今回は、ピナレロ不動のフラッグシップモデル「DOGMA(ドグマ)」を特価で購入することを考えていきます。
時期や店舗、また価格なども比較しながら、どういった物が買いになるのかをお伝えします。
また、新品に限らず中古にまで視野を広げてもみますので、参考にして頂ければ幸いです。
ロードバイクの「特価」は定価よりも安い価格と考える
「特価」は特別価格の事であり、辞書などでは「特別に安い価格」とされています。
しかし、この場合の「特別に」とは決まった定義があるわけではないので、通常の半値も特価であれば、10円、20円安いだけで特価とされていても文句は言えません。
ロードバイクは販売店にもよりますが、基本は定価販売になりますので、特価は定価からいくらかでも割引になっていると考えてください。
ロードバイクには特価で販売されやすい時期や、機種、そして特価で販売する(できる)お店の事情もあります。
また、定価よりも安いということなら、広い意味では中古品もその部類に入ります。
特にピナレロ・ドグマのようなフレームセットでの販売がメインの機種は、中古品のデメリットの大部分が消される分、リスクが少なく済む可能性もあります。
そのため、今回は中古市場も確認することにします。
また、ドグマはデビューから20年近くが経過していますし、ピナレロは新陳代謝が激しくモデルチェンジを頻繁に行うので、何世代ものドグマが存在します。
そのため、今回は旧世代の機種で特価になっていたものも併せてご紹介します。
ピナレロ・ドグマの最新ラインナップ~レーシングモデル
それでは、特価を確認するにはまず定価を知っておく必要がありますで、ピナレロ・ドグマの最新2019モデルのラインナップをご紹介します。
なお、一部に完成車もありますが、台数限定で詳しい情報がありませんので、今回はフレームセットのみの情報とします。(価格は税込)
それではレーシングモデルからご紹介します。
【DOGMA F10】
参考価格:(STD)¥734,400/(MY WAY)¥820,800
ピナレロが機材を提供するワールドチーム「チーム・スカイ」のメインバイクで、2017、2018年のツール・ド・フランスでの個人総合優勝に大きく貢献しています。
ちなみに、「MY WAY」はボディカラーが自由に選択できるサービスのことです。
【DOGMA F10 DISK】
参考価格:(STD)¥756,000/(MY WAY)¥842,400
F10のディスクブレーキ仕様です。
【DOGMA F10 Xlight】
参考価格:¥972,000
限界とまで言われたF10よりもさらに60gの軽量化を図ったモデルで、チーム・スカイにすら限られたメンバーにしか供給されていません。
そのため、市場モデルも完全受注生産で、特別感満載のモデルです。
ピナレロ・ドグマの最新ラインナップ~グランフォンドモデル
続いては「グランフォンド」というカテゴリーに属するドグマをご紹介します。
グランフォンドは自転車を使ったマラソンのような競技で、150㎞~200㎞を走行する長距離レースです。
レースもありますが、イベントなども多く、どちらかと言えば景色を楽しみながらゆっくりロードバイクを流すような乗り方が、グランフォンドの本質です。
しかし、ピナレロがこのカテゴリーに用意しているドグマはそんなゆったり感のあるものではなく、「パリ~ルーべ」などに代表される石畳の上など不整地を走るために開発された、れっきとしたレーシングバイクです。
それではご紹介します。(価格は税込、全てフレームセット)
【DOGMA K10】
参考価格:(STD)¥734,400/(MY WAY)¥820,800
チーム・スカイが2018年のパリ~ルーベや、ツール・ド・フランスの第9ステージ(ルーベをゴールとする石畳コース)で使用したモデルです。
【DOGMA K10-S DISK】
参考価格:
・eDSS サスペンション仕様 (STD)¥1,069,200/(MY WAY)¥1,155,600
・DSS サスペンション仕様 (STD)¥842,400/(MY WAY)¥928,800
K10のディスクブレーキモデルですが、ロードバイクとしては非常に珍しいリアサスペンションが付いています。
しかも「eDSS」仕様は、サスペンションを電子制御するもので、路面状況を感知して自動的にサスペンションの作動を調節するという優れものです。
ただし、こちらは全て受注生産のため特価にはなりにくいです。
ロードバイクが特価になる可能性が最も大きいのは「型落ち」
ここまでピナレロ・ドグマのラインナップをご紹介しましたが、ここからは特価になる状況や、特価になりやすい店舗についてお伝えします。
まず状況としては、旧モデルが特価になりやすいと言えます。
ピナレロのホームページを見ていただくと分かりますが、○○モデルといって年度が区切ってあります。
素材や形状などの変更を伴うフルモデルチェンジがあれば当然かとも思いますが、色だけの変更などでも、とにかく年度を区切り継続販売をしないのが、ピナレロのみならず自転車界の傾向です。
そうなると当然ながら毎年のように旧モデルが発生してしまいますし、お店は在庫を初めから買い取って商売を行っていますので、旧モデルでも売り切る必要があります。
この時期の旧モデルは「型落ち」と呼ばれ、特価で販売されることが多くなりますが、時期はニューモデルの発表から店頭に並ぶ間なので、夏ごろがピークとなります。
ドグマなどは前項までお伝えした通りに高額なので、お店も簡単に在庫しておけるものではありませんが、中には在庫を抱えてしまったのか、2018年もF10が30%以上のオフで特価になっていた店舗がありました。
これは個人経営のお店でしたが、裏を返せばある程度の重要が見込めるのであれば在庫をしている可能性が高いということなので、その意味で大手のチェーン店などは特価になりやすいとも言えます。
ワケあり品は特価になりやすく値引き率も大きい
前項では特価になる可能性の高い型落ちついてお話ししましたが、在庫一掃よりもさらに値引き率が大きくなる可能性があるのは、「ワケあり品」や「アウトレット」と呼ばれるものです。
これは、店頭でディスプレイされていた「展示品」や、「試乗車」などで、使用感が少し出てしまったり、傷や汚れが付いてしまったものになります。
こういったものは定価では販売が難しく、定価のままでは不良在庫になりかねませんので、大きな値引きも期待できます。
また、非常に特殊な例ですが、今回の記事に当たって調査をしていたところ、ピナレロが毎年地元イタリアで開催している「グランフォンド・ピナレロ」のイベント時に貸し出されたドグマが、特価になって販売されていました。
世界中に多くの販売店を持つピナレロですから、こういったレアなものは日本でも限られたお店でしか販売できないかとは思います。
しかも、ネットの情報では価格も公表していませんので、お店に直接確認する必要がありますが、こんなレアな掘り出し物も調べていれば見つかるということは驚きでした。
ピナレロ・ドグマの中古品市場
ここまでは、ピナレロ・ドグマの特価品について主に新品を見てきましたが、最後にお約束通り中古市場も確認しておきましょう。
さすがにドグマのような最高峰にもなると、中古品になっていることは少ないですが、中には2012年モデルの「ドグマ2」が定価の半額相当で販売されているお店などもあります。
また、中古品店ではまれに未使用品の「新古車」が出品されていることがあります。
正規販売店の展示用を買い取ったなどの事情があるようですが、今回確認した中ではF10の2018モデルが30%以上の値引き率で販売されていました。
中古品というと誰が使ったか分からないという目に見えない部分や、消耗品などをすぐに交換しなければいけないなどのリスクが付き物ですが、こういった新古車であればそのリスクは皆無なので、かなりお得な印象があります。
そのため、ドグマ特価で購入したいと考える場合は、中古市場にまで視野を広げると掘り出し物が見付かる可能性もあるということになります。
マメにチェックすると思わぬ掘り出し物が見つかるかもしれない!
今回は、ピナレロ・ドグマの特価についてお話ししました。
特価になるのは旧モデル=型落ちが多く、これは例年夏にピークがあります。
また、展示品や試乗車、本文でもお伝えしたイベントの使用車など、ワケあり品は値引き率が高い可能性がありますので要チェックです。
そして、中古市場にも新古車など思わぬ掘り出し物が出品されている可能性がありますので、確認してみてください。