今回は、ブリヂストン・アンカーのロードバイク、「RNC7」の中古品を手に入れるというお話になります。
RNC7の中古品の現状や、どこで購入できるかなどの情報をお伝えしていきます。
また、固有の機種に限らず、中古のロードバイクを購入するに至る理由や、実際に購入する際の注意点などもご説明します。
アンカー・RNC7を中古で購入する理由とは
まずロードバイクにおいて、中古品を購入すると考える理由について確認してみましょう。
やはり何と言っても大きいのは価格であり、よほどのビンテージ品は別として、確実に定価よりも安い価格で手に入るわけですから、最大の理由はこれでしょう。
アンカーのロードバイクは最低価格でも10万円前後、そして、アンカーに限らず名の通ったメーカー品であれば最低でも10万円前後は必要になります。
金銭に対する価値感は人それぞれとはいえ、10万円を「高価」と考える人は多いはずで、ロードバイクはこれが最低線という世界です。
後述しますが、今回の主役であるアンカー「RNC7」の新車は、フレームセット(フレーム+フロントフォーク)で約18万円(税込)、シマノ・105をメインコンポとする完成車は約28万円です。
もう少し安く購入したいと考える金額だと思いますし、ロードバイクはボトルやサイクルコンピューターなどの装備品や、サイクルジャージにヘルメットや手袋というアパレルも必要なので、本体価格=予算とはいかないのです。
そのため、1円でも安く購入できればそれに越したことはありません。
RNC7のようなクロモリロードは状態のよい中古が多い
アンカーの「RNC7」は、クロモリをフレーム素材に使用したロードバイクです。
クロモリは鉄にクロムやモリブデンなどの元素を化合した合金で、鋼の一種です。
ロードバイクのフレーム素材としては歴史が古く、アルミやカーボンが主流になる前のメイン素材でした。
ロードバイクの軽さ競争が激しくなり、ロードレースに使われなくなったことで、今ではレアな存在になっています。
しかし、バネ感のある独特のしなやかな乗り心地や、抜群の耐久性が根強いファンを獲得しており、特にヨーロッパや日本のメーカーでは取扱いが継続されています。
ただし、メインではないので取扱う量も少なく、耐久性があるので長く使用することを前提にしていると思われるため、中古品が市場にあまり出ていないのが現状です。
また、クロモリロードはコアなファンが多いと言いますので、手放さないということもあるかと思います。
しかし、出品されているものを見ると、耐久性が高い分、他に比べ古いモデルが良好な状態で出ていることはあります。
古いモデルと言っても10年前後であり、まだビンテージという域には達していないので、安い価格で手に入る可能性はあります。
アンカー・RNC7中古品の現状
それでは、アンカー・RNC7の中古品を見ていきましょう。
なお、2018年10月時点の情報とさせて頂きます。
そのため、状況が継続しているとは限りませんのでご了承ください。
今回は筆者の調査の中でRNC7の取り扱いが最も多かった、「サイクルパラダイス」という、自転車買取、中古販売専門店の製品をご紹介します。
まずは、「ORBITAL(オービタル)」という通販サイトに出品されている、2015年モデルをご紹介します。
サイズはミドルレンジの520、適応身長は164cm~173cm、新車でも比較的人気があるサイズです。
コンポはシマノ・105のフルセット、マビック製のリムにシマノ・アルテグラのハブで組んだ手組みホイールで、現在のモデルとは若干仕様が違います。
写真だけではありますが、使用感がさほどなく、サドルに少々傷がある程度で良好な状態に見えます。
価格は177,550円(税込)となっており、先ほど触れましたが、2019モデルの新車は約28万円ですので、価格は37%オフというところです。
アンカー・RNC7中古品の現状~レア感の強いものもある
前項に引き続き、アンカー・RNC7の中古品の現状をお伝えします。
サイクルパラダイスは他にもアンカー・RNC7を取り扱っており、2015年モデルにシマノ・デュラエースを換装したものが、約24万円で出品されています。
デュラエースといっても3代前のものなので、前オーナーはフレームセットで購入し、余剰パーツを使って完成車に組み上げたものと推測されます。
また、注目したいところでは2009年モデルで、570サイズが約9万円、550サイズが約10万円で出品されています。
当たり前ですが、使用感もそれなりにはあるようですし、リア10速時代のシマノ・105搭載なので、価格なりと言えばそれまでです。
しかし、9年前のモデルがまだ製品として成り立っているのが、いかにもクロモリフレームらしい、耐久性に優れたところを表しています。
なお、サイクルパラダイスは東京の西葛西に大規模な展示場があり、直接中古ロードバイクを購入することもできます。
バイクの状態を自分の目で確認できるのは通販にはない大きなメリットですから、お近くの方は足を運んでみてはいかがでしょうか。
中古ロードバイクも一つの市場として考える時代
前項まで、アンカー・RNC7の中古品を確認しました。
数は決して多くありませんが、クロモリの耐久性を物語る状態のよい物が出品されている印象です。
また、これはRNC7に限ったことではないですが、中古品を確認する度に思うことはレベルが上がっているということです。
中古品というと使い古された印象を持つかと思いますが、今はこのようなイメージを持たなくても良いかもしれません。
サイクルパラダイスは消耗品の交換や清掃にかなり力を入れ、良い状態に仕上げていると評判です。
また、その他の買い取り、中古販売店でも、同様のケアをしてから販売する店舗も存在します。
今はロードバイク自体の流通量が増え、中古市場も活性化しているので、競争が激しくなっているのでしょう。
そして、今回RNC7では見付けることができませんでしたが、中には正規販売店が展示用にしていたものを「新古車」として出品しているケースもあります。
展示中に傷などが付く可能性はありますが、未使用品が中古価格で購入できるとあれば迷いは少ないかと思います。
中古ロードバイクを購入する際の注意点
最後に中古のロードバイクを購入する上での、注意点を確認しておきます。
今回確認したアンカーのRNC7もそうでしたが、中古品は現品限りですから、サイズやデザイン、色などの選択の自由度は低くなります。
デザインや色は多少気にいらなくても、乗っている内に愛着が湧いてくるものなので、そこまで気にする必要はないかもしれませんが、サイズはそうはいきません。
ロードバイクはサイズが非常に重要であり、合わないサイズのものに無理な姿勢で乗るほど不幸なことはありません。
そのため、自分に合うサイズを把握しておく必要がありますし、合わないサイズを購入するのはおすすめできません。
また、中古販売店は実売店が限られるので、いざ購入するとなると通販が多くなるのが現実です。
そのため、状態を自分の目で確認できませんので、ある程度の覚悟は必要です。
「小さな傷と記載されていたが結構目立つ」
「ワイヤーやケーブルは交換されていたが、ブレーキシューがかなり減っていて要交換状態だった」
このような可能性もある、ということを頭に入れておく必要があります。
あとは防犯登録ですが、一方的にユーザー任せの販売店もあると聞いていますので、購入時に必ず確認してください。
覚悟は必要だが中古も悪くない選択
今回は、アンカーのクロモリロード「RNC7」の中古品についてお伝えしました。
数は少ないですが、比較的良好なものが出品されており、今回お伝えしたことを織り込んで納得できれば、購入するのもありかと思います。
クロモリは手を入れてさえいれば、20年、30年と乗り続けていける耐久性がありますので、中古品でも長持ちさせられるはずです。