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シマノでも別格のデュラエースクランクを徹底分析!

2019.1.2

ロードバイクにおいて動力の要とも言えるクランクは、ビジュアル面からもコンポの「顔」と評されることがあります。

そんなクランクですから、シマノの最高グレード「デュラエース」ともなれば、価格も含め別格な存在となります。

今回はそんなデュラエースのクランクについてお話ししていきます。

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シマノ・デュラエースクランクの概要

シマノのロードバイク用クランクは、アームの先が4方向に分かれる「4アームデザイン」となっており、クランクの軸芯を中心に仮想の円を描き、その線上にフロントギアである「チェーンリング」が付属しています。

チェーンリングは単体のパーツですが、クランクに付属して体を成しますので、合わせて「クランクセット」と呼ばれます。

クランクセットは駆動系のパーツ「ドライブトレイン」とブレーキをまとめた「コンポーネント(以下コンポ)」の1パーツであり、シマノの最高グレードコンポが「デュラエース」になります。

デュラエースはプロ選手をターゲットに開発されており、性能、素材、デザインなどに一切の妥協がない、正に最高級のコンポです。

それだけにシマノの中では価格も飛び抜けており、セット一式でセカンドグレード「アルテグラ」の2倍以上、サードグレード「105」の3倍以上になります。

クランクセットだけで定価約6万円の代物ですから、別格中の別格と考えてください。

また、ペダルを回す力が測定できる「パワーメーター」一体型のクランクが、シマノではデュラエースにのみ用意されています。

シマノ・デュラエースクランクのスペック

それでは、ここからデュラエースのクランクについて詳しくお伝えしていきますが、まずはカタログに沿ってスペックをご紹介します。

◆モデルナンバー

FC-R9100

◆リア対応スピード

11速

◆チェーンリング歯数構成

50×34T・52×36T・53×39T・54×42T・55×42T

◆アーム長(mm)

165・167.5・170・172.5・175・177.5・180

◆PCD(ギア取付ピッチ径)

110mm

◆チェーンライン

43.5mm

◆参考価格(税抜)

(50×34T・52×36T・53×39T)¥58,779

(54×42T・55×42T)¥61,151

(パワーメーター一体型)¥150,845

シマノの正規グレードは、PCDとチェーンラインの規格は統一されていますが、リア10速以下のコンポとは、チェーンの厚さや幅が違うので互換性は保証されていません。

そして、デュラエースにしかない規格では、177.5mmと180mmのアーム長、アウター54Tと55Tのチェーンリングです。

一般的なロードバイクの完成車ではあまり見ない規格であり、この辺りにもデュラエースがプロユースを意識していることがうかがえます。

シマノ・デュラエースクランクの要「ホローテック」

前項ではシマノ・デュラエースクランクのスペックをご紹介しましたが、ここからは特徴についてお話しします。

自転車はクランクを回すことで動力を生みだしますので、クランクアームが漕ぐ力をしっかり受け止める必要があります。

しかし、クランクアームの剛性が低いとたわんで力が分散、吸収されてしまうので、ストレートに動力になりません。

そこでシマノは、クランクアームの中身をくり抜きき、中空化をすることで、剛性と強度の向上を図っています。

円筒形の物質は中身が詰まっているよりも空洞の方が強度を増しますし、剛性にあまり関係のない中央部を空洞にすることで、軽量化も図れています。

そして、必要のない部分を肉抜きすることで、遠慮なく外側の剛性を高められるので、デュラエースのアームは太く、幅広く、いかにも丈夫そうな作りをしています。

これをシマノでは「ホローテック」と呼び、デュラエースの他にはアルテグラと105にも中空クランクが採用されています。

デュラエースのフロント変速の快適性を高める「ホローグライド」

前項でお伝えしたホローテックですが、「ホロー」=「空洞」、「テック」=「技術」という意味であり、シマノではBB(ボトムブラケット)も空洞化されています。

その空洞の技術ですが、デュラエースはチェーンリングにも用いられています。

クランクアーム同様にチェーンリングも剛性が高められているわけですが、一体なぜその必要があるのでしょうか。

チェーンリングはフロントギアですから、変速動作のカギを握っています。

ロードバイクのフロントギアは歯数の差が大きく、チェーンリング間に落差があるので、1回の変速アクションの際にチェーンが大きく動きます。

そうしますと、歯車に大きな力が掛かり、たわんで変形してしまい、チェーンをしっかり受け止めきれず、変速にタイムラグが生まれますし、音が鳴る要因にもなります。

そのため、シマノはアームと同じ理論で中身を空洞にすることで、外側の剛性を強くして、チェーンリングがたわまない仕様にしています。

この技術は「ホローグライド」と呼ばれ、グライドは「滑らかに静かに動く」という意味ですので、正に変速が無音でスパッと一発で決まるイメージです。

なお、この技術はデュラエースとアルテグラのみに採用されています。

デュラエースのパワーメーター一体型クランク

冒頭でもお話ししましたが、シマノ・デュラエースのクランクには、パワーメーター一体型が用意されています。

パワーメーターはペダルを漕ぐ力を計測するもので、クランク一体型が最も正確に測れると言われています。

ペダルを漕ぐ力だけでは無く、左右のパワーバランスやケイデンスなども測定できますし、ペダリングの何%が動力に繋がっているか(トルクエフェクティブネス)なども分かるようになっています。

サイクルコンピューターやスマホと連動させて、データの確認や詳しい分析ができますし、Bluetooth接続も可能です。

これが必要か否かは個人の用途や乗り方次第としか言えませんが、トレーニングやレース時の指標にはなりますので、走行に対してモチベーションを上げていくには効果的かもしれません。

なお、センサーがアームに付属しているので、チェーンリングを転用できるのがありがたいところです。

デュラエースを検討しているのであれば「アルテグラ」という選択もある

ここまでシマノデュラエースのクランクのお話しをしていますが、プロ使用が前提のため、剛性への意識の高さが端々にうかがえます。

実際に筆者も何度かデュラエースクランク搭載の試乗車で走ったことがありますが、かなりしっかりとした漕ぎ応えのある硬さであり、慣れない内は漕ぎ出しに重さを感じたほどでした。

その点からいくとセカンドグレードの「アルテグラ」は、ほぼ同じ仕様でありながら漕ぐ際の感覚はデュラエースより少しマイルドな印象があります。

詳しくは公表されていませんが、使用素材や製造過程が異なっていると言われており、アルテグラがアマチュアをターゲットとしていることからも、優しい味付けがされていると推測されます。

そして、プロ選手の中にもこの微妙な違いを感じ取り、アルテグラの方を使用する選手もいると聞いています。

まして、価格はデュラエースの半値以下ですし、アウター46Tという超軽ギアも用意されていますので、アマチュアライダーにはアルテグラという選択も大いにあり得ると言えるでしょう。

高次元でまとまった隙のないクランク!

今回は、シマノ・デュラエースのクランクについてお伝えしました。

さすがにプロユースを前提としているだけあり、アームの剛性が高く、変速の性能に優れた、隙のないクランクです。

ただし、脚力の強弱によっては硬すぎるという懸念もありますので、購入前に体験して頂きたいですね。

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