【7.4fx】は、trek(トレック)のクロスバイクです。
2016年までのfxモデルは小数点が付いている、ちょっとややこしい品名でした。
2017年からは表記が代わり、7.4fxというバイクは姿を消しています。
ところで、7.4fxはタイヤ交換をしているインプレが目立ちます。
そこで今回は、7.4fxを振り返ると共に、どういった経緯でタイヤ交換に至っているのか検証してみます。
trek・7.4fxは2016年で販売を終了したモデル
まず、基本的な情報からお伝えしておきましょう。
trekのクロスバイクは、長年「fx」シリーズが人気の中心です。
2016年まではfxの前に数字の「7」が付き、小数点以下の数字でグレードを表していました。
小数点以下の数字が大きいほどグレードが上がり、2016年はカーボンフレームの「7.9」「7.7」。
アルミフレームの「7.5」「7.4」「7.3」「7.2」「7.1」「7.0」と、ラインナップされていました。
今回取り上げる7.4fxは、アルミフレームのセカンドグレードでした。
「表記がややこしいから改善してくれ」という意見があったかどうかは不明ですが、2017年から少し分かりやすくなりました。
通常の「fx」シリーズとスポーツライクな「fxs」シリーズとなり、fxが1~3、fxsが4~6と整数のみで表記されています。
7.4fxの後継はスペック上、fx3ということになりますが、価格が大きく下がっているので、後ほど詳しく確認します。
冒頭で、タイヤ交換が目立つと話しましたが、32cという太めのタイヤが標準装備されていることが一因ですね。
クロスバイクに32cのタイヤが悪いとは思いませんが、スピードに物足りなさを感じるかもしれません。
trek・7.4fxのスペック
では、trekの7.4fxを振り返ってみます。
アルミフレームにカーボンフォークを採用しています。
街乗り車ということで、キャリアや泥除けが後付けできる台座が設けられています。
スペック表のフレーム部分に記載があるので、ひとつの売りと考えていたのでしょう。
また、ワイヤー類がフレーム内蔵式なのも、大きな特徴のひとつです。
ドライブトレインは、シマノのMTBコンポでまとめられています。
下位グレードですが、クランクセットまでシマノ製というのは、高評価のポイントになります。
フロント3速・リア9速、ギア比も標準的なクロスバイクの構成です。
リアホイールはシマノのハブに、trek傘下のパーツメーカー「ボンドレガー」のリムで手組みされたものです。
特筆すべきものでもありませんが、実績がある物同士の組み合わせです。
タイヤは約9万円のクロスバイクにしては、質の高いものです。
そのため、タイヤ交換については、もう少し掘り下げてみたいので、後ほど詳しく確認します。
また、trekオリジナルの「アイソゾーンテクノロジーハンドル&グリップ」も大きな特徴のひとつです。
ハンドルの断面を特殊加工し、グリップを非常に柔らかい素材にしています。
このことで、地面からの衝撃を大幅に和らげ、長時間走行可能にしています。
trek・7.4fxの後継はfx3?
trekの7.4fxを振り返ってみました。
スポーツ自転車としての機動力と、街乗り車としての快適性のバランスが、非常に上手く取れていると感じました。
価格的には、クロスバイクとしては少し高価な部類ですが、コスパの高いスぺックになっています。
さて、そこで気になるのは、後継と目されるfx3のスペックです。
fx3は7万円で販売されており、7.4fxよりは約1.8万円ほど安価になっています。
重量も1.5kg以上重くなっているので、完全な後継車とも言いづらいです。
コンポなどを見ると、あからさまなコストダウンではなく、部分的にグレードを落とすなどして、細かくダウンさせている姿勢が見られます。
タイヤもグレードが若干下がりましたが、即座にタイヤ交換するような、ひどいものではありません。
trekは、ほとんどのパーツが自社ブランドと言ってもよい「ボンドレガー」製なので、微妙なさじ加減はお手のものなのでしょう。
7.4fxでタイヤ交換をする前に確認しておきたいこと
trekの7.4fxからfx3に引き継がれたのは、タイヤの太さです。
32cは一般的なクロスバイクにしては太く、ちょっと細めのママチャリタイヤというところです。
ママチャリライクな安定した走りを求めるには最適の太さですが、スピード面で物足りなさが残るのは否めません。
現在のクロスバイクのタイヤの主流は28cですが、ロードバイク寄りのスペックを持つ車種では、25cも珍しくありません。
一概には言えませんが、MTB以外のスポーツ自転車のタイヤは、28c以下で良いと個人的には思います。
ただひとつ言っておきたいのは、7.4fxに最初から装備されているタイヤは、それなりのレベルにあるものです。
全天候型で雨の日も、安定したグリップ力を発揮すると謳っています。
しかし、今のタイヤ界全体のレベルを考えると、これはそれほど優位なコンパウンドではありません。
ですが、貫通パンクやリム打ちを防いでくれるベルトを使用しており、耐パンク性に優れている点は強調できます。
また、耐摩耗性も高いので、長持ちするのが嬉しいところです。
そのため、7.4fxのタイヤは、寿命手前まで使い倒して良いものだと考えられます。
タイヤ交換の理由が細くしたいということなら何も言えませんが、それ以外の理由なら、少し立ち止まって考えてみましょう。
7.4fxでタイヤ交換をする意味
trekの7.4fxは総重量が10kg台前半ですから、アルミフレームのクロスバイクとしては、軽量の部類に入ります。
しかも、カーボンフォークや衝撃吸収に長けたグリップなどの配慮がされています。
そのため、普段使いの街乗り専用ではなく、ツーリングなどの長時間のライドにも使用できるバイクです。
通勤や通学、買いものなどの街中の普段使いにおいては、それほどスピードの必要性は感じないかもしれません。
しかし、サイクリングやツーリングなどでは、横をサーっとロードバイクに追い抜かれ、悔しい思いをすることが結構あるものです。
そこで考えたいのが、タイヤ交換です。
ロードバイクなら、スピードを上げるカスタマイズはホイールが最優先です。
有名メーカーが、こぞって販売競争を繰り広げている分野であり、質の高いホイールが数多く並びます。
ところがクロスバイクは、そもそもコストからしてホイール交換の概念が薄いので、選択肢が少ないです。
そのため、コスパや手っ取り早さを考えると、タイヤ交換となるわけです。
7.4fxのタイヤ交換時におすすめのタイヤはこれ!
では、trekの7.4fxのタイヤ交換に、おすすめのタイヤをご紹介します。
まず太さですが、安定感とスピードのバランスを取るなら28c、スピードに寄せるなら25cとなります。
25cでも安定感が著しく下がるかと言えば、全くそんなことはないです。
ただ、32cに慣れていると、最初は相当戸惑うはずです。
おすすめですが、街乗りが多くなりそうなら28c、遠出が多そうなら25cとしておきます。
先述したように、7.4fxのタイヤは低レベルではないので、レベルも合わせなくてはいけません。
それも踏まえて、今回私が選んだタイヤは下記の3つになります。
【Continenta(コンチネンタル):GRANDPRIX 4000SⅡ】
【シュワルベ(SCHWALBE):マラソン 700Cタイヤ】
【パナレーサー:RACE A EVO3 [ALL AROUND] 】
いずれも25c、28cの品揃えがあります。
クロスバイクなので、できるだけオールマイティな用途に対応できるタイヤを意識して選びました。
価格も1本4,000円~4,500円のゾーンなので、7.4fxに装備されているボンドレガーのタイヤと同レベルか、それ以上のものです。
7.4fxはまだまだ活躍しそうです
今回はtrekのクロスバイク7.4fxを振り返ってみましたが、惜しまれつつ市場から退場した感じでした。
それだけに、完全に踏襲したと言い切れる後継車がないのが、少し残念です。
現行のユーザーさんには、タイヤを細くするカスタマイズをして、普段使いだけでなく、ぜひ遠出してもらいたい1台です。