世界一の自転車大国台湾の中で、第2のメーカーと言われるのが「メリダ」です。
多くの世界的メーカーのOEM生産を手掛ける一方で、自社ブランドの開発にも力を注いでいます。
ロードバイクでは少しマイナーな存在に思えますが、日本を代表するレーサーである新城幸也選手が、バーレーン・メリダに所属したことにより、日本でも一気に機運が高まってくると期待されています。
サイズも豊富なので選びやすいと思いますので、ご紹介していきましょう。
メリダのロードバイクはサイズが豊富
メリダは、1972年に台湾で操業された大手自転車メーカーです。
台湾ではジャイアントに次ぐ第2のメーカーで、ドイツに設計をするセンターを持ち、自国台湾で製造しています。
世界の様々なメーカーのOEMを扱っていますが、現在有名どころではアメリカのスペシャライズド、ドイツのセンチュリオン、そしてブリヂストンのスポーツ自転車ブランドのアンカーもメリダの生産です。
自社ブランドの展開ももちろん行っており、日本ではかつて、ブリヂストンが代理店を務めていました。
2010年より、ミヤタサイクルが販売を担当し、そこから日本でのメリダ人気が高まったとも言われています。
現在のラインナップを見てみると、ロードバイク・MTB・クロスバイクを中心に、とにかく車種が多いのと、豊富なサイズ展開が売りとなっています。
競技の世界でも華々しい活躍をしており、MTBでは有名チームに機材を供給して、世界トップクラスの成績を収めています。
ロードレースでも2013年よりUCIワールドツアーに参戦し、2016年まではイタリアのランプレに機材提供を行っていました。
そして、2017年からはバーレーン国籍のチームと提携して、ツール・ド・フランスに出場も果たしています。
ロードバイクのサイズの選び方
メリダのロードバイクをご紹介する前に、サイズの話をしておきましょう。
ロードバイクなどのスポーツ自転車のサイズは、フレームの大きさがサイズとして扱われています。
具体的にはBB(ボトムブラケット)の中心から、シートポストの根元までのシートチューブの長さがサイズになります。
この長さに対して、適正身長を明示することにより、大まかな目安としています。
メリダは適正身長を明示していますが、メーカーによっては提示していないところもあります。
基本的には、シートチューブが長ければ長いほど、身長が高い人向きになります。
サイズを決定する上で重要なのは、ハンドルの付け根のヘッドチューブからサドルに向かって伸びているトップチューブの長さ(ホリゾンタル換算)、そしてBBの垂線からヘッドチューブまでのリーチの長さです。
大まかに言うと、これはサドルとペダルからハンドルまでの距離ですので、乗車姿勢に大きく関わってきます。
長ければハンドルからの距離が遠くなるので、前傾姿勢がきつくなり、反対に短ければ、ハンドルに近付くので上体が起き気味になります。
適正身長はメーカーによって違ったりするので、あくまでも目安程度ですが、トップチューブやリーチの長さは実測値なので、どのメーカーの自転車でも基本は同じです。
そのため、自分に合う長さが分かっていれば、どのメーカーにも対応できるので重要なんですね。
サイズで迷ったら小さめがおすすめ
ロードバイクのサイズ選びは、結論から言ってしまえば、試乗が一番です。
机上でいくら計算しても、1回の試乗に勝るものではありません。
しかし、それでは身も蓋もないですし、自動車のように街中にディーラーがあるわけでもないので、試乗は難しいです。
そのために、サイズや各所の長さを把握しておけば、購入時に迷いは小さくなります。
また、メリダのように適正身長を明示しているメーカーでも、大体は2サイズ以上にまたがったりしています。
例えば、身長170cmの人の適正サイズはメリダの場合、47(cm)・50・52と3サイズにまたがっています。
47サイズと52サイズでは、シートチューブで5cm、トップチューブで2.5cm、リーチで1.1cm違うので、やはり適正身長は目安でしかないことがお分かりいただけると思います。
また、ロードバイクのサイズは迷ったら、小さい方を選ぶのが鉄則です。
小さいものはステムの突き出しの長さや、シートポストの長さなどで調整することが可能ですが、大きいものは調整が利きづらいので、小さい方を選ぶほうが良いです。
メリダのおすすめロードバイク①~REACTO(リアクト)
では、メリダのロードバイクをご紹介していきましょう。
メリダのロードバイクは、
現チームのレース機材にも使用されている「SCULTURA(スクルトゥーラ)」
前チームからの依頼で作成された「REACTO(リアクト)」
長距離向きのエンデュランスモデル「RIDE(ライド)」
があります。
【REACTO 5000】
参考価格:¥265,000
メリダのロードバイクの中で、一番レーシーなのがリアクトシリーズです。
2016年まで、機材提供を行っていたイタリアのプロチーム「ランプレ・メリダ」からの要望で、作成されたシリーズです。
フレームはほぼ全てエアロ形状になっていますし、サイズ別に見ても後から紹介するライドに比べればトップチューブも長めです。
コンポはシマノ・アルテグラと105の混成に、クランクはFSAの「Gossamer」なので、統一感を気にする人向けではないです。
また、重量が8.4kgあるので、カーボンフレーム車としては軽量とは言えません。
しかし、エアロバイクが欲しいという人には、スペック的にコスパは悪くないと思います。
メリダのおすすめロードバイク②~SCULTURA(スクルトゥーラ)
【SCULTURA 6000】
参考価格:¥299,000
チームモデルと同様の、セミエアロ形状で作成されたフルカーボンバイクです。
ミドルグレードになりますが、上位グレードは90~100万円の完全レース仕様車なので、一般的な市販車としては上位グレードとして扱えると思います。
メインコンポにシマノ・アルテグラを採用し、フルクラムのホイールで軽量化を図っています。
SCULTURAシリーズはメリダの位置付けとしては、レース・長距離共にこなせるオールラウンダーなので、ジオメトリも中間的な数値でまとめています。
先述したトップチューブ長も平均的です。
サイズは44~56ですが、最少サイズでトップチューブが51cmは少し長いので、メリダは小さいサイズが不足気味かなと思います。
【SCULTURA DISC 200】
参考価格:¥119,900
SCULTURAシリーズのエントリーモデルですが、ディスクブレーキ搭載に、プロチームのレプリカカラーをパーツにあしらったお得感のある1台です。
コンポは新型ソラで走行性能がしっかりと担保されていますので、ロードバイク最初の1台がディスクブレーキモデルというのも悪くない選択だと思います。
メリダのおすすめロードバイク③~RIDE(ライド)
【RIDE 400】
参考価格:¥145,900
個人的な見解ですが、メリダのロードバイクの中で、最もコスパが高いモデルではないかと思います。
この価格で、コンポにリア11速の105を搭載していますし、フルクラムのホイールにマキシスの上位グレードタイヤ装備で、大幅なパーツのコストカットも見られません。
軽量アルミフレームでアップライドなジオメトリに加え、リアギアがワイドレシオな11-32Tなので、ヒルクライムの入門機としてもおすすめできると思います。
【RIDE 80】
参考価格:¥83,900
RIDEシリーズのエントリーモデルです。
カーボンフォークにコンポにシマノ・クラリスを搭載しています。
RIDEシリーズはサイズ感もちょうど良いと思いますし、振動吸収性などを高めて、疲労感を残さないような設計になっているので、ロードバイクの楽しさを知るのには最適です。
また、上記モデル同様にコスパが高いので、最初の1台としては、かなりおすすめです。
メリダのロードバイクも良い!
メリダはどちらかと言えば、MTBのイメージが強かったのですが、ロードバイクも中々のラインナップですね。
特にアルミフレーム車のコスパの高さは特筆ものです。
ライバルであるジャイアントに、負けずとも劣らない実力が感じられました。