ロードバイクは走りを楽しむものなので、地面と接しているタイヤが、とても大事な役割を果たしています。
また、タイヤは表面がゴムでできていますので、消耗しますし経年劣化も避けられません。
パンクなどのトラブルもありますので、タイヤ交換がどこかでは必ず必要になってきます。
そこで今回は、タイヤ交換の方法や時期についてお話していきましょう。
ロードバイクのタイヤ交換の時期はいつ?
今回は、ロードバイクのタイヤ交換の方法をお話しますが、まずはそのタイミングについて説明します。
自転車のタイヤは走行中にゴムがすり減っていきますし、乗らなかったとしても日光や雨の影響で経年劣化していきます。
また、頑丈に作られているものもありますが、表面はゴムですし、中身は繊維ですから、穴が開いたり、傷が付いたりすることは避けられません。
ましてロードバイクは、車輪が高速で回転しますので、なおさら消耗は激しくなります。
タイヤ交換の目安としては期間として2年、距離にして3,000kmなどと言われていますが、諸説飛び交う状況です。
こういった数値はあくまでも目安として、タイヤ交換の判断は見た目と使用感を大切にした方が良いです。
地面と接していれば当然のことながら傷はつきますし、異物が刺さって小さな穴が開いていることもあります。
また、タイヤによってはサイドなどはゴムに覆われていないものもありますので、切れてしまったりもします。
小さい傷や切れ目であればすぐにパンクなどはしませんが、それが広がればトラブルになります。
特にまずい状態は、表面のゴムから中の繊維層(ケーシング)が飛び出てしまっている状態です。
もし走行中にケーシングが地面に触れると、そこから一気に破断してバーストする可能性があります。
そうならないためにも、「傷が多く付いている」、「サイドが切れている」、「小さな穴が散見される」こんな場合は交換を考えてください。
ロードバイクのタイヤ交換のタイミングを計る有効な方法
ロードバイクのタイヤ交換のタイミングについてお話していますが、消耗度合いで交換を決めるのもひとつの有効な方法です。
タイヤは新品の内は真円(まん丸)状態ですが、走行によって中央部がすり減ってくるので徐々に変形していきます。
すり減りが進み、タイヤが全体的に台形状態になったら交換のサインです。
この状態ですと、タイヤが本来持つグリップ力が低下しますので滑りやすくなり、ブレーキを掛けたときに車輪が流れる感覚があります。
また、パワーロスが大きくなりますので、漕いでも漕いでもスピードが出なくなってしまいます。
特に前輪はこの状態ですと、ハンドルのコントロールが効きにくくなるのでとても危険です。
また、タイヤはゴムの経年劣化もあるので、ひび割れや伸びにも注意が必要です。
ゴムは伸びてしまうと薄くなりますから、「貫通パンク」といわれる異物がゴムを貫通してチューブに届いてしまうパンクが起きやすくなります。
パンクが頻発してから交換を考えても遅いので、そういった意味では先ほど挙げた交換時期の目安の数値は参考になります。
ロードバイクのタイヤ交換で走行性能を高める
それではタイヤ交換の方法についてお話しますが、せっかく交換するなら性能を上げたいものです。
そこでここでは、どんなタイヤを選んだら良いのかを考えてみましょう。
ロードバイクは、タイヤの質で走りが変わると言っても過言ではありません。
また、自分がロードバイクにどう乗るか=用途でも、選ぶタイヤは変わってきます。
レースに使うような軽量で良く転がるタイヤは、ケーシングの繊維が細く表面のゴムも薄いので耐久性やパンク耐性に少し不安が残ります。
反対に、耐久性やパンク耐性に優れたものはどうしても硬くなりますので、乗り心地が良くないものもあります。
ただし、現在の技術の革新により、特にグレードが上がれば上記のような本来は相反する要素を併せ持つタイヤが多くなっています。
また、タイヤが滑らないという要素であるグリップ力は、どのタイヤも共通して力を入れている部分です。
そのため、どんなタイヤを選んで良いかの結論は、「グレードの高いもの」ということになります。
漠然とした答えに思われるかもしれませんが、タイヤはロードバイクのパーツの中でも比較的安価な部類です。
そのため、1本4,000~5,000円も出せば、どのメーカーでも上位グレードのタイヤに手が届きます。
グレードの高いタイヤであれば、得意分野に性質が偏っていたとしても、他の要素が大幅に犠牲になるようなことはまずありません。
5,000円のタイヤを2年履き続けられれば、2,500円のタイヤを1年に1回交換するのと長期的なコストで見れば同じことですからね。
ロードバイクのタイヤ交換をお店に頼むと?
タイヤ交換と聞くと、自転車屋さんに頼むイメージをお持ちの方も多いかと思います。
もちろん工賃さえ払えばやってくれますし、時間もあっという間です。
そこで気になるのは工賃ですが、場所によって大きく違うのが現状です。
街の自転車屋さんは、工賃を明記している所が少なく、曖昧ですが「言い値」の世界です。
また、ロードバイクの取り扱いのないお店ですと、仏式バルブ用の空気入れがなく、結果交換ができないお店もあります。
サイクルチェーンの店舗であれば、工賃が明記されていますので安心かもしれません。
店舗によって微妙に違いますが、概ね前輪が1,000円、後輪が2,000円となります。
ほとんどのところがタイヤとチューブ込みの価格のようですが、タイヤ交換と同時にチューブも交換するのは常識です。
これを高いと見るか安いと見るかですが、作業の手間を考えると個人的には高いと思います。
次項でタイヤ交換の方法を説明しますが、工具は100均で販売しているようなもので十分ですし、慣れれば10~15分でできます。
最初の交換は、お店にお願いして行程を見せてもらって勉強するのも良いですが、自力で行えるようになって損はありません。
ロードバイクのタイヤ交換方法①~タイヤを外す
それでは、ロードバイクのタイヤ交換の方法を説明していきます。
交換作業は本当にシンプルで、用意していただくのも「タイヤレバー」と空気入れだけです。
タイヤレバーは100均でも販売していますし、通販サイトでもそれこそ100円程度で購入できます。
3本あれば万全ですので、準備してください。
タイヤ交換と同時にチューブも交換した方が賢明です。
タイヤに覆われているとはいえ、チューブもゴムですから経年劣化はしています。
チューブは前後分2本で1,000円程度ですから、同時に交換しましょう。
タイヤの交換時は、まずホイールを外します。
ロードバイクのホイールは「クイックリリース」や「スルーアクスル」という機構でハブに取り付けられおり、脱着が簡単に行える仕組みになっています。
ホイールが外れたら古いタイヤを外しますが、まずは空気を抜いてバルブ口の留め金を外しておきます。
次に、タイヤレバーを1~2本タイヤとホイールのリムの間に差し込んで隙間を作ります。
そして、もう1本レバーを使って、リムからタイヤを外します。
タイヤは「ビード」と呼ばれる先端部分が、リムに噛みこむようにしてはまっていますので、噛みこみを下に落としてあげるようなイメージで外していきます。
片側のビードが外れたらチューブを引き抜いて、あとは手で外せます。
ロードバイクのタイヤ交換方法②~新しいタイヤを装着する
ここからは、新しいタイヤをはめていく方法を説明します。
まずは、チューブに空気を少し入れて円状にしておきます。
タイヤを装着する際は、ホイールを痛めてしまわないように、レバーは使わず素手で行います。
片方のビードをリムにはめたら、チューブのバルブ口をリムに通してタイヤの中に入れ込んでいきます。
このときに、ホイールとタイヤの間を広げてあげると、スムーズに入ります。
無理やりに入れて途中でねじれたりすると、空気を入れたときにバーストする可能性があるので丁寧に入れてください。
最後にもう一方のビードをリムにはめますが、バルブ口側からはめていきます。
最後の数センチがきついですが、少し力を込めても問題ありませんので、ビードを押し上げる感覚ではめ込んでください。
はまったら、チューブが噛みこんでいないかどうかを確認して、適性の空気圧まで空気を入れたらタイヤ交換は完了です。
ロードバイクのタイヤは特に空気圧の管理が大切なので、タイヤに刻印されている空気圧を必ず守るようにしてください。
タイヤ交換はなるべく自力で
今回は、ロードバイクのタイヤ交換についてお話しました。
タイヤはトラブルが起きると重大な事故に繋がりますので、早めの交換が原則です。
また、パンクなどは交換よりも頻度が高いので、脱着の仕方を覚える意味でも交換方法は知っておくべきと思います。