皆さんはロードバイクの中古品を購入、または購入を考えたことはありますか?
ロードバイクの普及に伴い、現在は中古品の流通も多くなり、しっかりとシステム化もされてきているので、市場が出来上がっています。
特にピナレロなどは高価な機種が多く、少しでも安く手に入れるという意味では、中古品に注目するのも一つの方法かとは思います。
そこで今回はピナレロの中古品を買ってもよいのか?をテーマにお話しします。
ピナレロの中古ロードバイクの現状
まず中古品の状況を把握して頂くために、ピナレロのロードバイクが出品されているサイト(楽天市場、アマゾン)で調べた価格をご紹介します。
なお、価格や在庫状況は2019年10月時点のもので、現在もこの状況とは限りませんのでご了承ください。
定価はピナレロ公表のもので、価格は税込みになります。(定価→中古)
★楽天市場
【DOGMA(ドグマ)F8 フレームセット 2016モデル】
定価:¥699,840→¥370,000
【GAN(ガン)RS フレームセット 2016モデル】
定価:¥527,040→¥270,000
【GAN(ガン)シマノ・105 完成車 2018モデル】
定価:¥334,800→¥267,840
★アマゾン
【DOGMA (ドグマ)F10 シマノ・デュラエースDi2完成車 2018モデル】
定価:¥1,274,400→¥1,182,600
【PRICNE(プリンス) シマノ・アルテグラ完成車 2015モデル】
定価:¥502,200→¥334,800
【PRIMA(プリマ) シマノ・ソラ完成車 2018モデル】
定価:¥160,920→¥113,400
ピナレロの中古ロードバイクは使用品だけとは限らない
前項では、ピナレロのロードバイクの中古品の現状を確認しました。
当たり前ですが、モデルイヤーが古くなるにつれて安価になっていきますが、まだ現役の2018モデルなども見られます。
そして、中古品は人が使ったものという概念があるかと思いますが、例えば前項でお伝えした楽天市場の「GAN(ガン)シマノ・105 完成車」は、「未走行の展示品」という注釈が付いています。
また、「DOGMA(ドグマ)F8 フレームセット 2016モデル」も、展示品という注釈はありませんが、未使用品とされています。
詳しい入手経路は分かりませんが、これらはショップなどでディスプレイ用にされていたものを、出品者が買い取ったものと思われます。
ショップは展示品でもメーカーから借りることは出来ず買い取りをしているため、売れ残ればさばく必要があります。
それを買い取り業者が購入して、販売しているという流れかと思います。
これらは「新古車」と呼ばれ、比較的多く出回りますので、ねらい目といってもよいでしょう。
ピナレロはロードバイクの通販に厳しい
ピナレロもそうですが、多くのロードバイクを扱うメーカー、ブランドでは、正規販売店を通じての対面販売を基本としています。
販売代理店がネット通販を行ったり、第三者が現地で買い付けた物を日本に持ち込んで、ネットで販売する「並行輸入品」などもあります。
自らが通販をすることはないにしても、上記のようなことは規制しない方向のメーカーもありますが、ピナレロはそれらも認めない徹底管理のようです。
販売代理店とのしがらみや、ネット通販に出した場合のブランド力の低下など、理由は様々あるかと思いますが、実店舗主義であることは間違いありません。
しかし、これだけのネット通販全盛時に通販が出来ないというのは厳しい世界ですし、本当はメーカー側も通販をした方が楽とは思いますが、売りっぱなしでは信用問題にも関わりますので、代理店を通じてアフターケアに備えるという意味もあります。
こういった事情から通販をしないと思われますが、正規販売店の手を離れた中古品までは規制を掛けられませんので、中古品は通販で購入することが出来ます。
ピナレロの中古ロードバイクを購入するメリット
ここからは、ピナレロの中古ロードバイクを購入する上で、筆者が考えるメリット、デメリットをまとめます。
メリットは何と言っても価格であり、先ほどご紹介した中には定価の半値に迫るものまで見られました。
また、前項でもお伝えしたように、通販が利用出来るのもメリットと言えるでしょう。
ピナレロは正規販売店が多い方ですが、2018年10月時点で東京都においてホームページで確認出来るのは33店舗です。
東京都は23区+多摩地区に30の市町村、その他離島などもありますから、1つの自治体に1店舗も無い計算になります。
他の都道府県も同じような状況ですので、想像以上に自宅周辺にはロードバイクを購入出来る店舗は少ないということになり、通販の有用性は十分にあります。
そして、中古品は廃盤になったモデルが手に入るのも大きなメリットでしょう。
数年前に市場を去ったようなモデルであれば、型落ちとしてまだ新品が手に入る可能性もありますが、10年以上も経っているようなモデルは中古品でしか手に入りません。
今回調べた中には、2003年モデルの「プリンス」が出品されており、写真のみの確認ですが、良好な状態に見えました。
ピナレロの中古ロードバイクのデメリット
前項ではピナレロの中古ロードバイクのメリットについてお伝えしましたが、デメリットも考えておかなくてはなりません。
中古品は現品限りですので、一番大きな問題はサイズです。
ロードバイクは自分の身体にフィティングさせることが大切で、合わないものですと性能を発揮させられないどころか、身体を痛めてしまう可能性もあります。
デザインや色が気に入ってもサイズが合わなければNGと考えるべきですし、中古品販売店ではフィッティングまではしてくれませんので、自分でサイズ合わせをする必要もあります。
あとは、正規販売店以上に、中古自転車販売店は少ないので、どうしても購入はネット通販になることが多いと考えられます。
前項ではメリットともしましたが、通販ゆえのデメリットもあります。
自分の目で状態を確認することが出来ないので、判断は写真や状態に関するコメントを頼るしかありません。
傷や汚れの部分を写真に撮って掲載している販売店などは良心的と言えるかもしれませんが、商売ですから全てがそうとは限りません。
タイヤがパンクしているとか、チェーンがさび付いてしまって使い物にならないなどという、あからさまな放置状態は無いにしても、購入後にいくつかのパーツの交換や、メンテナンスが必要と考えるべきでしょう。
さらに、通販には送料が掛かりますので、実質の値引き率は実店舗もよりも低いことも頭に入れておく必要があります。
中古品以外でピナレロのロードバイクを安く購入する方法
先ほど触れた「新古車」、これは中古販売店が使う言葉であり、同じような立場で正規販売店も、「型落ち」「アウトレット」と称しセールを行うことがあります。
型落ちは翌年のモデルが発表されると同時に、現役モデルがその名前で呼ばれるようになります。
いわゆる、次年度の製品を店頭にならべる準備としての、在庫処分品になります。
これに関しては展示品であることも多く、今回調べた中にはピナレロのロードバイクの試乗車が型落ちになっている販売店もありました。
アウトレットも型落ちであることが多いですが、輸送中や展示中に小さな傷がついたなどのわけあり商品として、セール品になります。
型落ちやアウトレット品は1年中あるわけではなく、次年度モデルが発表されてからになりますので、大方6月以降に出始めます。
店頭に次年度モデルが並ぶのが9月辺りからで、ピークはその前の7~8月というところですから、その時期にアンテナを張っておくとよいでしょう。
清濁併せ飲む覚悟なら中古ロードバイクもあり!
冒頭で中古品を買っても良いのか?という問いかけをしましたので、最後に答えておかなくてはなりません。
筆者の考えは、全てを飲み込む覚悟なら購入してもよいと考えています。
ロードバイクは乗っていれば傷や汚れはすぐに付きますし、遅かれ早かれパーツは交換することになります。
また、色やデザインはどんなものでも、自腹を切った物であればそれなりに愛着は湧いてくるものです。
したがって、サイズさえ自分に合っていれば、中古品も一つの選択肢かと思います。