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フルクラムのレーシングゼロの重量~軽さが全てなのか?

2018.2.4

フルクラムは世界的な自転車パーツメーカー「カンパニョーロ」の子会社で、ホイール専業メーカーです。

中でもアルミリムのハイエンドモデル「レーシングゼロ」は、本家カンパを超えたという人もいるほど、ファンの多いホイールです。

また、このクラスになってくると重量競争になってくるところがありますが、近年はワイドリム化が進んでいるので、増加傾向にあります。

そこで今回は、他メーカーとの比較などもして、レーシングゼロを確認していきます。

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ホイールが重量にこだわる理由

ロードバイクのホイールを選ぶ基準のひとつになるのが、重量でしょう。

基準のひとつと言うより、最も比重が高いと言っても、過言ではありません。

一概には言えませんが、軽量になるほど価格が上がっていくのは確かです。

フルクラムでは、クリンチャーモデルの最軽量ホイール「レーシングゼロ・カーボン」と最重量「レーシング7」では、約400gの差があります。

この400gで、価格差が実に22万円以上になります。

重量以外にも、この価格差を生む要素はいくつかありますが、ロードバイクのホイールというのは、こういうものです。

なぜ、ここまでして重量にこだわるのかと言いますと、スピードに特化しているロードバイクは、空気抵抗との戦いです。

空気抵抗の約9割は、風を受けて走っている乗り手=人間に対してのものです。

これは致し方ないこととして、自分でできることは、前傾姿勢を深くするか、頑張ってダイエットするくらいです。

そのために、できるだけフレームやパーツで、空気抵抗を減らす工夫をするわけです。

その中でも、空気抵抗が大きいのは、回転しているホイールです。

パーツの大きさを考えても当然のことですが、ホイールの空気抵抗を減らすことが、スピードアップに大きく関係してきます。

そのため、空気抵抗を少なくするには、できるだけ軽量にしたほうが有利ということで、各メーカーがこぞって軽量ホイールを製造しているのです。

ホイールはリムの重量がカギ

自転車のホイールは、タイヤをはめる外周部分の「リム」、骨組みに当たる「スポーク」。

スポークをリムに支持する留め具「ニップル」、そして車輪中央で全てのスポークの受けになる「ハブ」で構成されています。

この中で、どの部分の重量が重要かというと、外周部分の「リム」です。

ここに、タイヤがはまって転がることになるので、軽量なほど、よく転がるようになります。
そのため、軽量ホイールの多くは、リムがカーボン製になります。

ところが、カーボンは金属に比べて素材自体のコストが高いので、それだけカーボンリムのホイールは高額になります。

プロがレースに使うバイクも、ほとんどがフレームにカーボンを使用したものですが、市場価格で100万円を超えるものも少なくありません。

ロードバイクにおいて、軽さに比例して価格が上がるのは、このような仕組みになっているからです。

フルクラムのレーシングゼロには、アルミリムとカーボンリムの両方のモデルがあります。

重量差は約160g、価格差は11万円以上です。

そのため、価格を無視して重量だけで選ぶのであれば、ロードバイクのホイールは、カーボンリムの一択になります。

ホイールは重量が全てではない

一般的に市販されているホイールを「完組みホイール」と言います。

ほとんどの完組みホイールは、全体のバランスを考えた上で、そのホイールが最大限の性能を発揮できるように専用設計されたものです。

そのため、軽ければそれだけで良いというものでもありません。

その中で、リムの重量と共に大切な要素になってくるのが「剛性」です。
剛性というのは「物質の変形しやすさ」を意味します。

剛性が低いと表現されていれば変形しやすく、剛性が高いのは変形しずらいという意味です。

ホイールには、上から人が乗るので加重が掛かりますが、この際に変形する度合いが、様々な部分に影響を及ぼします。

剛性が低いと変形の度合いが大きい分、衝撃を吸収しやすくなるので、乗り心地は良くなります。

しかし、動力の伝わりが甘くなるので、漕いでもスピードの乗りが、今ひとつ悪くなります。

一方で、剛性の高いホイールは変形せずガチガチなので、乗り心地は硬く、地面からの衝撃もビンビン伝わって来ます。

ただ、漕いだ分だけ、しっかりと動力が伝わりますので、スピードは保証されます。

フルクラムは、どちらかというと剛性が高いので、スピード重視と言えるかもしれません。

しかし、レーシングゼロくらいのグレードになると、乗り心地とのバランスにも優れていますので、硬すぎるという心配はありません。

フルクラム・レーシングゼロのベアリング

ホイールの重要な要素として、「重量」「剛性」を説明してきましたが、ホイールは回転体ですから、当然「回転力」も重要な要素のひとつです。

その回転力を司るのが、車輪中央に装着されているハブです。

ハブには回転軸(シャフト)と、その軸受けになる「ベアリング」が内蔵されています。

そして、このベアリングが、ホイールの回転力を決める上で、大きく関わってきます。

実際にフルクラムでも、アルミリムではハイエンドのレーシングゼロだけが、特別なベアリングを採用しています。

自転車に使われているベアリングは「ボールベアリング」で、一般的にはスチール製のボールが使用されます。

しかし、レーシングゼロは、これが「セラミック」製です。

セラミックはスチールに比べ、回転時の摩擦による抵抗が少なく、回転をスムーズにさせると言われています。

また、レーシングゼロには、もう一歩上をいく「CULT(カルト)ベアリング」を採用した、【レーシングゼロ・コンペティツィオーネ】があります。

重量や素材はノーマルなレーシングゼロと変わりませんが、セラミックベアリングに加えて、ボールの受けに特殊加工がされているので、グリスが要りません。

グリスはベアリングにとって、耐久性の意味からも必要不可欠な潤滑油ですが、粘度が高いので、どうしても回転力は落ちます。

しかし、グリスなしのカルトベアリングは特殊加工のため、グリスなしでも耐久性は保証されています。

しかも、グリスがない分、回転も鈍りませんので、セラミックベアリングの効果を存分に発揮してくれるものです。

ノーマルよりも約4万円ほど高価になりますが、一考の価値ありでしょう。

フルクラム・レーシングゼロのライバル達の重量は?

ここまで、ロードバイクのホイールのグレードを決める重要な要素についてお話してきました。

ここからはフルクラムのレーシングゼロについて、他のメーカーのホイールと比較しながら確認してみたいと思います。

特に今回は、競争相手の多い、アルミリムを取り上げてみます。

レーシングゼロのライバルになるのは、カンパの「シャマルウルトラ」。
シマノの「デュラエース 9100」、マビックの「キシリウムプロ」辺りです。

どれも、アルミリムのメーカーハイエンドモデルです。

まず、それぞれの重量と価格を確認してみます。

【レーシングゼロ】
重量:1518g
参考価格:¥150,000

【シャマルウルトラ】
重量:1495g
参考価格:¥164,000

【デュラエース9100】
重量:1390g
参考価格:¥157,000

【キシリウムプロ】
重量:1420g(タイヤ・チューブ付属ですが、ホイールのみの重量です)
参考価格:¥130,000

フルクラム・レーシングゼロとライバル達の比較

上記の重量を見ていただくと、シマノ・デュラエースの1400g切りが目立ちます。

これは、リムが地はアルミですが、カーボンでラミネートされているからです。

しかし、軽さで一歩リードしていることに変わりはありませんので、何より軽量のホイールと考えている人は筆頭候補です。

ただし、シマノのホイールは全体的に剛性が低めで、柔らかい乗り心地になります。

マビックのキシリウムプロも、重量では優位ですね。
シマノほど剛性が低くないので、レースから趣味のツーリングまで、幅広い用途で活躍してくれます。

マビックはホイールにタイヤとチューブが付属してきますし、メンテナンスに専用の工具やオイルが必要など、ひと癖あるメーカーです。

そのため、好き嫌いがはっきり分かれてしまうようです。

カンパとフルクラムは、さすがに親子の関係ですから、特性が似ています。

シャマルウルトラとレーシングゼロは、よく比較されていますが、わずかにレーシングゼロの方が硬めで、動力の伝達に優れているという評価になります。

高みを求めるならばそれなりの投資を

今回はフルクラムのレーシングゼロを参考に、ロードバイクのホイールの特性を考えてみました。

レーシングゼロは、重量・剛性・回転力、どれを取ってもアルミリムの最高峰クラスと思って間違いないでしょう。

逆に、この要素を全て完璧に満たそうと思えば、レーシングゼロくらいのレベルが必要ということになります。

ロードバイクのホイールは、上を見たらキリがないだけに、どこで妥協するかも大切ですね。

 - タイヤ, 自転車のパーツ, 自転車全般