スポーツ自転車の中でもクロスバイクやmtbは、ハンドルにフラットバーが採用されています。
そしてハンドルには、より握りやすくするためにグリップが装着してあります。
しかし、このグリップ、色によっては汚れが目立ってくると同時に、劣化によってグリップ力がなくなることがあります。
また、見た目がボロボロになったりする場合があります。
今回は、そんな傷んだグリップの外し方や交換方法について、家によくあるものや簡単に手に入るもののみでお教えします。
自転車のグリップは何のためにあるの?外し方って難しい?
ほとんどの自転車のハンドルについているグリップ。
いったい何のためについているのでしょうか。
自転車のグリップの役割は、滑り止めや振動吸収による疲労の軽減などです。
グリップを取ったハンドルは、むき出しのアルミや鉄のパイプで、素手で握れば汗や雨で滑ると同時に、振動が手や肩に伝わり体が疲労しやすくなります。
グリップを介してハンドルを握ることで、疲労軽減や安全な運転に大きくプラスの影響が出ていると言えます。
しかし、このグリップ、紫外線や汗などでどんどん劣化していきます。
「グリップを交換しようにも、何を目安に交換時期を判断したらいいかわからない。」
「お店に行くと工賃がかかるし、自分で交換したいけど外し方や付け方が分からない。」
「自分が気に入ったグリップを、自分で付けたい。」
このような方も少なくないかと思います。
自転車のグリップの交換は、手に入りやすい物で比較的簡単に行うことができます。
次の章からは、交換時期の目安やおおよその値段、そして具体的な外し方や付け方をお教えします。
自転車のグリップの交換時期は?
自転車のグリップのほとんどはゴムでできているため、長年使っていると紫外線や汗、雨などでゴムの劣化が進んでいきます。
また、最近はおしゃれなグリップが増えましたが、カラーバリエーションが増えた分、白色や水色など、汚れが目立ちやすい色のグリップも増えています。
汚れを気にしてグリップを交換をする場合は、人によって交換の目安は変化してくるでしょう。
グリップの汚れが気になり交換したい方は、あとにご紹介する外し方などを参考にして頂き、グリップを交換をお試しください。
劣化を気にして交換をする場合は、次に挙げる項目がおおまかな交換時期の目安になるでしょう。
1.グリップの表面がネチョネチョになっている
これはグリップの表面のゴムが劣化している状態です。
このネチョネチョが洋服などに付くと、落とすのに手間がかかります。
2.グリップを強く握るとクルクル回る
これはグリップの内部が劣化し、液状化を起こしていて、ハンドルにしっかりと固定できていない状態です。
握りにくいと同時に、固定ができていないため、急にハンドルをきった時などにハンドルがズレて手首を痛める可能性があります。
場合によっては走行中、急にグリップが抜けたりする危険性もあるので、この状態も早めの交換をお勧めします。
自転車のグリップに規格はある?値段や選び方は?
自転車のグリップを交換しようと思っても、規格や相場が気になりますよね。
まずは規格ですが、自転車のグリップに規格はほとんどありません。
ほとんどのグリップはゴムなど伸縮性のある素材で作られていることが多いため、たとえハンドルの径が違えども対応させることができます。
しかし、一部のグリップ、例えば「ロックオンタイプ」と言われるボルトでグリップを固定するタイプの製品などは、ハンドルの径によって使える製品と使えない製品があります。
そのため、一部のグリップの交換に際しては、お使いの自転車に使われているハンドルの径を調べ、対応する規格のグリップを購入する必要があります。
次に、グリップの値段です。
自転車のグリップの値段は、おおよそ千円から一万円程度のものと大きく差があります。
そして、このような、
「コルク製など素材が特殊なもの」
「ロックオンタイプで固定力が強いもの」
「人間工学に基づき手の疲れにくい特殊な形状を採用したもの」
などの特徴のある製品は、価格が高い場合が多いです。
最後は、選び方です。
グリップを選ぶ際は、まず先ほどお伝えしたハンドルの径、そして握った際の感触やグリップの長さ、色などをもとに決めていきましょう。
また、この後お伝えするグリップの外し方、交換の仕方が分からなかった場合に備え、お店にもっていくとどのくらい値段がかかるのか気になるところですね。
お店によって工賃の規定は様々ですが、多くの店ではグリップ交換の工賃は千円以下で済む場合がほとんどです。
グリップの購入もお店に任せるのならば、工賃にグリップの値段を加算した金額が必要になります。
自転車のグリップの外し方
自転車のグリップの値段や交換時期をお伝えしましたので、ようやく本題のグリップの交換方法についてお伝えしていきます。
ゴムでできた、最もシンプルなタイプの製品の外し方、交換の仕方をメインにお伝えします。
まずは、外し方です。
●グリップを再利用する予定がない場合
グリップにハンドルと平行な切り込みを入れてください。
そして、その切り込みを開くように剥くと、簡単にグリップを外すことができます。
●グリップを再利用しようと考えている場合
グリップとハンドルの隙間に潤滑油などを入れることで、ハンドルからグリップを引き抜きやすくすることができます。
※注意点
グリップを引き抜いた後、ハンドルにはグリップ内側のゴムが劣化した粘着質のものが付いていることがあります。
衣類などにつくと落ちにくい場合があるので、服につかないよう気を付けて作業を行ってください。
自転車のグリップの付け方
先述の外し方の通り行い、自転車のグリップを外すことに成功したら、次は新しいグリップの付け方です。
まずはハンドルに付着している、以前のグリップが劣化したものを落とす必要があります。
ゴムが劣化した粘着質のものが多量に付着したままの状態で新しいグリップを付けると、グリップの固定力が弱くなる場合があります。
完全に落としきる必要はありませんが、ある程度は布切れなどでふき取っておくといいでしょう。
ハンドルがきれいになれば、いよいよ新しいグリップの装着です。
まずは、ある程度の位置まで、手でねじ込んでいきます。
手の力だけでは奥まで完全に入りきらないため、ある程度ねじ込んだらプラスチックハンマー、もしくはゴムハンマーを使います。
グリップの端をタオルや布で包み保護し、ハンマーで少しづつ叩きグリップを奥まで入れていきます。
シフターの位置やハンドルの長さによってグリップをカットしなければならない場合もあるので、新しいグリップは取り付ける前に長さを合わせておくことをお勧めします。
自転車のグリップがロックオンタイプの場合の外し方、交換方法
自転車のグリップは、多くがゴムでできた筒状のシンプルなものです。
しかし、中には先ほど少し触れたような、ボルトで固定する「ロックオンタイプ」と言われる種類のグリップがあります。
この「ロックオンタイプ」の外し方、付け方はいたってシンプルです。
グリップの根元にあるボルトを締めたり緩めたりすることで、簡単に着脱が行えます。
時計回りで締まり、反時計回りで緩む正ネジです。
簡単に着脱が行えると同時に固定力も強い「ロックオンタイプ」のグリップですが、先ほどもお話したように一つ注意する点があります。
それは、ハンドルの径によって使える製品が異なる、と言う事です。
お使いの自転車のハンドル径に合わせた製品を購入するよう、十分に気を付けてください。
最初のカスタムにも最適!グリップ交換は簡単にできる!
今回は自転車のグリップの外し方、交換の仕方をお伝えしました。
グリップの交換は手順が簡単であると同時に、製品の種類が多い、価格が安い、人目に付きやすい箇所、こういった理由から、最初の手軽なカスタムとしてもお勧めです。
グリップを交換して、きれいな自転車、自分だけの自転車にしてみてはいかがでしょうか。