スコットアディクトは、ツール・ド・フランス(世界最高峰の自転車レース)でプロが好んで使用するほど、高い性能を誇っています。
特にヒルクライムでは、圧倒的な性能で知られています。
今回は、アディクトシリーズの試乗してみた結果をご紹介していきます。
スコット・アディクトの評判
スコットのロードバイクには、とても軽いカーボンフレームを使っていることでよく知られています。
スコット社独自の最新技術で、強度を強化し、数グラム単位まで軽くされているロードバイクは、世界的なロードレースで勝利を挙げています。
スコットのCR1は、2004年くらいに世界で一番軽いフレームとして発売し、カーボンバイクのトップブランドの地位を築きました。
カーボンは、炭素繊維強化プラスチックで、高強度と軽さがあります。
そのため、レース用自転車のフレームや部品に使われるようになり、航空機の翼、ゴルフクラブのシャフト、釣り竿などにも使用されています。
そして、軽さと言えば、スコットのアディクトです。
軽さ・空力・快適を追い求めてスコット社が開発したHMX-SLを使い、フレームセットだけで1kgの最も軽いロードバイクです。
軽さだけではありません。
剛性と快適性もあります。
アディクトを試乗すれば、その軽さと快適さに驚くでしょう。
スコット・アディクトのモデルとは!?
スコットのアディクトとは、2007年に登場した軽量で且つ、剛性の高いモデルとしてロードバイクです。
しかし、このアディクトは一度ラインアップから消えました。
その後2014年に、モデルチェンジしてオールラウンダーのロードバイクとして戻ってきました。
さらにIMB製法など素材と設計を見直して、前までのモデルよりもさらなる軽量化に成功しました。
フレームの路面追従性は39.2%上がり、空気抵抗は24.6%もそれまでのモデルより下がりました。
これによって、時速45kmで走った場合、7.8wくらいのパワーが節約可能です。
フレームのねじれ剛性は、5.9%上がっています。
このようにフルモデルチェンジしたアディクトは、新たな一歩を刻み始めたのです。
さらに今も尚、進化し続けています。
それでは、アディクトのモデルをご紹介します。
アディクトには、グレードの低いものから「アディクト 30」「アディクト 20」「アディクト 15 DI2」「アディクト 10」「アディクト RC Di2」「アディクト SL」とあります。
どのモデルも軽くて快適な自転車になっているので、ぜひ試乗して、その素晴らしさを体感してもらいたいロードバイクです。
アディクトの中でも最高級グレードの「アディクト RC Di2」「アディクト SL」に使われているカーボンは、HMXカーボンと言ってグレードの高いカーボンを採用しています。
今までのカーボンよりさらなる軽量化が可能になり、ヒルクライムには最高のロードバイクとなるでしょう。
スコット・アディクト10、20を試乗!
スコットのアディクト10を試乗してみた感想を書いていきます。
乗った感じは、一般的な軽いフレームみたいです。
HMFグレードのため、戦闘機スコットというのを期待しすぎると、少しがっかりしてしまうかもしれません。
しかし、加速性能は良く感じます。
また、硬すぎず柔らかすぎないので、乗り心地も良いです。
スコットの「フォイル」よりも細かい振動は伝わりやすいように感じますが、大きな振動は吸収してくれます。
アディクトのタイヤは28CまでOKなので、太めのタイヤで空気圧を下げると衝撃吸収性は良くなるでしょう。
アディクト 10は、軽量バイクのフォルムですが、フォーククラウン、BB周り、リアエンドなどは十分なボリュームがありました。
アディクト 20も試乗したのですが、振動を拾う感じがありました。
硬いホイールにすれば、スプリントで振れるのですが、普段乗りで使用しようと考えている方は、振動を拾って手が疲れるかもしれません。
曲がり角では、シャープな操作ができるのですが、接地感が薄いようなので、フロントをできるかぎり下げて走るのが良いでしょう。
スコットアディクト 30を試乗した結果
スコットのアディクト 30を試乗したのですが、芯のある万能バイクという感じです。
特別に凄いという性能は感じませんが、バランスがあるのでどんな状況でも気を張ることなく走れるように感じます。
このことから初心者には、スコットのアディクト 30をおすすめします。
ハイエンドモデルと比べたら、アディクト 30は反応性は負けていますが、鈍重ではありません。
ウィップ(踏力の際にbb付近のフレームの一時的な変形)を効かせれば、長時間乗れそうなしっとり感があります。
上りではダンシングをたくさんしても滑らかに進みます。
また、シッティング(サドルに座った状態)でウィップを活かして速度を増す走り方もできます。
長距離を走る場合は、ピュアレーサーの上位モデルより、このアディクト 30を私は選びます。
また、カーボンが厚くなったため、安定感がアップしました。
得意なのは、曲がりくねったワインディングロードやアップダウンでしょう。
平らなところの高速な走りは、エアロ系ロードバイクのほうが得意ですが、少しの上り下りでスピードをキープした平均スピードが速いのは、アディクトでしょう。
スコットアディクト RC Di2を試乗してみた!
スコットのアディクトの中でもグレードの高い「アディクトRC Di2」に試乗してみた感想を書いていきます。
アディクト RC Di2は、カーボンの素材がHMXを使っているだけあり、とても軽量で反応が早くて良かったです。
特に登坂のときの加速力が凄く、ヒルクライムをするならこのアディクト RC Di2を選びたくなるほどの好印象です。
このアディクト RC Di2に使用されているコンポーネントは、「シマノ デュラエースDi2」です。
このコンポーネントの「シマノ デュラエースDi2」は、革新的なギアで、電動変速システムとなっています。
シマノ デュラエースDi2は、レバーのフィット感がとても良く、握り方もある程度自由度感じました。
電動という抵抗が、最初はあるものの自分でしっかり調整ができれば乗り方も広がりそうだと感じました。
さらにこのアディクト RC Di2の完成車のときの重量は、6.48㎏ととても軽量です。
この重量とコンポーネントの組み合わせからして、スコットのテクノロジーが詰まっているモデルだということがわかるでしょう。
超高級なスコットアディクト SLを試乗!
スコットのアディクト中でも最高級グレードの「アディクト SL」を試乗してみた感想を書いていきます。
HMXカーボンの影響により、剛性はかなり高く、力強い加速ができるように感じました。
他のアディクトよりも、安定感があるように感じます。
さらにフロント周りやフォークが、特に改善されています。
重量は、6.26kgととても軽量なので軽いロードバイクが好きな人には向いています。
しかし、重厚感を好む人には、向いてないでしょう。
ゼロからの加速は速く、ドンドン脚が回るため、ヒルクライムでの使用は向いています。
上りの性能は、文句ありません。
しかし、長い上りやアップダウンが続くと、しなりがあまりないため、上手に体を使わないと疲れるのでは、と感じます。
下りは安定感があります。
快適性は、少し劣るかもしれません。
剛性があるので、長距離を走ると疲れるでしょう。
このことから軽快と高剛性が追求されたロードバイクと言えます。
軽くて硬いフレームが好きなら、アディクト SLを選ぶと良いでしょう。
スコットアディクトシリーズの評価は高い
スコットの自転車は、軽量だけでなく衝撃吸収性能に優れており、快適さが特徴としても挙げられます。
少々値が張りますが、それ相応またはそれ以上の価値がある自転車だと思います。
ぜひ、スコットアディクトを検討されてみてはいかがでしょうか。