ロードバイクに限ったことではないですが、何か大きな買い物をする際はいくらかでも割引があると嬉しいものです。
ロードバイクでも割引があれば、その分を装備品などに回せるので、予算内で収められる可能性も高くなります。
しかし、ブリヂストン・アンカーのバイクはあまり割引になっていないようですが、それはなぜなのでしょうか?
検証してみましょう。
定価販売が基本のロードバイクだが割引されることもある
まず今回のお話の大前提として、ロードバイクは定価販売が基本になります。
チェーン店などでは割引販売されることもありますが、割引が当たり前のような家電製品などとは違い、多くの場合は何らかの事情が無い限り定価販売になります。
安くても10万円前後というロードバイクは、少しでも割引されていればありがたいと思うのが人情ですが、そうはいかない事情も多々あるようです。
それでも定価で販売するのが難しくなる時期や、売れない機種もあり、そういった場合は割引をして販売することもあります。
そのため、全ての店舗が当てはまるわけではないですが、割引されることが皆無ではないことは覚えておいて損はないでしょう。
そこで今回は、
●ロードバイクはなぜ割引販売が難しいのか?
●割引販売となる事情とは何か?
●ブリヂストン・アンカーのロードバイクが割引されにくいのはなぜか?
こういったことを中心にお話を進めていきます。
アンカーのロードバイクはなぜ定価販売が基本なのか?
それでは、前項で投げかけさせて頂いた事項に沿ってお話を進めていきます。
まず、「ロードバイクはなぜ定価販売が基本で、割引が難しいのか?」についてお話しします。
まとめて簡潔に言ってしまうと、お店にとってロードバイクは、一台販売するのに非常に手間が掛かるからです。
アンカーもそうですが、ロードバイクはお店に未完成の状態で入荷してくるので、お店は完成形に組み上げ、整備、点検を行ってから販売をします。
そうなると、当然ながら顧客のポジション出しやフィッティング(サイズ合わせ)も、お店の仕事になります。
また、ロードバイクは売って終わりというわけにはいきません。
極端ではありますが、パンクの修理さえしていれば何年も乗り続けられるママチャリとは違い、ロードバイクはメンテナンスやカスタムが必要不可決になります。
そのため、販売してからも顧客との関わりは続き、メンテナンスや修理を行うのもお店の仕事になります。
したがって、こういった経費も車体の価格に込まれているので、定価で販売しなければならないということになります。
アンカー2018モデルのようなフルモデルチェンジはまれ
前項では、割引販売の難しさについてお話ししましたが、それでもロードバイクは割引販売がされることがあります。
アンカーは2018年モデルで、「RS8」「RL8」の2機種が素材や形状が刷新された、いわゆるモデルチェンジを行いました。
しかし、これも5年振りのことであり、通常上記のようなフルモデルチェンジは頻繁に行われるものではありません。
しかし、ロードバイクは○○年モデルと称し年度を区切り、リニューアルをアピールするメーカー、ブランドが圧倒的に多いです。
何も変わらないのに区切ることはできませんので、ボディーカラーや付属パーツの一部交換などを行います。
そのため、お店側にとっては継続販売をしても支障がないような、走行性能がほとんど変わらないものでも、年度を更新されてしまうわけです。
年度が更新されればお店は仕入れなければいけませんし、当然お客さんの目はニューモデルに向きます。
そうなると、旧モデルは定価では見向きもされなくなりますので、割引が行われる可能性が高くなります。
ロードバイクに型落ちが発生しやすい時期とは?
前項では、ニューモデルと旧モデルの関係性で割引が発生する可能性があるとお伝えしましたが、この際の旧モデルのロードバイクを「型落ち」と呼びます。
ロードバイクを扱うメーカー、ブランドは、おおむね前年の6月以降に次年度モデルの発表を開始します。
その後順次発表が行われていき、ホームページやカタログが刷新、店頭に並び始めるのが9月末頃といったスケジュールになります。
そのため、型落ちはニューモデル発表~店頭に並ぶ間に多く発生するので、毎年夏がピークと考えられます。
ただし、型落ちは言ってしまえば定価で売れなかった機種の「在庫整理」ですから、人気のない機種、極端なサイズ、奇抜な色など、特殊なものが多い可能性は否定できません。
また、店頭ディスプレイ用の展示品や試乗車もニューモデルが出れば旧モデルはお役御免ですから、型落ちになりやすく、割引されることが多くなります。
しかし、アンカーは特別な事情があり、型落ちになりにくいと聞いていますので、それについては次項で詳しくお話しします。
アンカーのロードバイクが割引になりにくい理由
アンカーのロードバイクには、ここまでお伝えしてきた「型落ち」になりにくい事情があります。
前出した2018モデルのRS8やRL8はフルモデルチェンジなので、旧モデルが在庫処分の対象になりました。
しかし、アンカーはボディーカラーやパーツの変更による年度区切りをあまりせず、大幅なモデルチェンジ以外は、継続販売されることも多いです。
アンカーは一部の機種を除き、30色以上からボディからーを選べる「セレクトカラー」というサービスがあるので、年度で色の変更のしようが無いのです。
また、パーツに関しても、フレームをシマノのコンポに最適化するように製造しているので、変更が難しいです。
そして、海外メーカーやブランドは為替の関係で価格の変動があるので、価格の変更を理由に、リニューアルをアピールしやすいということもあります。
しかし、アンカーは「ブリヂストン」の冠が付いているように国産ブランドですし、海外に輸出を行っていませんので、為替による価格変動とはほぼ無関係です。
このような事情があるので、アンカーのロードバイクは割引されにくいということになります。
現時点でのアンカーの割引販売は期待薄?
アンカーのロードバイクですが、2018年10月時点の情報では、まだ2019モデルの発表が確認できません。
何機種かのコンポがモデルチェンジされたシマノ・新105「R7000」に切り替わっているので、これをもって2019モデルとする向きもあります。
しかし、これは先ほどもお話ししたように、アンカーとシマノの関係は密であり、シマノが先行してアンカーに供給したものと推測されています。
それを証拠に、ホームページの電子カタログも2018モデルのままですし、大々的なプレスリリースもされていません。
ただ、2017年はRS8とRL8のフルモデルチェンジを控え、10~11月(詳しい日付は確認できず)に発表会が行われていましたので、2018年もその可能性はあります。
しかし、それが無い場合は現行モデルの継続販売となり、例年通り割引販売はされにくい状況となりそうです。
割引を前提にしない心構えが必要かもしれない
今回は、ロードバイクの割引販売についてお話ししました。
割引が皆無ではありませんし、割引品を購入することで助かる店舗もあります。
しかし、定価で販売せざるを得ない事情があるということも理解して、割引価格に過剰に期待しないという姿勢も大切かと思います。