナンス作業を面倒だと捉えれば、これはデメリットになります。

さらに、ハブのメンテナンスをする際は、スプロケットも取り外さなくてはなりませんので、手間が掛かる作業であるのは確かです。

機能面ですが、受け皿とふたが斜めにベアリングと接触する構造なので、車体を斜めに傾けるコーナーリングでは、有利に働きます。

ロードバイクホイールのグリスアップ方法① 下準備

それでは、メンテナンスが必要となる、ロードバイクのカップ&コーンベアリングのグリスアップ方法をご紹介します。

今回は、作業が少し複雑になる後輪の手順をご紹介します。

必要なものは、以下の通りです。

・スプロケット外し
・モンキースパナ
・薄型スパナ(ハブレンチ)
・パーツクリーナー・グリス

ホイールを外したほうが、作業がやりやすいので、外してから行います。

ホイールを外す際は、チェーンを前後の一番小さなギアに移動させておくと、戻すときに楽です。

また、ブレーキとタイヤの感覚が広いほうが外しやすいので、ブレーキのクイックリリースレバーを解放します。

ブレーキを解放したら、車輪のクイックリリースを解放します。

ディレイラーを後ろに引きながら、軽く車体を持ち上げると、ホイールが外れます。

次に、スプロケット(以下スプロケ)を外します。

スプロケ外し工具は2つ必要ですが、セットになっているものがお得です。

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チェーンが付いている工具を大きいほうの歯車に掛けて、スプロケが回らないように固定します。

もうひとつのほうの工具を先端に差し込み、ロックリングを外します。

ロックリングは、正ネジなので、左方向に回すと緩みます。

このときに固定工具は、右方向に力を入れるようにすると上手くいきます。

ロードバイクホイールのグリスアップ方法② グリスアップ~玉押し調整

後輪からスプロケを外すとハブが見えますが、外した側と反対部分の先端に2枚ナットが付いているのが、カップ&コーンベアリングです。

このナットが、ホイールの玉押し調整用に使用するものです。

奥側のナットは薄型のレンチ、手前のナットは、普通のモンキーで外します。

ふた(コーン)を外してシャフトを抜き、ダストキャップを外すと、小さなボールベアリングが見えてきます。

輪っか状の金属で、ひとつに繋がっている場合もあります。

ですが、ロードバイクは大抵が単体のボールなので、ひとつずつ失くさないように、慎重に掻き出していきます。

スプロケを外した側からも、ボールを掻き出します。

スプロケが取り付けてあった部分は「フリーボディ」といって、シールドベアリングが内蔵されています。

他にも、車輪が空転しているときはペダルが回らないようにする、「ラチェット機構」が内蔵されている部分です。

ただし、ここは各メーカー共に分解を推奨していないので、今回はノータッチとさせていただきます。

取り外した部品をパーツクリーナーで洗浄して、ハブの内部もきれいに拭き上げます。

このときに、フリーボディにはパーツクリーナーを使用してはいけません。

特に、直接吹き付けてしまうと、中のシールドベアリングのグリスが流れてしまう可能性があります。

カップを十分にグリスアップして、ボールを丁寧に並べていきます。

軸にもグリスを塗り戻したら、最後に玉押しの調整をします。

先ほど外した奥側のナットを、手で回せるところまで締め込みます。

その場所で、薄型レンチを当てて固定しながら、手前のロックナットを締め込んでいきます。

あまり締め込み過ぎると、ゴリゴリして回転が渋くなりますが、緩すぎると今度はガタついてしまいます。

ここは感覚によるところなので、言葉で表現するのは難しいのですが、あえて言うなら「ちょうど良い塩梅で」となります。

どうしてもどちらかが残ってしまうようであれば、多少ゴリゴリしても、ガタ付きよりは良いので、ガタを完全に取り除いたほうが賢明です。

グリスアップはメンテナンスの基本です

ロードバイクは至るところにベアリングが内蔵されており、グリスがその精度を保っています。

グリスは構造上の問題で飛んだり、流れたりするので、定期的にグリスアップが必要です。

ホイールは自転車の回転の要なので、当然グリスアップが重要ですし、カップ&コーンは玉押し調整がカギになります。

慣れない内は外すものも多く、大変に感じるかもしれませんが、ロードバイクはメンテナンスありきですから、行うようにしましょう。

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