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キャノンデールの怪童caad10!重量の軽さだけが自慢じゃない

2018.6.10

キャノンデールのcaad10はアルミバイクとは思えない重量の軽さと性能から、名車として知られています。

また、近年発売されたcaad12も、価格を越えたパフォーマンスにより話題になりました。

そのcaad10や、モデルチェンジを遂げたcaad12について、長所と短所、「どのような方が買うと満足出来るか」を解説していきます。

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アルミのキャノンデールと名作caad10

まず始めに、キャノンデール自体について解説します。

キャノンデールは、1971年アメリカ創業の自転車メーカーです。

そのキャノンデールのコーポレートカラーである、明るい黄緑色のバイクは、街中でもひと目見ればキャノンデールだと分る位に印象的です。

1983年にアルミバイクを開発して以来、キャノンデールのアルミバイクは、自転車業界のベンチマークと言われるほど高性能であり続けています。

今日ではスタンダードとなっている、リアサスペンションを搭載したMTBを業界で始めて量産したのは、このキャノンデール社です。

また、ロードレースのシーンにおいては、2018年現在、自社のUCIワールドツアーチームに機材供給を行っています。

キャノンデールのチームは、ステージレースで連日逃げに乗る姿が印象的なチームであり、一部のファンから、「逃げの芸術家」などとも呼ばれ、親しまれています。

また、過去にはあのペーター・サガンが在籍し、その当時のツールドフランスで無敵のスプリント力を発揮し、一大旋風を巻き起こしました。

これらのことからも分かるように、選手の超アグレッシブな走りに完璧に答えたのがキャノンデールの製品であり、それがそのまま技術力の高さを物語っています。

そして、往年の名スプリンターであり、イタリアきっての伊達男。

高速道路をロードバイクで爆走して捕まった逸話で有名な、あのスーパー「マリオ・チポリーニ」がその全盛期に使用していたバイクが、「caad4」であり、そのロードバイクの発展型が「caad10」、「caad12」です。

その当時から、caadシリーズは、重量の軽さだけではなく、スプリンターの爆発的なパワーにも耐えうるような性能であったことが分かります。

凄いのは重量だけじゃない!キャノンデールcaad10の登場!

2012年に発売されたのが、キャノンデールの名作と言われている「caad10」です。

先述したように、caadシリーズはアルミで作られた、生粋のレーシングバイクです。

2012年当時においては、自転車メーカーのレーシングバイクのラインナップは、ほぼ全てカーボンバイクであり、アルミバイクは入門用といった位置づけでした。

しかし、キャノンデールはそれ以前から、レーシングバイクとしてアルミバイクを作り続けていました。

そして、長年レーシングバイクとしてのアルミバイクを作り続けた、そのノウハウを駆使し、名作caad10が完成しました。

その当時、フレーム単体重量1130gは驚異的な数値であり、並のエントリーモデルのカーボンバイクを軽く凌ぎ、トップモデルにも肉薄するほどの軽さでした。

それでいて、メーカー完成車には、下位モデルのコンポーネントが取り付けられた物もあり、最初の1台目として手を出しやすい価格帯でした。

しかしながら、caad10の完成車のラインナップにはデュラエースが取り付けられた物もあり、そのことから、キャノンデールがこのバイクを本気で戦うために作った、という主張が見て取れます。

そのため、caad10は、アルミバイクが持つ取り扱いの容易さという特徴と、抜群のコストパフォーマンスを誇る性能を持ち合わせ、当時のロードバイクブームも手伝い、商業的にも成功したモデルとなりました。

重量削減と快適性を求めたcaad10

caad10の登場まで、アルミバイクは、性能面においては、全てカーボンバイクに劣ると考えられて来ました。

なぜなら、アルミバイクは重量はクロモリバイクよりは軽く作れるものの、カーボンバイクには敵わず、振動吸収性に到っては、カーボンバイク、クロモリバイクの両方に劣ると考えられていたからです。

結局、アルミバイクは、カーボンバイクの代用品にしかならないと一般的に思われていました。

しかし、キャノンデールのcaad10はその常識を打ち破りました。

一つ目の課題である、「重量」については、キャノンデールは、フレームのアルミチューブの肉厚を徹底的に最適化することにより、大幅な軽量化に成功しました。

ただやみくもにフレームのアルミチューブの肉厚を薄くするのではなく、必要な部分で必要な分だけ厚くすることが求められ、それらを高度にコントロールする点に、キャノンデールの技術力の高さを見て取れます。

そして、2つ目の課題である「振動吸収性」は、「SAVE」テクノロジーの採用により、高いレベルで振動吸収性の良さを実現しました。

「SAVE」テクノロジーとは、チェーンステーを扁平に加工し、シートステーの形状と剛性の最適化を行うことです。

それにより、縦方向に柔軟で、なおかつ横方向には高い剛性を発揮させる、疑似的なサスペンション機能を発生させるのです。

このサスペンション効果により、アルミバイク特有の、ビリビリとした路面からの嫌な振動をいなし、角が取れた滑らかな乗り味に変えてくれます。

これら2つの技術により、caad10は、カーボンバイクに真っ向から立ち向かえるアルミバイクとなりえたのです。

caad10の悩み?bbの音鳴りとキャノンデールの考え方

caad10は、誰にでも最高のパフォーマンスを提供することが可能な、優秀なロードバイクであることは間違いありません。

しかし、このcaad10に採用された「bb30」が、caad10ユーザーを悩ませることがあります。

それは、bbの音鳴りです。

まず、簡単にbbについてご説明します。

bbとは、ボトムブラケットの略称であり、左右のクランクアームを繋ぐシャフトを保持するベアリング部分のことを指します。

このbbは、それぞれのフレームに最適化されるように、メーカー毎に、様々な規格が乱立しました。

そのため、bbの互換性については、錯綜と混乱状態にあり、もはや互換性の手引書無しでは手に負えない状態になってしまいました。

その混乱状態の発端となったのが、この「bb30」です。

「bb30」は、従来のbbに比べ、大幅な重量の軽量化と高剛性化に成功しました。

そのため、キャノンデールのレースバイクに広く採用されることになったのです。

ですが、この「bb30」は、構造的にベアリングの密閉度が低く、bbのグリス切れや破損が発生し易いために、音鳴りが高確率で発生すると言った欠点が存在しました。

しかし、決して欠陥品などでは無く、「bb30」はレースの現場において最大限の性能を発揮するように、割り切った設計をされているのです。

つまり、キャノンデールとしては、レースで勝つためには、性能の落ちたbbをいつまでも使い続けるのでは無く、フレッシュなbbに交換すること、つまりは使い捨てることでいつでも万全の状態にする方法に舵を切りました。

逆説的になりますが、これらの欠点が、「bb30」を採用した、caad10に対してのキャノンデールの主張がうかがえます。

つまり、caad10はやはり、本気のレースでの使用を前提として作られた、本気のロードバイクであると言うことです。

さらなる重量削減!caad10のさらなる進化 「caad12」

カーボンキラーと呼ばれたcaad10も、発売から4年が経過し、カーボンバイクのコストパフォーマンスも良くなりました。

また、他社のアルミバイクの性能も進化したために重量面もアドバンテージが減り、もはや圧倒的だったかつての状況とは打って変わって、すっかり古くなってしまいました。

そして、ある時キャノンデールの公式HPに掲げられた、あるロードバイクのあるキャッチフレーズが、自転車好きの間で話題になりました。

「アルミフレームの神、ここに降臨。」

このキャッチフレーズを持つそのロードバイクこそ、カーボンキラーと呼ばれた、caad10がさらなる進化を遂げた、「caad12」でした。

caad10からさらに重量を削減した、このロードバイクバイクこそ、現在市販されているアルミバイクの中で、最高峰と言って間違いありません。

さらに、caad12は、コンポーネントがTIAGRA組の物からラインナップされているので、ロードバイクをゼロから始める場合でも、15万円で破格の性能を持つロードバイクが購入可能です。

このようなことから、学生レーサーや、後々のカスタマイズを楽しみたいと考えている方には、caad12は圧倒的に魅力的な存在です。

しかしながら、ここまで言っておいて申し訳ないのですが、現在のカーボンバイクの性能は凄まじいものがあります。

そして、残念なことに、caad10やcaad12は、カーボンバイクのフラッグシップモデルには、重量や剛性や、振動吸収性などの面では、多少後れを取ってしまいます。

ですから、もし金銭的に余裕があり、なおかつ、ロードバイクに特別感を求める方には、素直にカーボンバイクを買うことをおすすめします。

ですが何故、caad10やcaad12を強く推すのか、それは誰に向けたものなのか、それを最後の章でご説明します。

誰がためにcaadは戦うのか

では改めて、キャノンデールは誰のためにこのロードバイクを用意したのかを考えます。

それは「勝利を渇望する学生レーサー」が対象に挙がることでしょう。

caad10やcaad12は、「自分の速さは誰にも負けない自信があるが、高級ロードバイクを使えるような大人に機材の面で劣ってしまう」という、気持ち的に若く、自信に満ちた挑戦的なレーサーには、最高の武器になります。

そういった方が、このロードバイクを使用するならば、重量など機材面のビハインドをゼロにすることが可能です。

あえて挑発的な書き方をするならば、今まで機材のおかげで1分の速さを得ていたレーサーから、その1分をもぎ取り、ハンデ無しの同じスタートラインに立たせるのが、このロードバイクなのです。

そこから先は自分の実力次第です。

自分の実力に自信がある若いレーサーならば、何も心配は無いでしょう。

そして、caad10やcaad12のある意味で最強の利点は「諦めが付く」ことです。

例を挙げると、不幸なことに盗難に遭ってしまった場合、総額40万円のカーボンバイクと20万円しないアルミバイクのどちらが心理的にダメージが少ないかを考えてください。

また、落車の危険に満ちたギリギリ限界のゴールスプリント時に、40万円のカーボンバイクで、落車に巻き込まれた場合には廃車になることを覚悟で全力で踏み抜けるのか、それを考えてください。

このような場合、caad10やcaad12は、冷たい言い方ではありますが、「勝負のための道具」に徹してくれます。

それならば、「20万円で同じ性能のカーボンバイクを買えばいいじゃないか」と思われるかもしれません。

しかし、もし限界近い勝負の際に、性能がイーブンだった場合。

「20万円にするために素材を妥協して作ったカーボンバイク」か「最強を目指して徹底的に作り込んだアルミバイク」のどちらが有利か考えた場合、確実に後者でしょう。

精神的にも、プラスの影響を与えるからです。

さらには、その重量の軽さは、走り以外にも、輪行時などに大変役立ちます。

車を持たない学生レーサーにとっては、レース会場までの輪行が楽になるのは願ってもないことでしょう。

以上のことから、勝利を渇望する学生レーサーには、これ以上無いほどの選択肢であるのが、キャノンデールのcaad10でありcaad12です。

徹底的に反抗的 caad10とcaad12

キャノンデールが放った、caad10やcaad12は、その重量の軽さや、価格を越えたパフォーマンスにより、手が出しやすく、入門から本格的なレースまで、様々な方々におすすめ出来るバイクです。

また、このロードバイクは、高級で高性能なロードバイクを駆る大人に真っ向勝負を挑む、反抗的で挑発的な、ある意味では、やんちゃなロードバイクです。

例え勝利を狙う若いレーサーでは無くても、その秘めたる反抗心と超性能に心惹かれたならば、是非とも購入をおすすめします。

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