フーリガンのチェーンリングを交換する人が多い?多段化もする?

【フーリガン】は、サッカー場で暴徒化してしまう集団のことを指しますが、もちろんその話をするわけではありません。

アメリカの有名自転車メーカー・キャノンデールのミニベロが「フーリガン」です。

評判の良いミニベロではあるのですが、ギア比が低いと、泣きが入っているようです。

チェーンリング交換だけでも効果があるというのですが、果たしてどうなのか検証してみましょう。

フーリガンのチェーンリングを交換している人が多い

キャノンデールのフーリガンシリーズは、2017年より1種類のみの展開になりました。

2017年モデルは【HOOLIGAN 1(フーリガン1)】です。

フーリガンの特徴は何と言っても、片側フォークの「レフティ」を採用していることです。

キャノンデール独自の技術で、単純に軽くなる意外のメリットは分かりませんが、メーカー側はねじれ剛性の高さをアピールしています。

見た目のインパクトは抜群ですから、キャノンデールらしさとでも考えておけば良いでしょう。

また、ミニベロでありながら、ディスクブレーキを採用しているのも、ポイントが高いです。

デルタVフレームも購入の決め手になっているようですし、やはり他のメーカーとは、一線を画すミニベロであるのは間違いありません。

写真だけ見ると、シングルスピードに見えますが、内装3段変速付きです。

フーリガン1のフロントは48Tですが、以前のモデルは42・44Tだったようで、チェーンリングの交換をしている人も多いです。

また、リアのギアによっては、チェーンガードに当たってしまうという人もいるようです。
いずれにしても、改善したい点もあり、カスタマイズしがいのある自転車のようです。

フーリガンは内装3段変速

フーリガンは、上記のように内装3段変速を採用しています。

内装変速機は後輪のハブに変速機が内蔵されており、ママチャリなどによく活用されているものです。

中にグリスが多く入っており、ギアが外に露出していないので、痛みも激しくならず、基本的にメンテナンスは要りません。

外装式の変速機は、クランクを回している状態でしか変速できないので、走行中に限られます。

しかし、内装式は止まっていても変速が可能なので、ストップ&ゴーの多い街中では重宝します。

また、ディレイラーの調整が狂いにくいので、トラブルが少ないというメリットもあります。
しかし、構造が複雑、かつ重量がかさむので、ギアの枚数は少なめになります。

その点ではママチャリには良いと思いますが、スポーツ自転車としての醍醐味が少し薄れますので、物足りなさを感じるかもしれません。

ミニベロは小径車のため、基本的にスピードは期待薄です。

そのため、街乗り車として完全に割り切るのであれば、内装3段でも良いでしょう。

しかし、片側フォークにデルタVフレームのような、スポーツ自転車そのもののフォルムのフーリガンはどうでしょう?

そもそもフーリガンは「ごろつき、与太者」みたいな意味ですから、ママチャリ然とした走りでどうするんだと思ってしまうのです。

よって、外装式への交換も考えたいですね。

チェーンリングやスプロケットなど、大がかりなカスタマイズにはなりますが…

フーリガンのチェーンリングを交換する

フーリガン1はチェーンリングの歯数が48Tまで増えましたが、それでもスポーツタイプのミニベロとしては、少ないかもしれません。

以前のフーリガンは42Tなんて時代もあって、物足りなかったのではないでしょうか?
そのせいか、チェーンリングを交換しているインプレが結構多いです。

チェーンリングを歯数の多いものに交換すれば、単純にギアが重くなり、スピードが上がります。

インプレを見ていると、53Tあたりのチェーンリングに交換しているケースが多いですね。
他メーカーのスポーツタイプのミニベロは、フロントのアウターが52T前後ですから、良い選択だと思います。

ほかにも、フーリガンのチェーンリングを、56Tに交換しているインプレもありました。

歯数が多くなるということは、外周が大きくなるということなので、通常はフレームへの干渉が心配になりますが大丈夫そうです。

チェーンリングはピンきりですが、5000円~1万円くらいが相場だと思います。

チェーンリング交換までたどり着けば多段化はもう目前!

フーリガン1のチェーンリングを、現在の48Tから、例えば53Tに交換します。

すると、あくまでも机上の計算上ですが、速度が3km/h程速くなります。(ケイデンス80rpmとして)

56Tならば5km/h上がる計算なので、かなり速くなります。

しかし、さすがにギアが3速しかないので、スピードの違いが大きすぎます。

既にチェーンリングを大きいものに交換している時点で、スピードへの欲求があるということなので、先に進みたくなるはずです。

いわゆる、ギアを増やすカスタマイズを行いたくなるということです。
そうなってくると、まず内装式変速のまま多段化するか、外装式変速かを選ぶことになります。

それぞれの特徴は先述した通りですが、一般的には、多段化するならば外装式になります。

内装式で多段化も可能ですし、11速の内装変速機もあります。

しかし、自力で組み付けられるかどうか、全く不明です。

また、ショップもカスタムの成功例は載せていますが、費用までは明かしてくれないので、予算が組めません。

そのため、無難なのは外装変速ということになり、この記事でも外装式へのカスタムを考えていきます。

フーリガンを多段化する

フーリガンのギアを増やすことを考えていますが、まずはハブを外装式に対応する、フリー付きのものに変える必要があります。

フーリガンは前輪がレフティで特殊なので、交換は後輪だけにしたいです。

そうなると、後輪のリムを活かして、ハブとスポークを新調して組み直すのが良いでしょう。
もちろん、自力でやれればベストですが、お店に頼むことも考えてください。

工賃は部品代込みで約2万円というところですが、その際に何速にするのか相談できますので、やはりお店に行くのが良いと思います。

ホイールが組み上がったら、今度はコンポの換装です。

個人的な意見ですが、ミニベロはフロントシングルで十分だと思うので、チェーンリングとクランクは、現行のものを活かしましょう。

あとは、カセットスプロケットとリアディレイラー、シフターとチェーンが必要になります。
特にシフターは、カチッと変速が決まる、ラピットファイヤー式がおすすめです。

フロントがシングルなので、シフターもリア用1本だけで大丈夫です。

これらを、仮に11速のシマノ・105コンポで組むと、約1.5~2万円というところです。

カスタマイズの沼は深い!

前項で、チェーンリングは現行のものを活かすと言いましたが、先述したように歯数は多いものに交換しましょう。

そのため、クランクは現行のものを使用するということになります。

フーリガン1を外装式変速機にして、多段化するカスタマイズを考えてきましたが、ここまでの費用はざっと見積もって、4万~4.5万円というところです。

もし、ホイールを自力で手組みするなら1万円ほど安くなりますし、10速や9速なら、もう少しコストは下がります。

クランクも、質の高いものが装備されているわけではないので、交換しても良いのですが、クランクセットは高価なのでまたの機会にしましょう。

また、今後ドロップハンドル化を考えることもあると思います。

そうなると、必然的にSTIレバーが必要ですし、フロントギアもダブルにしたくなるかもしれません。

スポーツ自転車の怖い(楽しい)ところは、このようにカスタマイズの沼に一度陥ると、中々抜け出せないことにあります。

そこで考えていただきたいのは、その自転車に、そこまでのカスタマイズをする価値があるかどうかということです。

カスタマイズの費用が、自転車本体の価格を上回ることも、ざらにあります。

それでも価値があると思えば、自己満足の世界を、どこもまで突き進んでいきましょう。

フーリガンは面白い!

今回確認してみて、フーリガンはいかにもキャノンデールらしい、派手さがあるミニベロであることが分かりました。

個人的にあまり納得のいかない内装3段変速も、意外と安価にカスタマイズできることが判明したので、有意義でした。

今回ご紹介した以外にも、いじりがいがあるので、色々とやってみるのも面白いですよ。