ロードバイクにおいて、最初にカスタマイズするのは、ホイールであるという意見が多いです。
ホイールは走りに大きな影響を与える部分であり、交換することで得られる効果が多いのは確かです。
そこで今回は、ロードバイクのホイール交換にまつわる、費用や工具、交換方法などについてお話していきましょう。
ロードバイクの最初のカスタマイズはホイール交換が吉
ロードバイク最初の1台は、様子見の意味もあって、価格にして10万円前後のエントリークラスの完成車が選ばれることが多いです。
基本的な性能に何ら問題はないので、最初の内は不満もなく、快適なロードバイクライフを送れるはずです。
しかし、徐々に慣れてくると、周囲の声が気になり始めてきますし、知識もそれなりに身についてきます。
そこで多くのロードバイク乗りが突き当たるのが、「もっと速く走りたい」という願望です。
そして、、色々と調べたり周りの声を集約すると、どうやらスピードを上げるのはホイール交換が、最も効果的という結論に辿り着きます。
ロードバイクのホイールは「沼」と称されることもあるほど、一度はまったら抜け出せないほど、奥が深いものです。
それでも最初は、どこで新しいホイールを購入して良いのかも分かりませんし、自分で交換できるのかなども悩むところです。
工具なども揃っていませんし、全てが未知の世界です。
しかし、ホイール交換は順を追っていけば、作業自体はそれほど難しいことではありません。
ロードバイクのホイール交換に必要なのは知識と工具
ロードバイクはホイール交換などのカスタマイズもそうですが、メンテナンスありきの乗りものです。
ロードレースの機材ということで、繊細な運用が必要となります。
回転体に使用されているベアリングは、定期的なグリスアップが必要です。
ブレーキも変速機も、微妙なズレが生じるので、調整が不可欠です。
しかし、その都度自転車屋さんに持っていて調整してもらうのでは、手間も掛かりますし、工賃もばかになりません。
そう考えると、やはりロードバイクは、自分でメンテナンスできるようになっておくのが、ベストということになります。
メンテナンスに必要なのは、知識と工具、そして時間です。
知識は、このインターネット時代ですから、いくらでも方法が紹介されています。
また、ネット嫌いの方でも、メンテナンス専用の書籍も販売されていますので、やり方が分からないということはないでしょう。
工具は専用工具が多く、どこまで揃えるか悩むところですが、六角レンチとモンキースパナは使用頻度が高いです。
自転車に使用されているボルトは、六角穴の「安全ボルト」が多いですし、ナットもモンキースパナで回せるものが使われています。
後述しますが、ホイール交換には、他にもいくつかの工具が必要ですが、まず六角レンチとモンキースパナは用意しましょう。
ロードバイクのホイールはどこで買う?
今回、ホイール交換で推奨したいのは、通販サイトで購入→自分で交換という流れです。
ホイールは、ロードバイクのパーツの中では、最も高価です。
カーボンホイールになれば20万~30万円が当たり前ですし、アルミホイールにしても、10万円を超えるものが、ざらにあります。
そのため、どこで購入するかが重要で、価格的に見れば、通販サイトが圧倒的に有利です。
私もそうでしたが、通販で高額な商品を購入するのを、最初はためらうと思います。
また、実店舗で購入すれば取り付けもしてくれるし、アフターケアもあるので安心という考えは、あると思います。
しかし、実際に価格を比べてみると、それらを凌駕する差に愕然とします。
例えば、超人気ホイールとして有名なカンパニョーロの「ゾンダ」は、定価 7万円前後です。(前後セット)
これをサイクルチェーン店や専門店など、実店舗で購入すると、どんなに安くても20%オフ程度が限界です。
ところが、海外の自転車専用通販サイトでは、4万円を切るような価格で販売されています。
ウイグルやチェーン・リアクション・サイクルズは、日本でも多くのユーザーさんが使用しているサイトです。
そのため、まがいものを売りつけるなど下手な行為はできないですから、安心度が高いと言えます。
そして、購入後の取り付けに関してですが、難しい技術が必要なわけでもなく、手順さえ踏めば苦労しない作業です。
専用工具が数点必要ですが安価ですし、今後のメンテナンスにも役立つ工具なので、損はありません。
こういったことを総合的に考えて、通販で購入して、自力で交換することをおすすめします。
ロードバイクのホイール交換に使う工具は安価
それでは、ロードバイクのホイール交換の話をしていきましょう。
ホイール交換の流れは、以下の通りです。
・フレームから古いホイールを外す
↓
・外したホイールから、スプロケット、タイヤ、チューブを外す
↓
・新しいホイールに、クイックリリースレバー、スプロケット、タイヤ、チューブを取り付ける
↓
・フレームに新しいホイールを取り付ける
↓
・ホイールを回してみて違和感がないかどうか確認する
大まかには、このような流れです。
この工程の中で、工具が必要なのは、スプロケットとタイヤを外す際だけで、あとは手作業でできてしまいます。
おすすめ工具は、以下のものです。
【BIKE HAND(バイクハンド):YC-501A/YC-126-2A SET スプロケット 取り付け/取り外しセット】参考価格:¥1,300
【パナレーサー:タイヤレバー 3本セット】参考価格:¥600
使い方は交換作業の手順の中でご紹介しますが、これだけで自力でホイール交換ができます。
ちなみに、自転車屋さんに作業をしてもらうのであれば、店舗にもよりますが、この工具代の2倍以上の工賃を覚悟しなくてはいけません。
ロードバイクのホイール交換方法①~ホイールとタイヤの外し方
では、ホイール交換の手順を説明します。
まずは、ロードバイクをひっくり返します。
サドルとハンドルのブラケット部分で支持されるので、車体が安定します。
前輪から外していきますが、ブレーキとフレームの間隔を広げたいので、ブレーキのクイックリリースレバーを上げます。
次に、ホイールの方のクイックリリースレバーを倒します。
フロントフォークには爪が付いているので、この状態では、まだ車輪は外れません。
レバーと反対側にあるナットを、ある程度まで緩めると(手で緩みます)外れます。
続いて後輪ですが、チェーンを前後共に、ギアの一番小さな歯車に入っていることを確認してください。
前輪と同じく、ブレーキのレバーを起こしてから、車輪のレバーを倒します。
あとは、車体を持ち上げながら、リアディレイラーを後ろに引くようにすると、車輪が外れます。
この外したホイールから、スプロケットとタイヤを外す際に、先ほどご紹介した工具が必要になります。
まず、タイヤの外し方から説明します。
先にバルブの口を外しますが、手で外せない場合は、モンキーレンチで回してください。
タイヤレバー2本を間隔を少し離して、リムとタイヤの間に挟み込みます。
その状態で、どちらか1本をスライドさせながら1周すると、タイヤの片側のビード部分がリムから外れます。
その状態で中からチューブを引き抜けば、片側のビードは手で外せます。
ロードバイクのホイール交換方法②~スプロケ外し工具の使い方
ロードバイクのホイール交換の話を続けます。
古いホイールからタイヤを外したら、次はスプロケットを外します。
先述した2本の工具を使用して、外していきます。
先端にチェーンが付いているのが、スプロケが空転しないように固定をする工具。
先端が円形になっていており、その中にピンが入っているのが外す工具です。
固定工具のチェーンを、大きなほうの歯車に絡ませて固定をします。
外すほうの工具を、スプロケの先端に挿入したら、正ネジですので左回り(反時計回り)に回して緩めます。
このときに固定工具を、右方向に力を入れるようにして、押さえ付けていると外しやすいです。
力が入り過ぎて空回りすると、スポークや歯車で手を痛めることがあるので、軍手をして作業してください。
先端のロックリングが外れると、歯車が1枚ずつ外せますが、取り付ける際に順番が分からなくならないように、外した順に並べておきましょう。
これで古いホイールとは、お別れになりますので、一言お礼を言っておきましょう。
そして、新しいホイールに外したときと逆の順番で、スプロケットを装着して、タイヤをはめます。
タイヤは少しキツイかもしれませんが、ゆっくりとビードを上げるようにしていけば、必ず入ります。
あとは、外したときと逆の手順で、ホイールをフレームに取り付けます。
このときは、ブレーキのクイックリリースレバーを戻し忘れないように注意してください。
ホイール交換のハードルは意外と低い
今回は、ロードバイクのホイール交換の話をしました。
作業もさほど難しくありませんし、工具も少なく済みますので、ハードルが高くないと思ってもらえれば幸いです。
また、ホイールをどこで購入するかも重要なので、価格を確認して納得のいく買いものをしてください。