メリダのクロスバイクは、手ごろな価格ながら高性能であることが知られています。
今回は、メリダのクロスバイクのラインナップの中でも、小柄な方向けに設計された、クロスウェイ110-Rをご紹介します。
この記事では、クロスウェイ110-Rの特徴を上げ、最後にどういった方が購入すると満足できるのかについて考えます。
メリダ「クロスウェイ110-R」ってどんなバイク?
最初に、クロスウェイ110-Rの概要についてお話しします。
メリダのクロスウェイ110-Rは、小柄な方向けに設計された、日本限定仕様のクロスバイクです。
扱いやすさを向上させるため、ベースとなった、クロスウェイ100-Rのジオメトリーに変更を加え、さらに、小柄な方向けのパーツが取り付けられています。
例えば、ステムに着目すると、小柄な方の体格に合わせて、60mmのサイズのステムが採用されています。
また、標準でサイドスタンドが取り付けられています。
それにより、シティサイクル感覚での使用が可能になり、初心者の方がスポーツサイクルに感じる敷居の高さの払拭に一役買っています。
ブレーキには、Vブレーキを使用し、メンテナンスの簡易さと制動力の高さを両立しています。
それらの工夫により、スポーツサイクルに初めて触れる方や、小柄な方も、安心して乗車できるようになっています。
さらに、オプションで、キャリアやバスケットや泥除けの装着が可能で、使用目的に合わせたカスタマイズが楽しめます。
クロスウェイ110-Rは乗り降りが楽!その理由はトップチューブにあり!
メリダのクロスウェイ110-Rの最大の特徴は、トップチューブとリーチが短いことにあります。
トップチューブとは、フロントフォークが取り付けられているパイプと、サドルが取り付けられているパイプをつなぐ、上部の横向きのパイプのことを指します。
このトップチューブのサドル側の接続位置が、ベースとなったモデルのクロスウェイ100-Rと比較して低い位置に移動しています。
そのため、乗り降りがしやすく、信号待ちなどの場面でストレスが軽減されます。
また、トップチューブの接続位置が低くなったことで重心が低くなり、安定感が増します。
一方のリーチとは、ペダルが取り付けられるクランクというパーツの根元から、トップチューブのハンドル側の終点である、ヘッドチューブまでの距離のことです。
この、リーチが短いことにより、スポーツバイクに特有なハンドルの遠さと、きつい前傾姿勢が緩和されます。
つまり、クロスウェイ110-Rは、乗り降りが簡単で、乗車姿勢が苦にならないクロスバイクであると言えます。
メリダ「クロスウェイ110-R」のメンテナンス性は?
クロスバイクなどのスポーツサイクルには、メンテナンスが欠かせません。
特にタイヤやワイヤーの類は、少なくとも半年に1回はメンテナンスが必要です。
しかし、スポーツサイクルのメンテナンスとなると、難しそうに思えます。
その点、メリダのクロスウェイ110-Rは、メンテナンス性に優れています。
例として、ワイヤーの取り回しに注目します。
近年のクロスバイクなどのスポーツサイクルは、ワイヤーの保護や空気抵抗、美観の観点から、ワイヤー類をフレーム内に這わせているものが主流です。
しかし、このタイプはメンテナンス性が非常に悪く、スポーツサイクルを初めて購入した方がメンテナンスをするには困難を極めます。
しかし、クロスウェイ110-Rは、フレームの外側にワイヤーが出ているタイプです。
そのため、作業性が高く、また、ワイヤーのほつれなどのトラブルを発見するのも容易です。
ワイヤーの保護といった面は内装式に劣るように思われますが、適切な管理とメンテナンスを実施すれば、内装式と比べても、ワイヤーの寿命は劣りません。
メリダ「クロスウェイ110-R」はギアの枚数では高級バイクに勝利!?
スポーツサイクルの一般的なイメージとして、ギアの枚数がとても多いという点が上がります。
それは正しく、その通りで、ロードバイクを見るとリアのギアは11段もあります。
一般的に、高価なパーツが使用されているスポーツサイクルほど、ギアの枚数も増える傾向にあります。
ギアの枚数が多いメリットは、走る速度に合わせたギアの選択が、ギアの枚数が多いほど、きめ細やかにできるという点です。
ここで、メリダのクロスウェイ110-Rのリアのギア枚数に注目します。
クロスウェイ110-Rの、リアのギア枚数は8枚であるため、高価なスポーツサイクルと比較して変速のきめ細やかさに劣ると思われます。
しかし、実際には、ロードバイクなどの高価なスポーツサイクルは、フロントのギアが2段の計22段ギアであるのに対して、クロスウェイ110-Rは、フロントのギアが3段の計24段ギアです。
そのため、クロスウェイ110-Rは、ギアの枚数のみで考えると、高価なスポーツサイクルよりもギア選択のきめ細やかさで上回っています。
ジオメトリーから「クロスウェイ110-R」の乗り味を予想する
この章では、メリダのクロスウェイ110-Rの乗り味について考えます。
乗り味については、それこそ、乗らなければ判断できないと思われるかもしれません。
しかし、ジオメトリーという、フレーム各部の採寸を見ることにより、ある程度の予想ができます。
今回は、ジオメトリーの数値の中でも、乗り味に大きな影響を与える、ヘッドアングルとホイールベースに着目します。
まずは、ヘッドアングルを見てみます。
ヘッドアングルとは、フロントフォークが取り付けられている、ヘッドチューブというパイプの角度のことです。
この角度が90度に近いほど、クイックなハンドリングです。
クロスウェイ110-Rは、この角度が70.5度とあり、比較的に寝た角度であると言えます。
そのため、クロスウェイ110-Rは、落ち着いたハンドリングであると予想できます。
ホイールベースは、前後ホイールの芯から芯までの距離を表し、この数値が大きいほど直進時の安定感が増します。
クロスウェイ110-Rのこの数値は、38サイズで約1055mm、41サイズで約1059mmと、他のスポーツサイクルと比較し、やや大きい数値です。
これらのことから、クロスウェイ110-Rの乗り味は、「とても安定感がある走り」であると判断できます。
結局「クロスウェイ110-R」は買って満足できるの?
最後の章では、クロスウェイ110-Rを購入したとして、満足できるのかについて考えます。
まずは、クロスウェイ110-Rの特徴について、箇条書きで改めてまとめます。
・標準でサイドスタンドが付属する
・キャリアや泥除けなどのオプションが用意されている
・小柄な体格でも乗り降りがしやすい
・乗車姿勢が苦にならない
・メンテナンス性に優れる
・ギアの段数が多くきめ細かな変速ができる
・安定感のある乗り味
これらの特徴から考えると、メリダのクロスウェイ110-Rは、「シティサイクルの代わりになるクロスバイクが欲しいと考えている初心者の方」におすすめします。
特に、メンテナンス性に優れる点や、キャリアや泥除けなどのオプションが用意されている点が、普段使いの自転車としての使用を考えた場合の強みです。
また、24段のギアにより、スポーティな走りと操作感を味わえます。
しかし、スポーツサイクルらしい乗り味を求める方や、本格的なスポーツ走行をしたいと考えている方には、クロスウェイ110-Rには、もの足りなさを感じてしまうでしょう。
スポーツサイクル初心者の「小柄な方」にはジャストフィット!
今回は、メリダのクロスバイク、クロスウェイ110-Rをご紹介しました。
クロスウェイ110-Rは、スポーツサイクルながら、敷居の高さを感じさせないユーザーフレンドリーな設計であることが分かります。
もし、小柄な体格の方で、クロスバイクのサイズ感に不安があるなら、このクロスウェイ110-Rを一度試してみることをおすすめします。