キャノンデールのCAAD12のサイズ50はどのくらいの大きさ?

アメリカの自転車ブランドの「キャノンデール」のロードバイクは、サイズが豊富なことで有名です。

ロードバイクのサイズは、同じサイズだとしても、メーカーによって違ったりします。

また、メーカーの中でも自転車の種類によって、各所の寸法が違うこともあります。

キャノンデールでは、平均的な日本人男性であれば、50や52が最適とされていますが、果たしてどうでしょうか?

サイズ50の「50」って何の数字?

まずは、ロードバイクのサイズについて考えてみます。

自転車のサイズというと、24インチや26インチなど、インチ表記を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

もちろん間違いではなく、それはママチャリなどの一般的なシティサイクルのサイズです。
そして、これはタイヤの外径を表しています。

スポーツ自転車の中では、MTBがインチ表記です。

では、ロードバイクのサイズは何で決められているかというと、フレームのサイズです。

一般的には、クランクがはまる場所であるBBシェルから、シートポストの根元までの「シートチューブ」の長さを目安に決められています。

BBシェルはフレームの一番下の部分、シートポストの根元はフレームの頂点部に当たります。

いわゆる、フレームサイズとは、バイクの背の高さと思ってもらえれば分かりやすいです。

そして、サイズ50といえば、シートチューブの長さが50cm程度ありますという意味です。
ちなみに、500と記載してあれば500mmということなので、単位の違いだけで同じことです。

このサイズによって、各メーカーが適正身長を算出しています。

キャノンデールのように、適応身長を明示していないメーカーもありますので、あくまでも参考程度ということになります。

キャノンデールの1番人気「CAAD12」

何と言ってもキャノンデールの売りは、「カーボンキラー」の異名を持つ、超軽量アルミフレームです。

以前は頑なにアルミにこだわり、アルミ専業のメーカーでしたが会社組織が消滅し、ひとつのブランドとなってからは、カーボンフレームにも着手しています。

しかし、アルミのキャノンデールの心意気はもちろん残っていますし、アルミフレームファンもいます。

中でも、主力は「CAAD」シリーズで、2017年は「CAAD12」が、ラインナップされています。

後ほどサイズを確認しますが、特にCAAD12からは44・48・50・52の小さい方のサイズに、ジオメトリの変更がありました。

トップチューブの変更はなかったのですが、シートチューブが短くなったぶん、従来のホリゾンタルスタイルから、ややスローピングになりました。

これにより小柄な方でも、無理にサドルを前に押し出すことなく調整できるので、ポジション出しがやりやすくなったと、評判になっています。

キャノンデール「CAAD12」のサイズ50のジオメトリ

では、キャノンデールの「CAAD12」のサイズ50のジオメトリを見ていきましょう。

ジオメトリは自転車の設計図と言えば良いでしょうか、各チューブの長さや、取り付けの角度が示されている図表です。

この寸法で、ある程度のサイズ感や、その自転車がどんな用途を想定して作られているかが把握できます。

サイズ50も上記で触れたように、2017年モデルからシートチューブが3cm以上短くなりました。

これによって、わずかながらトップチューブがスローピングしていますが、他に比べれば、まだかなり水平なほうです。

「スローピングスタイル」というのは、フレームの形状のことで、トップチューブがシートチューブに向かって下がり気味になっています。

これによって、前三角の面積を小さくできるので、軽量化が図れますし、単純にまたがりやすくなります。

一方で、トップチューブが真っ直ぐに伸びている形状は「ホリゾンタルスタイル」と呼ばれます。

見た目が、いかにも「THE自転車」のようなかっこよさがあるために、昔ながらのクロモリフレームに、よく採用されています。

そして、空気抵抗に優位な面があるので、エアロ形状のフレームなどは、ホリゾンタルが多いです。

キャノンデール「CAAD12」の特徴

フレーム形状以外にもキャノンデールの「CAAD12」サイズ50は、トップチューブの長さがが平均的で、ヘッドアングル(角度)は少し倒れ気味です。

トップチューブは端的に言うと、サドルとハンドルの距離を表しています。
ここが長いと前傾姿勢になりますし、反対に短いと上体が起き気味になります。

ヘッドアングルは73度前後が一般的で、それよりも立ち気味になると、高速域でのハンドリングがしやすくなるので、レーサー仕様になってきます。

逆に倒れ気味になると、ハンドリングの切れは鈍くなりますが、直進性が高まるので長時間走行に向きます。

また、CAAD12は、どのサイズでもチェーンステーが短めの、40.5cmになっています。

これは明らかにレーシー仕様といわれるサイズで、後ろ三角は小さめになっています。

まとめますと、CAAD12は前三角の部分は極端なレーシー仕様にはなっていませんが、後ろ三角が小さめでレーシーになっています。

このことから、CAAD12は、オールマイティな性格を持つので、様々な用途に対応できると推測できます。

サイズ50の適応身長は?

上記のことから、キャノンデールの主力機である「CAAD12」は、乗り手を選ばないオールマイティさがあります。

ここからは、そんなCAAD12のサイズの選び方を考えてみたいと思います。

サイズ50のシートチューブ長が51.2cmなので、他のメーカーの適応身長では165~175cmくらいになります。

あくまで目安ですが、これを参考にして、CAAD12のトップチューブ長を確認すると、52.2cmはやや短めです。

そのため、身長は同じ165~175cmでも人によっては少し短く、上体が起き過ぎると感じる人もいるはずです。

そういった感覚を覚える人は、先述のようにCAAD12はシートチューブが短めになっていますので、ワンサイズ上の52でも良いかと思います。

もちろん、これは、あくまでも机上の計算ですので、ベストなのは試乗をすることです。

ただし、自動車のディーラーのように、街の至る所にお店があるわけではないので、お目当ての車種の試乗が叶うとは限りません。

そのときに、自分に合いそうなトップチューブやシートチューブの長さが分かっていれば、スムーズに話が進みます。

そういったこともありますので、ある程度の適応サイズは、知っておいたほうが得になります。

サイズ選びには用途も大事

キャノンデールに限りませんが、サイズの選び方は、結局またがって見るのが一番という結論になります。

サイズ別に適応身長を明示しているメーカーのジオメトリを見れば分かりますが、身長に±5cmの幅を持たせているところがほとんどです。

例えば、サイズ50なら165cmと175cmの人が同じサイズを推奨されることになりますから、少し疑問に感じるところもあります。

そのため、目安として数値を持っておくと同時に、自分がその自転車をどう使いたいかという用途も、重要になります。

ロードレースを目指す人ならトップチューブが長く、チェーンステーの短いレーシーなモデルが良いです。

反対にレースは目指さないけど、長距離を乗りたいという人は、トップチューブが短めで、ヘッドアングルが倒れ気味のエンデュランスモデルが向いています。

さらに言えば、レースも目指さないし遠出もしない、だけどママチャリからは卒業したいとなれば、クロスバイクという選択肢も出てきます。

いずれにしても、まず、ジオメトリで大まかな数値をつかんで、試乗してみましょう。

キャノンデールは小さめのサイズに配慮した

今回は、キャノンデールの「CAAD12」を中心に、サイズの選び方を考えてみました。

CAAD12は小柄な方に配慮したと思われるジオメトリになりましたので、今までサイズがなくて困っていたという方は一考してみる価値ありです。

また、最初は無理のない姿勢で乗ることを優先し、慣れてきたら様々なパーツで修正をしていくというスタンスが良いと思います。