ホビーライダーの方には、比較的お買い求めやすくて、性能の良いシマノのコンポーネントのアルテグラに憧れる方も多いのではないでしょうか?
中でも電動変速を採用したdi2は、快適な乗り心地を約束してくれます。
本格的に乗るようになると、10速と11速の違いについても知りたくなることでしょう。
今回はアルテグラのdi2や11速化の注意点について詳しく見ていきましょう。
性能・コスパに優れたアルテグラ!電動コンポ・di2って?
今回取り上げる「アルテグラ」には、ホビーバイクの到達点という表現が当てはまるかもしれません。
思わず唸らされる程の高い完成度は、ティアグラからの乗り換えでも変速を経験すれば納得できます。
フレームから組立てをする方はアルテグラを選択する事が多いと思います。
レースに出ないライダーにとっては、正直デュラエースは必要なく、アルテグラはホビーバイクの中では事実上の最上位グレードになります。
これは高速ライダーの間でもアルテグラユーザーの比率が高い事で証明されます。
最上位モデルのデュラエースと遜色ない性能を発揮するアルテグラは、最強のコスパを誇るコンポーネントと言えるでしょう。
デュラエースのコストの半値、実は二つの間に性能差はほぼ存在しません。
このことを考えてもアルテグラは、アマチュアレーサーに最適と言えるでしょう。
さらに『シマノ、アルテグラ 6800 コンポセット』(参考価格¥ 86,168-)このモデルから「di2」という電動コンポーネントが追加されました。
このdi2電動シフトは、一般的な機械シフトと違い、スイッチを押すだけで簡単に素早く11速内を変速し、変速時のロスを短縮して、さらにはワイヤーを使用しないため、変速用ワイヤーが原因のトラブルの心配から完全に開放されます。
一度、電動式を経験するともう二度と機械式には戻れないと感じるほどの性能です。
アルテグラのdi2に代表される、電動変速のメリットって?
電動式シフトとは、電力でディレイラーを動かし変速する機構の事です。
機械式シフトでは、ワイヤーを引いたり戻したりしてディレイラーを動かし変速します。
電動式はアルテグラに採用されているシマノ製di2や、Campagnolo製EPSなどが代表的モデルでしたが、近年SRAMも無線電動式シフトeTapを出し、大手3社が電動式を採用し競合となってます。
電動式は、機械式のワイヤーの代わりに各ディレイラーにモーターが内蔵されており、このモーターによって変速します。
さらにフレームにモーター用バッテリーを装備しており、シフトレバーの働きは変速ボタンになるため、小型レバーに変更、これが電動式シフト車の大きな特徴です。
また、電動式シフトのメリットについてもご説明していきます。
〇変速調整の簡単さ
電動式最大の利点です。
一度ディレイラーを調整すれば、それが狂うことは理論上ほぼありません。
〇自由なケーブル配置
一般的な電動式は機械式のワイヤーの代わりにケーブルが各ディレイラーに繋がります。
ケーブルは、取り回しが自由で、曲げの角度で動きに影響が出るワイヤーと違い、急角度に曲げても変速に影響が出ない利点があります。
〇労力の軽減
機械式ではワイヤーを引く必要があるため、ある程度の力が必要となります。
電動式の場合は、変速はボタンを押すだけで完了します。
ボタン操作だけなので、変速に労力がかかりません。
結果的に変速回数が増える事に抵抗がなくなり、11速の中から適切なギアを選択することで脚への負担の減少も期待できます。
アルテグラdi2の現行モデル!2X11速の6870シリーズ
現行の電動式アルテグラは、F2×R11速の6870です。
機械式アルテグラ6800とは、ブレーキ、クランク、スプロケット、チェーン、BBの5つの部分を共有し、STI,フロントディレイラー、リアディレイラー、バッテリー、ケーブルは独自採用しています。
機械式コンポは、STIがワイヤーを押し引きする動きでディレイラーが変速します。
電動式コンポの場合、STIの働きは単なるスイッチ、電気信号でディレイラーに指示を与え変速します。
この変速を行う機構が物理的であるか電子的であるか、これが最も大きな相違点です。
機会式コンポの場合、物理的にワイヤーを巻き取るためにSTIのレバー操作には抵抗感があります。
廉価版コンポだと、「フロントのシフトアップが重い」などと評されますが、これはSTIがワイヤーを引っ張ってフロントディレイラーを動かす動きが渋いわけです。
6800アルテグラは機械式の中でも比較的動きが軽い方です。
電動式コンポだと電気信号で動かすので、この「変速の重さ」から解放されます。
強いて言うなら、スイッチを押す抵抗感はあるのですが、di2のスイッチは別に硬くはありません。
アルテグラのモデルチェンジの法則!10速と11速モデル!
シマノコンポからdi2をはじめとするニューモデルがリリースされるタイミングには一定の法則があります。
デュラエースがリニューアルされ、その翌年アルテグラのニューモデルが登場、2010年は105がリニューアルと計ったようにリリースが続く事からも推測されます。
近年のシマノコンポのニューモデルリリースの履歴を振り返ると、
2008年:デュラエース7900(10速)
2009年:アルテグラ6700(10速)、デュラエース7970(電動)
2010年:105 5700(10速)
2011年:ティアグラ4600(10速)、アルテグラ6770(電動)
2012年:デュラエース9000(11速)、ソラ3500 (9速)
2013年:アルテグラ6800(11速)、デュラエース9070(電動)、クラリス2400 (8速)
2014年:105 5800 (11速)、アルテグラ6870(電動)
2015年:ティアグラ4700(10速)
2016年:デュラエースR9100(11速)、ソラ R3000 (9速)
デュラエースがリリースされ、アルテグラ、105、ティアグラと一年毎にニューリリースが続いた後にデュラエースのニューモデルリリースが今までの流れです。
電動コンポ投入は基本モデルリリース後、一年位でマイナーチェンジとしてリリースされています。
ということは2017年に、アルテグラのモデルチェンジとデュラエースのR9100の電動化がリリースされる可能性があります。
10速から11速へ?ギアの枚数の違いによって生まれる効果
ギアの枚数にはどんな効果あるのかご存じでしょうか。
アルテグラに搭載されるdi2のように、上位グレードほどギアの枚数が多い傾向にありますが、肝心のその効果が何なのか分からないと使うにも性能を発揮できません。
簡単なことですが、ここで解説してみましょう。
最も解りやすいギアの枚数が多い利点は、きめ細やかな変速ができると言う事でしょう。
それでは、きめ細やかな変速による利点とはいったい何なのでしょうか。
登りや下りなどの変化に合わせた変速によって、自分の脚力に合わせた最適な負荷で走行することができる事が唯一無二のメリットでしょう。
無駄な力を使わずに走り続けられます。
車でもローギアで走ると無駄が大きく不経済、人間の脚力(体力)にも限りがあります。
有限な力を効率良く使うためには、常に道路状況に合わせたギアを選択する事がロードバイクライダーに求められる重要なテクニックなのです。
平坦な道でもスピードが乗って来れば慣性の力を有効活用するために、重いギアに変速しながらトップスピードを上げて行くと言ったシーンではギアの枚数が多い程、微調整ができます。
ギアの枚数の違いとはそんな調整幅の違いなのです。
重要な後部ギアの枚数を考慮すると、本格的にスポーツとしてロードバイクを楽しみたい人には、11速ある105以上のグレードのコンポを提案します。
11速にしたい!コンポ交換を一度にやるべき理由
現在押し寄せてきている11速化の波が来る前からのロードバイクライダーの中には、「まだ愛車は10速なんだよね…」という方も多くいらっしゃるでしょう。
このような方には、アルテグラに搭載されるdi2などの電動式などはピンと来ないかもしれません。
「今の愛車を11速化できないかなあ」という悩みは私も耳にします。
10速のバイクのリアディレイラーを11速化しても十分に機能するのか疑問に感じる方もいることでしょう。
結論から言いますと、誤作動の元になるのでダメです。
シマノの105を例に挙げると、5700系(10速)と5800系(11速)では、STIレバーの引き量の企画が一新されています。
5700系のSTIで5800系のリアディレイラーの十分な操作は不可能、仮に取り付けても実用的な変速できないでしょう。
リアディレイラーからフロントディレイラーそしてSTIと徐々に交換して行くのは、非現実的です。
フロントディレイラーは動くとは思いますが、ギア回りを交換するなら、全部一度に行うべきです。
チェーンも11速と10速ではまず幅が違うので、10速のスプロケットに11速のチェーンの装備、またはその逆もダメです。
限られた予算でカスタムする訳なので徐々に、と言う気持ちは判りますが、個人的なアドバイスとしては、コンポーネントの交換は全部一度に済ます事が大切です。
単品で交換すると結局作業料金がかかりますし、入院が長引いて乗れない時間が増えます。
コンポーネントの載せ替えは一気に交換することをお奨めします。
アルテグラdi2の現行モデルと、11速化について
アルテグラの電動コンポdi2の魅力と、11速のメリットについてご説明しました。
変速が楽になり、疲れにくくなりますので、おすすめですよ。
アルテグラについて理解を深めて、もっと快適なコンポに交換するのもいいかもしれません。