ロードバイクという自転車に、皆さんはどんなイメージを持っているでしょうか?
人によっては、高価で敷居が高いことや、「競技用」というイメージを持っているかもしれません。
確かに、そのイメージは間違っていないです。
ただ、より敷居を低くしようと意識して造られたロードバイクも存在します。
giantのロードバイク「ocr」は、特にそんなロードバイクの筆頭のような自転車です。
つまり、初心者にオススメできる自転車なのです。
今回は、今は無き「ocr」シリーズの基本情報や、何故「ocr」が初心者にオススメなのか、という部分についてご説明させていただきます。
giantとはどんな会社なのか?
giantについて、まずおさらいをしておきましょう。
正式名称は、giant manufacturing(ジャイアント・マニュファクチャリング)という台湾の自転車製造メーカーです。
1980年に台湾第1位の自転車製造メーカーになってから、1986年にヨーロッパ、1987年にアメリカに進出し、1989年には日本法人も構えるようになりました。
主な生産品としては、中・低価格帯のマウンテンバイク、クロスバイク、ロードバイクなどです。
また、これだけではなく、競技用の自転車や折りたたみ自転車なども生産しています。
giantとの特徴として、安いことも挙げられますが、電気を使ったアーク溶接のアルミフレームやカーボンフレームの製造に関して、世界一の技術を持っていることが、大きな特徴になります。
また、スローピングフレームという、背の低い人でも乗ることができるフレームを開発し、普及させたのもgiantです。
とにかく、giantは自転車業界きっての大手自転車製造メーカーだとご理解いただいて良いでしょう。
さて、そんなgiantですが、上記に記載したように、日本法人もあります。
この日本法人の法人名をジャイアント・ジャパンといいます。
台湾で製造されているgiantの製品を輸入し、各自転車屋さんに卸している会社になります。
簡単ですが、ここまでがgiantの基本情報というところでしょうか。
続いては、そのgiantのロードバイクの一つ「ocr」シリーズについて、ご紹介します。
giantのロードバイク「ocr」は偽ジャイアントではない
ジャイアントジャパンは、ロードバイクも含めて、実は自転車の通販を禁止しています。
したがって、どの自転車屋さんも、ジャイアントジャパンから卸された自転車を、通販することができません。
販売は、店頭での対面販売のみに限られています。
ですが、通販サイトなどでは、「ocr」シリーズが普通に販売されています。
むしろ、通販ではgiantの「ocr」シリーズを頻繁に見ることでしょう。
しかし、先ほど記載したように、ジャイアントジャパンは通販を禁止しています。
矛盾していますよね?
このことから、「ocr」シリーズは「偽ジャイアント」などと呼ばれることがあります。
しかし、これは完全な風評被害で、実のところ全くの誤りなのです。
通販を禁止しているのは、ジャイアントジャパンが輸入した商品のみを指します。
つまり、台湾のgiantから直接仕入れ、ジャイアントジャパンを通さずに輸入した商品は、通販ができるということになるのです。
ですので、通販で売られている「ocr」シリーズは決して偽ジャイアントなどではなく、れっきとしたgiant製品ということになります。
もし、「ocr」シリーズのご購入をお考え方は、安心してご購入ください。
しかし、注意点がない訳ではありません。
次は、その注意点をご説明します。
「ocr」シリーズはジャイアントジャパンが取り扱っていない商品
giantのロードバイク「ocr」シリーズをご購入するとして、最も問題になるのは、ジャイアントジャパンの商品ではないということです。
つまり、何らかの初期不良があった際に、当然ですが、ジャイアントジャパンでは対応できません。
さらに、その初期不良があり、気付かず事故に繋がった場合、これも当然ですが、ジャイアントジャパンには何の責任もありません。
ですので、「ocr」シリーズをご購入する場合は、その点はお気をつけください。
一応、補足として、ジャイアントジャパンで「ocr」シリーズを取り扱っていたことが過去にありました。
ただ、今はジャイアントジャパンでは取り扱っておりません。
また、2016年モデルが再販したもので最後になります。
ですので、「ocr」シリーズをご購入する場合は、通販か、あれば店頭になります。
ロードバイク「ocr」の価格から見る問題
giantのロードバイク「ocr」シリーズが、偽ジャイアントと呼ばれる原因になった理由が、もう一つあります。
実は、このロードバイクが非常に安価で販売されているからなのです。
ちなみにロードバイクと言えば、高い物で100万円以上するものがあります。
安い物ですと、名前だけはロードバイクの2万円前後の物もあります。
価格帯が広い為、何とも言えませんが、本格的に乗る方でコスパが良いとされているのが、30万円台です。
趣味で乗るという人なら、10万円そこそこ出すくらいが相場でしょう。
ここは本当に一概には言えませんが、10万~30万円くらいがロードバイクの中心価格だと思っておいてください。
そんな中で、「ocr」シリーズは6万円~10万円くらいの自転車です。
つまり、他の有名なロードバイクに比べて、やっぱり安いです。
この安さが、偽ジャイアントと呼ばれる原因にもなりました。
実際、安いだけあって高いロードバイクと比べれば、やはり性能自体は劣ります。
特に、フレームにカーボンではなくアルミを採用している為、振動吸収能力に違いが出てきているのです。
もちろん、それが安価な理由にも繋がりますが、振動吸収能力が落ちる為、ロングライドには適していない自転車にもなっています。
そんな特徴を持った「ocr」ですが、逆に考えれば初心者にはオススメのロードバイクになっています。
次は、初心者にオススメの理由をご説明します。
giantのロードバイク「ocr」が初心者にオススメの理由
ロードバイクの中でも「ocr」は比較的安い為、手を出しやすい自転車ではあります。
単純ですが、これが、初心者にオススメの理由になります。
自転車を趣味にしようとした場合、スポーツタイプの自転車はとても高いのが現状です。
学生さんや、学生でなくともあまり余裕ない人には、なかなか手の出ない価格帯になっています。
しかし、そんな中で「ocr」ならば比較的安い為、ご購入しやすくはあります。
また、ロードバイクとして本格的ではないですが、ロードバイクに乗る楽しさというのは「ocr」でも十分に得られるでしょう。
また、補足として、初心者と言っても一概に全てのユーザーに向けてではなく、値段がお手頃で性能もその金額以上の性能として考えた結果の話です。
初心者であってもより上を目指したいのであれば、話はまたべつです。
しかし、このocrは、街乗りや、通学、通勤などに使用するにはもってこいの自転車になっています。
ただ、街乗りなどに使うなら、他にも色んなロードバイクがあるでしょう。
「低価格帯なら、giantじゃなくとも良いのではないか」と思うかもしれません。
そこで、次は低価格帯ならではのgiantの良さをご紹介します。
giantがオススメの理由
giantがオススメの理由として、やはり、その技術力にあります。
先ほど、フレームはアルミと記載しましたが、自転車によってはフロントフォークのみカーボンということが「ocr」にはあります。
つまり、振動吸収能力が完全なアルミ製よりは、良くなっているのですね。
こういった、安くても細かい配慮があり、同じ価格帯の他のロードバイクをご購入するよりお得感を感じさせてくれるのは、giantの強みです。
また、「ocr」シリーズは、たまにセールをすることがあります。
この際にロードバイクをご購入すると、なんと6万円台前半のお値段になります。
それから、デザインがシンプルなのもオススメです。
もちろん、趣味趣向がありますので、一概には言えません。
ただ、ゴテゴテとした色使いの多いロードバイクの中では、かなり少ない色でまとめられています。
味気ない、という意見もあるでしょうが、好きな人に堪らない部分がありますので、ぜひ好きなデザインを探してみてください。
初めての方はgiantを選んでも
giantは、初心者の方にオススメです。
かなり普及しているので、珍しさがないと思うかもしれませんが、普及しているのは、やはりそれだけの理由があります。
ですから、もしロードバイクのご購入を考えられていて、本格的にロードバイクに乗らない方ですと、giantのocrでも十分です。
ただし、もしこのocrを購入する場合は、数年前のモデルになってしまうことは頭に入れておきましょう。