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フロントフォークのオーバーホールで自転車を滑らかに

2018.8.7

自転車の中でも特にスポーツ自転車は、メンテナンスが必要不可欠です。

その中で、チェーンやホイール、クランクなどの足回りは比較的注意が行き届く場所ですが、ハンドル周りは少し忘れがちになります。

特に自転車の舵取りを行う役目のフロントフォークは、定期的にオーバーホールしておきたい部分です。

そこで今回は、自転車のフロントフォークについて詳しく確認していきましょう。

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自転車のハンドル周りの構造

自転車のフロントフォークのオーバーホールを考える前に、まずはハンドル周りの構造からお話します。

ハンドルは「ステム」というパーツによってフレームに支持されています。

ママチャリに使われている「ノーマルステム」と、スポーツ自転車の「アヘッドステム」が現在の主流です。

そして、そのステムがフロントフォークも支持することで、ハンドルがフレームに固定されます。

フロントフォークは脚の部分を前輪のハブに支持して、胴体をフレームのヘッドチューブに通します。

フロントフォークの胴体の部分を「ステアリングコラム(以下コラム)」といいますが、ノーマルステムはコラムに差し込んで使用ます。

ステムの柄の部分が長くハンドルの高さの調整幅が広いですが、固定力が弱いので過酷な環境での使用には不向きです。

一方のアヘッドステムはコラムに通してボルトで固定します。

コラムに通す部分が短いのでハンドルの高さ調整は微々たるものになりますが、固定力が強いのでレース仕様であるスポーツ自転車に多く採用されています。

自転車はベアリングのメンテナンスが不可欠

自転車のフロントフォークはハンドルが舵取りをするためのものですから、大きな意味で言えばひとつの回転体です。

コラムを回転軸として、ハンドルが左右に回るようになっています。

自転車はクランクを回転させることでチェーンが動き、後輪がハブに内蔵されている軸を中心に回転することで前に進む仕組みになっています。

いわゆる、回転力が動力になる乗りものであり、至る所に回転軸があります。

そして、その回転軸には必ずセットとなる「軸受け」があり、自転車の場合は「ボールベアリング」という軸受けが採用されています。

ボールベアリングは小さな球ですから単独では受けに成り得ないので、リング状のカップに入れます。

ただ、カップも金属製のためお互いが擦れ合うと摩耗しますので、それを防ぐために「グリス」という粘度の高い潤滑油を使用します。

構造上完全に密閉出来ずサラサラの油ではすぐに飛び散ってしまうので、グリスを使用しなければなりません。

しかし、粘度が高いグリスであっても長年経過すれば抜けてしまいますので、定期的に充填する必要があります。

そのため、べアリングを使用している箇所は、オーバーホールが必要になります。

スポーツ自転車のフロントフォークは自力でオーバーホール

先述しましたが、フロントフォークも回転体のひとつですから、当然ベアリングが採用されています。

ただ、フロント周りは自転車を駆動させることとは関係のない部分なので、オーバーホールやメンテを忘れがちになります。

また、ハンドルから前輪まで全てが繋がっているので、「分解」レベルまでになってしまうのが躊躇する理由になっているようです。

しかし、分解と言ってもスポーツ自転車なら使う工具は六角レンチのみですし、順序立てて行えばそれほど難しい作業ではありません。

ママチャリの場合は車輪を外すのがひと苦労なので、お店に作業をお願いしても良いと思います。

しかし、スポーツ自転車は車輪が「クイックリリース機構」で固定されており、素手で簡単に脱着することができます。

これが分解のハードルをグッと下げるので、ぜひとも自力でオーバーホールしたいものです。

自転車のフロントフォークのオーバーホール手順①~分解

それでは、自転車のフロントフォークのオーバーホール手順を紹介します。

今回はアヘッドステムを使用している、スポーツ自転車を対象とさせていただきます。

必要なものは六角レンチとグリスで、六角レンチは自転車の整備で良く使う4、5、6mmであれば概ね適合します。

グリスはあまり粘度が高すぎると抵抗になって回転が渋くなりますので、「シマノ」製や「AZ(エーゼット)」製あたりが適度でおすすめです。

それでは、上から順番に分解していきます。

まずはステム上部のトップキャップのボルトを緩め、トップキャップごと抜き取ります。

カーボン製のステアリングコラムの場合は、カードリッジ式のアンカーボルトが埋め込まれている場合がありますが、それは外さなくても良いです。

次に、フロントフォークには前側のブレーキが装着されていますので、これを外します。

クイックリリースのレバーを倒して解除したら、六角レンチで本体を外します。

外したら作業の邪魔にならないように、ハンドルにケーブルごと括ってしまいます。

続いてステムの固定ボルトを緩めて、ステムをハンドルごと抜き取ります。

ここまで終わったら、ハブのクイックリリースを解除して前輪を外してください。

自転車のフロントフォークのオーバーホール手順②~清掃とグリスアップ

前項に引き続き、自転車のフロントフォークのオーバーホール手順を紹介します。

前輪を外したら、コラムにいくつか取り付けてあるリング状のパーツを外していきます。

当たり前ですが、適当な順番で取り付けられているわけではないので、組み直すときに備えて順番通りに並べておきましょう。

後はコラムの根元を押さえて下に引き抜けば、フロントフォークがフレームから外れます。

外したフォークのコラムの根元に「下ワン」というリングが装着されていますので、まずはこれを清掃します。

次に外したリング状のパーツを清掃します。

しかし、ベアリングが金属や樹脂のシールで覆われている「シールドベアリング」の場合は、クリーナー類は使わない方が良いです。

シールドベアリングはボールベアリングと一緒にグリスが充填されているので、クリーナーを使うと溶けてしまう可能性があります。

ボールベアリングが見えている場合は、カップとボールをクリーナーで清掃して大丈夫です。

コラムが通っていたヘッドチューブの中も磨き上げたら、各所にグリスを塗ります。

下ワン、下側のベアリング、上側のベアリングと順番にグリスを塗ってからコラムに戻していきます。

あとは、先ほど外したリング状のパーツを元通りに組み付けて、ステムをコラムに戻します。

ここではまだ固定ボルトは完全に締めず、仮止めの状態にしておきます。

自転車のフロントフォークのオーバーホール手順③~玉当たり調整

自転車のフロントフォークのオーバーホールの最後には、機種によって「玉当たり調整」が必要な場合があります。

先述したシールドベアリングを使用していれば必要はありませんが、ボールベアリングが外に出ている場合は調整が必要になります。

最初に緩めて引き抜いたトップキャップの上部にあるのが、玉当たり調整用のボルトです。

これを締めていくと玉当たりが強くなってよりしっかりとハンドルが固定されますが、限界を超えると回転がゴリゴリと渋くなります。

反対に緩いと、今度は固定が弱くなってハンドルがガタ付きます。

これをバランス良く上手く調整しなければなりませんが、そこまで性能が良くないと中々決まりません。

そのため、ある程度で妥協しなくてはなりませんが、多少回転が渋めでもガタ付きだけは取る方向で調整してください。

ガタ付いたままで走っていると、ベアリングに余分な振動が加わるので大幅に傷付いてしまいますのでガタは危険です。

忘れがちだけど重要!フロントフォークはそんな存在

今回は、自転車のフロントフォークのオーバーホールについてお話しました。

忘れがちですがハンドリングに関わる重要な部分ですので、これを機に見直していただけたらと思います。

丁寧さは求められますが、手順を守って行えばそれほど難しい作業ではありませんので、尻込みせず行ってください。

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