メリダのスクルトゥーラは主流バイクだけあり、とても種類が豊富です。
プロが実際にレースに使うモデルから、ディスクブレーキ搭載車であったり、フレームもカーボンとアルミがあります。
今回の主役「410」は、アルミフレームのミドルグレード400のスモールサイズ版で、小柄な人向けに専用設計されたフレームに、パーツが組み合わせられています。
今回は、このスクルトゥーラ410をご紹介していきます。
ロードバイクは身体に合ったサイズで乗らなくてはならない
ロードバイクは、サイズがとても大切な乗り物です。
とりあえず地面に足が着けば乗れる一般的なママチャリとは違い、しっかりと基本ポジションで乗らないと体を痛めてしましますし、十分に性能を引き出すこともできません。
バイクの横の長さはフレーム(本体)の大きさで、大方は決まってしまいます。
ハンドルとサドルの距離という言い方をしますが、遠くなれば上体を倒さなければ手が届きませんので、前傾姿勢になります。
反対に近くなると上体は起きますが脚が前に出ますので、近すぎるとペダルを漕ぎづらくなったり、最悪の場合は前輪につま先が接触してしまうこともあります。
したがって、ロードバイクの購入時には、自分の体に合わせるフィッテイングと、最適な乗車姿勢を導くポジション出しをするものです。
また、ロードバイクはロードレースが盛んなヨーロッパに有力なメーカーが集まっていることもあり、大柄な人に向けられた設計になっていることが多いです。
今回の主役であるメリダは台湾のメーカーですが、世界的なメーカーになっていることもあり、大きめのサイズが充実しています。
そこで小さめなサイズとしてはスクルトゥーラ410が該当し、38サイズに関してはメーカー側が提示している適応身長で145㎝~、41サイズが150㎝~となっています。
ロードバイクは大きめのサイズの方が充実している
前項でも少し触れましたが、ロードバイクは小柄な方に適するサイズが不足気味です。
ヨーロッパには成人男性の平均身長が180㎝、女性が165㎝を超えるような国が多く存在しますので、ロードバイクもその身長に合わせて大き目なサイズが主流になるということです。
日本人の平均身長は男性が約171㎝、女性が158㎝ですから、この時点で明らかに体格の違いがはっきりと出ています。
ロードバイクを扱うメーカーでは、サイズの目安として適応身長を出しています。
出していないメーカーもありますのであくまでも目安ですが、例えばメリダはスクルトゥーラ410以外の車種で、最少サイズの最低適応身長が155㎝~となっています。
そのため、平均身長が158㎝の日本人女性では、多くの方が最低サイズでも大きすぎる可能性がありますし、男性にしても小柄な方は同様です。
そういった方のためにメリダにはスクルトゥーラ410のような小さめサイズのバイクが用意されており、他にもスクルトゥーラのカーボンフレームに「4100」、エンデュランスモデルのライドに「410」があります。
メリダ・スクルトゥーラはプロチームのエースバイク!
メリダのスクルトゥーラ410は、アルミフレームのミドルグレード「400」をベースにしたモデルです。
スクルトゥーラは、メリダが機材を提供するサプライヤーとして参加しているワールドチーム、「バーレーン・メリダ」の主流バイクです。
チーム結成から2018年でまだ2年と若いチームながら、2018年のツール・ド・フランスでチーム総合2位に食い込み、今後のますますの飛躍が期待されています。
そんな世界的なレースに参加している機体ですので、乗車姿勢が深めの前傾になるような形状ですし、後ろをコンパクトにしてクランクを回した力を車輪に伝えやすくしています。
こういった少し攻撃的なジオメトリになっているので、身体に合っていないサイズですと、なおさら身体に無理のあるポジションで乗ることを強いられてしまいます。
また、車体の重心も少し高めに設定してありますので、大きめのサイズを選んでしまうと乗り降りにも苦労するかと思います。
メリダ・スクルトゥーラ410のフレームは専用設計
以前は、兼用モデルの小さいサイズを「女性モデル」と呼んで販売していたメーカーもありましたが、今は専用設計でしっかりともの作りを行うメーカ―も増えました。
メリダもその例に漏れず、小さめサイズのシリーズはベース車のサイズをコンパクトにするだけではなく、専用設計になっています。
例えば、ベース車と同じ形状でフレームをコンパクトにしてしまうと、ハンドルとサドルの距離が近すぎてしまいます。
そうなるとハンドルを切った時に、前輪が足に干渉してしまい非常に危険な状態になります。
それを解消するためにスクルトゥーラ410は、前輪を支持するフロントフォークを前方にずらして(オフセット)、足と前輪に距離を取れる仕様になっています。
フロントフォークはハンドルも支持していますが、前輪を支持している先端だけをずらしていますので、ハンドルが前に出されて距離が遠くなってしまうこともありません。
また、410はフレーム上端の「トップチューブ」がハンドルからサドルに向かってかなり下がり気味に付いていますので、跨ぎやすく、降りやすい仕様になっています。
特に女性は大股を開いて乗車するわけにはいきませんので、この仕様も見逃せない点です。
メリダ・スクルトゥーラ410はコンパクトパーツも多く組み合わされている
メリダのスクルトゥーラ410の特徴についてお話ししていますが、組み合わされているパーツももちろん専用のものが多くなります。
ハンドルは一般的なモデルよりも20~40㎜幅が狭いものが使用されていますので、肩幅が少し狭い方にも対応しています。
また、ハンドルをフォークに支持するステムの突き出しの長さも、サイズに合わせて20~30㎜短い70㎜の長さのものが採用されています。
さらに、クランクも165㎜のコンパクトクランクが採用されており、ペダルを回しやすい長さになっています。
パーツは後から交換できますが、最初から配慮されているのに越したことはありませんので、これはありがたいことです。
また、女性は、購入の際にサドルも見直された方がよいでしょう。
スクルトゥーラ410に付属しているサドルのサイズは不明ですが、女性は男性に比べて骨盤が横に広いので、座面が広めのサドルが適しています。
交換の場合は追加料金が必要かと思いますが、座面の狭いサドルは苦痛以外の何ものでもないので要注意です。
スクルトゥーラ410以外の小さめサイズのロードバイク
ここまでメリダのスクルトゥーラ410についてお伝えしてきて、先ほど少し触れましたがメリダには他にも小さめのサイズのシリーズがあります。
スクルトゥーラのカーボンフレームのエントリーグレード4000をベースにした「4100」と、長距離向きのエンデュランスランスモデルであるライド400をベースにした「ライド410」があります。
4100はカーボンフレームとしては手の出しやすい(税抜きでは20万円以下)価格で、しかも4000を含めれば7サイズでの展開になりますので、非常に人気の高いモデルです。
ライドはスクルトゥーラよりも上体が起きた楽な姿勢で乗車できて、重心も低いので安定感があります。
加えて410は、スクルトゥーラ同様トップチューブが下がっていますので、とても乗りやすい仕様になります。
無理をせずに小さめのサイズを選ぶ決断を!
今回は、メリダのスクルトゥーラ410についてお話ししました。
単にベースとなる車種のサイズを小さくしたのではなく、しっかりと走行性能が引き出せるように専用設計になっているのがおすすめのポイントです。
組み合わされているパーツもコンパクトサイズなので、小柄な方は特にパーツを交換することなく乗れるのもよいですね。