自転車を操作するにあたって、フロントフォークは最も大事なパーツの1つです。
そのため、フロントフォークに少しでも異常があると、自転車が真っ直ぐに進まない事があります。
逆に言うなら、原因の全てではないですが、真っ直ぐに進まない自転車はフロントフォークに問題があるという事になります。
これは、かなり危険な状態でもありますよね。
すると、気になるのはフロントフォークの交換時期です。
そこで、フロントフォークはいつ交換すべきなのか、ご説明していきましょう。
フロントフォークの交換時期は目安ではなく直感!?
自転車の一部であるフロントフォークにも、もちろん交換時期はあります。
ただ、「1年~2年で交換してくださいね」とか、「3年~4年で交換してくださいね」という目安となる区切りはありません。
「乗車した時の感覚」それがほぼ全てになります。
自転車を乗っている時に、自転車が何故かナナメに進むという事はないでしょうか?
あるいは強風に当たってもいないのに、左右にハンドルが取られるという事はないでしょうか?
これは、フロントフォークが曲がってしまう事で起きてしまう現象です。
率直に言いますと、その状態の時がフロントフォークの交換時期です。
しかし、これは非常に見極めが難しい問題でもあります。
何故なら、先ほどの強風もしかりですが、道が僅かに平坦でない時も、自転車は真っ直ぐに進まないからです。
ですので、真っ直ぐかナナメかという検証をする時は、平坦な道でハンドルから手を2~3秒放して運転してみてください。
すると、ある程度は明らかになります。
フロントフォークに問題がある場合、手を放すとナナメに進むようになるからです。
ただ、手を放して運転するのは、周りの状況をよく見て行ってください。
フロントフォークの検証をしたが為に、「事故をしてしまった」、では目も当てられませんからね。
それから、目視した時点でフロントフォークが曲がっていたり、歪んでいたりしたら、それはもう既に交換時期です。
そうなってしまっては非常に危険ですので、自転車に乗る事は控えましょう。
交換時期に考える!そもそもフロントフォークって何の為にあるの?
フロントフォークの検証が終わって、異常の判断、また交換時期についてお分かり頂けたでしょうか。
その時、大事故をしていないのに何故フロントフォークが曲がってしまったのか、という部分を疑問に思う方もいるかもしれません。
ですので、ここではフロントフォークがそもそも何の為にあるのかをご説明していきます。
では、フロントフォークの役目をご説明します。
フロントフォークの目的は、衝撃吸収にあります。
何か大きな物に自転車がぶつかると、慣性の法則で人間は前に飛ばされてしまいます。
それを防ぐのが、フロントフォークの役目です。
フロントフォークがあることで、衝撃を上手く分散できるような仕組みになっているのです。
つまり、フロントフォークが曲がってしまっていたら次に大きな物にぶつかった時に、衝撃を上手く分散できない可能性があります。
そういう意味でもフロントフォークは、非常に大切な役割を果たします。
これがフロントフォークの役目という事になります。
交換時期に考える!フロントフォークが曲がった原因!
上記の疑問の続きになりますが、大事故をしていないのに、何故フロントフォークが曲がってしまったのか、という疑問はまだ解消されていないと思います。
けれど、交換時期となった時、皆さんが今まで自転車でどんな行動をとったのか、あまり覚えていないかもしれません。
では、どういう時にフロントフォークが曲がるのか、をご説明しましょう。
先ほどお話したように、大きな物に当たった時、というのがまず一番に挙げられます。
これは、自動車や壁、電信柱などが一例として分かりやすいでしょうか?
自動車事故を例にして物損事故、人身事故に含まれるものは、おおよそフロントフォークが曲がる対象になるのでお気を付けください。
次に、実はこんな事でも曲がるのという事例があります。
皆さんは家で自転車をどこに置いていますか?
マンションであれば自転車置き場(あるいは駐輪場)、一軒家であれば駐車場の空いている場所辺りかと思われます。
この場合、大抵は外に駐車する事になりますよね。
この時、台風の次の日など、自転車を乗ろうした時に自転車が倒れているなんて経験がありませんか?
実はこれ、あまりに回数が多いとフロントフォークが曲がる原因にもなります。
ですので、台風や強風の時などは、自転車があまり風が当たらないところに置くのがベストかと思います。
他には、溝が意外と難敵です。
住宅街のちょっとした裏道に水を逃がす為の溝が、道の両脇にあると思います。
ここに変な形でぶつけると、曲がりやすくなります。
これは、衝撃がかかる箇所が多いからでしょうね。
事故レベルの力がかからなくても、フロントフォークは曲がってしまう事があります。
もし、大きな物にぶつけたという記憶がなければ上記二つの可能性を考えてみてください。
もしかしたら、それが原因かもしれません。
フロントフォークの交換方法!工具編
フロントフォークを交換する場合、基本的には近く自転車屋さんでお願いしたほうが良いでしょう。
ただ、部品を購入して自分で交換する事もできない訳ではないです。
非常に手間はかかりますが、交換時期だと感じたら自分で交換してみるのも良いかもしれません。
なお、交換の際は、自転車のサイズを絶対に確認しておいてください。
分からない場合は、タイヤの側面に26インチや27インチというサイズが表記されておりますので、そこを確認してください。
では、フロントフォークを交換するにあたって、必要な工具をご紹介します。
まずは六角レンチです。
こちらは一通りサイズをそろえたものを、ご準備して頂くほうが良いかと思います。
次に、モンキーレンチです。
これは、30くらいの口径まで対応している物をご準備ください。
あとはフックスパナ、メンガネレンチです。
ここまでは基本的に必要な工具になります。
ただ、例外にあたる場合を考慮して、あればグラインダーか鉄のこぎり、鉄やすりをご準備頂ければと思います。
では、交換方法をご説明していきます。
フロントフォークの交換方法!交換基本編
フロントフォークの交換時期は、フロントフォークの曲がり具合だとご説明しました。
実際に交換する際は、その曲がり具合と実際に購入したフロントフォークとの違いを比べてみてください。
違いは歴然だと思います。
では、新品のフロントフォークをが用意できたところで、交換をしていきます。
まず、ハンドルを上から見てT字の交差部分に、六角レンチを差し込むところがあります。
引き上げ棒というのですが、そこに六角レンチを差し込んで緩めてください。
6mmの六角レンチが多いです。
完全に引き上げ棒を緩めると、ハンドルが取れると思います。
ハンドルを外すと、そこに大きなナットがあると思います。
そこをモンキーレンチで緩めると、あとの部品は手で緩める事ができます。
その全ての部品をフォークステム、つまりフォークの頭の部分から抜きます。
この時、もう一度戻す際に順番を間違えてはいけませんので、フォークステムに入っていた部品の順番を絶対に覚えておいてください。
次は、フックスパナを使用する部品が出てきます。
平べったいナットになっておりまして、フックスパナのフックの部分を使って緩めていく事ができます。
この平べったいナットを取った時点で、フロントフォークと車体に分解する事が可能となります。
あとは、車輪とフロントフォークをメガネレンチで外します。
これでフロントフォークを取り外す事ができます。
これで新しいフロントフォークを取り付ける作業に移る事ができます。
基本的には、先ほどの逆手順で作業を行う事で、取り付けができます。
作業のやりやすさで言えば、タイヤは後で取り付けたほうが良いでしょう。
あとはハンドル全般に言える事ですが、ナットや引き上げ棒を何度も締まっている事を確認してください。
緩めていると事故の元になります。
最後に、フロントフォークをサイズ通りに購入した結果、フロントフォークのサイズが合わなかった時の作業をご説明します。
フロントフォークの交換方法!交換例外編
フロントフォークの交換において、サイズが合っていてもフロントフォークの中でサイズの例外という物が存在します。
フロントフォークのロングサイズという部品ですね。
これは簡単に言ってしまえば、フォークステムが通常より長いという場合です。
つまり、車体に合わないフォークステムが存在し、交換そのものができないという事です。
この場合は、先ほど工具の時にご紹介したグラインダー、もしくは鉄のこぎり、そして鉄やすりを使用します。
作業自体は単純に、フォークステムを切る作業になります。
以前に使用していたフロントフォークのフォークステムの長さを測り、新しく購入したフロントフォークのフォークステムを同じ長さになるように切断します。
この時に、グラインダーか鉄のこぎりを使用します。
次に、この切断部分を鉄やすりで削ります。
これはまず切断面を綺麗にするという意味のあるのですが、一番はフォークステムのネジ部分を入りやすくする為という意味合いが強いです。
ですので、フォークステムの切断面が尖るように、ナナメに鉄やすりで削っていきます。
こうする事で、フォークステムのネジ部分にナット等が入りやすくなります。
例外中の例外ですが、こういうパターンもありますので、交換時期の際は、お気を付けてフロントフォークをご購入ください。
フロントフォークの交換時期が来たら素直にお店で交換しよう!
フロントフォークは自分で交換する方法もありますが、お店でプロに頼んだほうが安全ではあります。
交換時期が来たら、素直にお店で交換するほうが良いかもしれません。
金額は工賃も含めて5000円前後でしょう。
ただプロに頼むと言っても、交換時期を判断するのは皆さんです。
目安がないので、交換時期を判断するのは難しいかもしれません。
それでも危険な場合がありますので、少しの休みの時間で構いません。