自転車のペダルが空回りする!どうやって修理するの?

自転車に乗っていて、ペダルが空回りした経験はありますか?
動力を伝えるペダルが回らないとなると一大事で、空回りした時点でもう自転車を漕ぎ進むことはできません。

それでは、空回りしてしまった場合はどうすればよいのでしょうか。

今回は自転車のペダルが空回りした場合の修理方法をご紹介します。

空回りする自転車のペダルの原因は何

空回りする自転車のペダルの原因をご紹介します。

ある体験談をもとに書いていきます。
一週間くらい前から、自転車で走っていると突然チェーンが空回りするようになってしまったというものです。
一度、逆側にペダルを回すと、また漕げるようになる、という状態が何度かあり、数日後に完全に空回りの状態になってしまったパターンです。

この原因は、フリーが壊れていることが原因のことがあります。
リアハブの中の爪が削れたり、スプリングが折れていると考えられます。
ペダル逆転時にカチカチという音がしなかったり弱々しいなら間違いありません。
逆に回してまた漕ぐことができたのは、かろうじて爪が引っかかっていたことが理由です。

この場合の修理としては、後輪を外してスプロケットを外し、ハブを交換すると直ります。
組み直しは、工具とパーツを揃えるだけでママチャリの値段がかかるし技術が必要なので、自分でしないようにしましょう。
この場合は、自転車屋に頼むことをおすすめします。

また、1万5千円以下の自転車なら、買い換えをおすすめします。
単体で売っている高価なホイールを使用の場合は修理しましょう。

内装変速やベルトドライブなら交換か、修理か微妙なところです。

初期不良なら、車体交換でしょう。
また、ハブが壊れるくらいなので、BBなどもメンテナンスする時期の可能性があります。

空回りするペダルの修理手順:行程1,2

自転車のペダルの空回りを自分で修理する手順をご紹介します。

必要な工具は自転車油油注しグリース爪楊枝大プラスドライバー大マイナスドライバーです。

修理手順です。

1.前輪軸受へ注油をします。
前かごの底部分を片手で持ち上げながら前輪を回して、軸受の回っている部分と回っていない部分の境目をチェックします。
油が油注し兼用容器に入っていれば、境目の左側隙間にノズル先端を当て、前輪軸受の左側から1cc程注します。

油注し兼用容器に入っていない灯油などを使うなら、スポイトに1回1ccを吸い込ませて使います。
注入後、前かごの底部分を片手で持ち上げながら前輪を何度か回して油を軸受内部に行き渡らせます。
次に、さきほどの境目の右側隙間にノズル先端を当て、右側から1cc程注します。

油が溢れて回りについたも、ふき取る必要はありません。
油の皮膜には、錆び止め効果があるからです。

2.ペダル軸受への注油です。
駐輪の状態で進行方向を前に左側に回り、ペダルを回してペダル軸受の回っている部分と回っていない部分の境目をチェックしましょう。
油が油注し兼用容器に入っていれば、境目の左側隙間にノズル先端を当て、前輪軸受の左側から1cc程注します。

油注し兼用容器」に入っていない灯油などを使うなら、スポイト」に1ccを吸い込ませて使います。
注入後、ペダルを回して油を軸受け内部に行き渡らせます。

空回りするペダルの修理手順:行程3,4

自転車の空回りするペダルの修理手順の続きを書いていきます。

3.ペダル歯車・チェーン噛み合わせ部分への注油です。
進行方向を前にして右側に回り、チェーン・カバーのペダル付け根部分のドーナツ板型蓋のプラス・ネジを外します。
外れないなら、大マイナス・ドライバーでこじると外れます。
外したドーナツ板型蓋はペダル軸のペダル端部分までずらせば、噛み合わせ部分へ注油しやすいです。
噛み合わせ部分への注油は、ペダルを回しながら歯先端部に米1粒程度のグリースを爪楊枝で塗ります。
グリースを灯油で代用するなら、歯先端部が濡れるくらいの量で油を注します。

歯先端部を注油したら、ペダルを回します。ドーナツ板型蓋を元の位置に嵌め込みます。

4.後輪軸歯車・チェーン噛み合わせ部分への注油です。
進行方向を前にして右側に回り、チェーン・カバーの半円型後輪軸カバー蓋上部のプラス・ネジを左回しで外します。
外れないなら大マイナス・ドライバーでこじると外れます。
半円型後輪軸カバー蓋はぶら下がる形になります。

後輪軸軸受の外周にラチェット機構、更にその外周に後輪軸歯車の配置です。
噛み合わせ部分への注油は、ペダルをゆっくり回しながら歯先端部に米1粒程度の量のグリースを塗ります。
グリースを灯油などで代用するなら、歯先端部が濡れるくらいの量で注油します。
注入したらペダルを回します。
外した半円型後輪軸カバー蓋を元に戻さずに次の作業をします。

空回りするペダルの修理手順:行程5,6

自転車の空回りするペダルの修理手順の続きを書いていきますね。

5.後輪軸軸受への注油です。
ペダルを回して後輪軸軸受の回っている部分と回っていない部分の境目をチェックします。
油が「油注し兼用容器」に入っていたら、境目の隙間にノズル先端を当てて、左側から1ccくらい注入します。
灯油などで代用する場合は、スポイトに1ccを吸い込ませて使用します。
注油後、ペダルを回して油を軸受内部に行き渡らせます。
外した半円型後輪軸カバー蓋を元に戻さないで次の作業をします。

6.ラチェット機構への注油です。
後輪軸軸受の外周に位置し、最外周の後輪軸歯車の内周側に位置するのがラチェット機構です。
後輪軸歯車内周側の回っている部分と回っていない部分の境目をチェックしましょう。
油が「油注し兼用容器」に入っていたら、境目の隙間にノズル先端を当てて、左側から1ccくらい注入します。
灯油・食用油などで代用する場合は、スポイト1ccを吸い込ませて使いましょう。
注油したら、ペダルを回して油をラチェット機構内部に行き渡らせます。
外した半円型後輪軸カバー蓋を元の位置に嵌め込んで、元通りに締め付けます。

自転車のペダルが重くて回らない原因

空回りに続いては、自転車のペダルが重くて回らない原因をご紹介します。

重くて回らないときは、ボトムブラケットの具合が悪いことが多いです。
重く感じる時は、分解してグリスアップしましょう。

ボトムブラケットは、様々なタイプがありますが、シティサイクルのボトムブラケットは、カップアンドコーンタイプです。
グリスアップは難しく感じますが、できなくはないです。

クランクキャップは、ツメやマイナスドライバーで引っ掛けると外せます。
洗ってグリスアップしましょう。
ボトムブラケットに不具合があれば、ベアリングの交換も考えましょう。

また、ボトムブラケットだけでなく、チェーン、チェーンリングなどが関連している可能性もあります。

メンテナンス以外の理由で考えられるのは、フロントギア歯数が多いことです。
歯数が多いとペダルが重くなります。

チェーンなら、汚れを拭き取りましょう。
汚れを落とすことで良くなります。

まずは、アウターチェーンリングを露出させます。
チェーンクリーナーで、汚れをふき取ってください。
歯間の掃除もしましょう。

インナーチェーンリングは、チェーンをアウターに入れて掃除してください。
隙間は、ウエスを縦に入れて磨きましょう。

自転車のペダルを交換して回らない場合

自転車のペダルを交換して回らない場合についてご紹介します。

新品なら、ベアリングとボールレースの当たりが出ないので硬く感じます。
しばらく乗れば、軽くなります。

回りが悪いからといって、潤滑スプレーは使わないでください。
中のグリスが流れ落ちます。
特にメーカーが組んだ状態では、必要な量とグレードのグリスしか封入されていないので注意が必要です。

取り付けの不具合は関係ありません。
ペダルに取り付ける部分とペダルの回転部分では、作用が違うので、取り付けで回転に影響しないからです。

私は取り付けるときに、アンチシーズを塗ります。
軽く回る様になれば、点検をしましょう。
ペダルを持って、前後左右にゆすります。
ガタがあれば、玉当たりが緩いです。
ベアリングやボールレースの磨耗を生じて部品がだめになるので、点検はたまに行ってください。

調整は自転車屋に頼みましょう。
玉当たりの調整は微妙なので、専用の工具がいるからです。
グリスアップも一緒にお願いしましょう。

以上、自転車のペダルの空回りと回らないときについてご紹介しました。

ペダルの修理

空回りする自転車のペダルの修理についてお話をさせていただきましたが、いかがでしたか?

空回りするペダルの修理は、いくつかの手順を踏む必要があるものの、メンテナンスに関してはそこまで難しくないこともあります。

メンテナンスは、最初は大変に感じても、何度もやるうちに慣れてきます。

しかし、心配なら無理せずに自転車屋さんにお願いすると間違いがありません。