シマノのノングレードクランクRS500(RS510)とは?

シマノはロードバイクのコンポの型番に、ロードバイクを意味する「R」のイニシャルをつけるようになりました。

そこに4ケタの型番が付いている(ティアグラのみRなし)のが正規グレードで、パーツにグレード名のロゴがプリントされています。

しかし、クランクのRS500(510)はどこのグレードにも属さないので、レベルなどが分かりにくく、筆者は質問を受けることがあります。

そこで今回はRS500について詳しくご説明していきます。

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シマノのロードバイク用コンポのグレード

シマノのロードバイク用コンポには、完成車にセットで導入されるような正規グレードが6つあります。

その他に「ターニー」というコンポもありますが、リアが7速であったり、クランクが2ピースではないなど、他のコンポとは違った仕様が多く、ロードバイクの完成車に一式導入されることもないので、正規グレードにはなっていないようです。

正規グレードは上位から順に、デュラエース、アルテグラ、105、ティアグラ、ソラ、クラリスとなり、冒頭でもお伝えしたようにパーツにロゴがプリントされていますので、見た目で判別できます。

ただ、2018年ではティアグラのみRはついていませんが、丁度モデルチェンジとの端境期になってしまっただけで、れっきとした正規グレードの1つです。

完成車にはこの正規グレードのコンポがセット一式で導入されることが多いのですが、クランクなどはRS500などのノングレード品がミックスされるのも珍しくありません。

シマノクランク・RS500はRS510にモデルチェンジされている

シマノのクランクRS500はRS510にモデルチェンジされていますが、正規グレードではないために大々的なアナウンスがなく、いつ変わったのかは不明なところです。

推測ではありますが、完成車では正規グレードの最新コンポとミックスされていますので、少なくともデュラエースがR9100になった2016年以降と考えられます。

また、RS510は正規グレードと同じ4アームになっており、RS500は5アームなので、RS510は新世代のクランクに分類されます。

そしてRS510は、105をメインコンポとする完成車に付属していることが多く、中にはアルテグラメインの完成車にも搭載が見られます。

RS510は単品でも販売されており、最新カタログに掲載されている価格は11,929円(税抜)となります。

これは、リア10速のコンポであるティアグラのクランク(12,444円)よりも安価ですが、RS510はリア11速用のクランクなので、グレードとしては105とティアグラの間と考えてよいかと思います。

シマノの上位グレードのクランクの要「ホロ―テック」

シマノのノングレードクランクRS510(RS500)は、前項でお伝えしたようにティアグラと105の中間に位置していると見られます。

そして、105のクランクは最新モデルで15,563円ですので、RS510が付属している完成車は、残念ながらコストダウンが目的と判断せざるを得なくなります。

と言うのも、価格差が示す通り、RS510は105との性能差が明らかという評価が多く、中には酷評とすら取れる厳しい意見もあるからです。

シマノのクランクはデュラエース、アルテグラ、105のみ、アームが中空構造になっている「ホローテック」という技術が導入されています。

これは、円筒形の物質は同じ重さであれば、中身が詰まっている状態より空洞の方が強度が増すという理論に基づいた仕様です。

また、剛性にあまり関与しないクランクの中心部を肉抜きして空洞化を図っていますので、その分を外側の強化に回せるのでより剛性が高くなります。

実際に105以上のグレードのクランクアームは、幅がとても広くなっており、いかにもしっかりと力を受け止めてくれそうな作りをしています。

RS510(RS500)と正規グレード11速クランクとの相違点

前項でお話ししたシマノのホローテックの技術は、同じリア11速対応のクランクでもRS510(RS500)には採用されていません。

RS510のアームは裏側を削って重量を落とすという加工になっており、中身は詰まっています。

そのため、前項でお伝えした通り、強度は中身が空洞である正規グレードの方が強いですし、さらにアームの幅が広い分剛性が高くなります。

剛性が高いクランクはたわみが少ないので、ペダルを漕いだ力がストレートに車輪に伝わり、加速性や巡航性が上がります。

感覚的なことにはなりますが、踏み応えがしっかりあるので、剛性が低いクランクから交換してみると最初は硬く感じるはずです。

一方剛性の低いクランクはアームがたわんで変形するので、ペダルを漕いだ力が分散されてしまい、ストレートに動力になってくれません。

そのため、漕いでも漕いでも進みが悪い感覚になりますし、余計な力を消費することになるので、長距離を走ると脚に疲れがたまりやすいです。

そのため、脚力の問題もありますが、適度な硬さであれば剛性は高いのに越したことはなく、正規グレードの方がRS510よりも優れていると判断してよいでしょう。

RS510(RS500)は敬遠すべきクランクか?

前項ではシマノのクランクにおいて、105とRS510(RS500)の比較をしてみました。

それならば、RS510やRS500が付属している完成車は敬遠した方がよいのかといえば、そんなこともありません。

クランクの剛性の違いが大きいのは事実ですが、正直それは経験を積んでいく上で正しいペダリングの技術を身につけ、脚力も鍛えられた段階で気付くものです。

そのため、最初からRS501の剛性が気になることは少ないはずですし、気になり始めてから交換するということでも構わないかと思います。

ここに顕著な例をご紹介しますが、台湾の大手自転車メーカー「メリダ」の人気ロードバイク「スクルトゥーラ」には、同じ105をメインコンポとしたアルミフレーム車に「700」と「400」があります。

700の方が上位グレードで、チェーン以外の全てのコンポが105で統一されていますが、400はクランクがRS510になります。

こういったケースが、105メインの完成車には割と多くあります。

完成車の付属パーツの考え方

前項でご紹介したメリダのスクルトゥーラですが、両者は同じフレーム素材が採用されており、形状もクランクを取り付けるBB(ボトムブラケット)シェルにネジ切りがあるかないかの違いだけですので、ほぼ同じ物と見てよいです。

それでいて価格は700の方が約3万円高いので、これは付属パーツの差となります。

このことから、RS510が付属している完成車は他のパーツでもコストダウンを図っている可能性が考えられます。

実際に両者の比較では、ホイールのグレードも違いますし、その他も微妙ですが400の方がレベルは下がります。

しかし、これは考え方一つでよくもなります。

フレームがほぼ同じであれば、後のカスタムのことを考えて、価格の安い方を選ぶ手もあるということです。

また、用途や乗り方は人それぞれなので、クランクでも少し剛性が低めのRS510の方が最適な場合もあります。

それであれば、クランクにこだわって最初から高額な方を選ぶよりは、後から考える余地を残しておく意味でも、価格の安い方にしておいてもよいということです。

コストダウン目的も即交換のレベルではない!

今回は、シマノのノングレードクランク「RS510(RS500)」のお話をしました。

11速クランクの中では最廉価になりますので、コストダウン目的で完成車に導入されることも多くなります。

だからと言って、即交換が必要なレベルではありませんので、慣れるまで様子を見てもよいかと思います。