ロードバイクは体格の大きい欧米にメーカーが多いので、大きめのサイズを基本に設計が行われています。
そうなると平均身長だけでも10㎝以上差のある我々日本人には、不利な状況も多くなりますし、さらに小柄な方が多くなる女性はなおさらでしょう。
その点では、日本メーカーのブランドである「アンカー」が、救世主の存在になるかもしれません。
そこで今回は、アンカーの女性モデルに注目してみましょう。
女性用のロードバイクは女性の身体的特徴に「配慮」している
ロードバイクにおいて男性用・女性用というのは配慮している部分があるという意味で、トイレや温泉のように片方には立ち入り禁止的な専用性はありません。
男性用に女性が乗っても構いませんし、逆もまた然りです。
まして、「男性用」としているモデルはあまり見たことが無く、特に何も記載がなければ性別は関係ありません。
しかし、女性は男性に比べ骨盤が横に広く、身長比では足が長いという統計が出ています。
また、男性よりも体が柔らかいのも、大きな特徴です。
女性にはこういった身体的特徴があるので、女性用として配慮が必要になることもあるということです。
また、成人の平均身長でも女性は男性よりも10㎝以上低いので、サイズに配慮しなければなりません。
こういった要素を踏まえて開発されているのが女性モデルであり、アンカーはさらに「日本人の体型に合わせる」というのがコンセプトなので、より日本人女性にマッチする可能性が高くなります。
アンカーのロードバイク女性モデルの特徴~ハンドル周り
アンカーには2019年モデルで、女性モデルのロードバイクが5機種ラインナップされています。
まずここでは、その女性モデルの全体像についてお話しします。
自転車が身体と触れる部分は意外と少なく、ハンドルを握る「手」、ペダルを踏む「足」、そしてサドルに座る「お尻」、基本的にはこの3点しかありません。
ここに身体的な特徴を配慮したパーツを用意しているのが、アンカーの女性モデルです。
ハンドルの長さは肩幅が基本と言われていますが、華奢な女性ですと幅が広すぎてしまいます。
また、女性に限りませんが、手が小さい方はドロップハンドルですと、ブレーキレバーに指が届きにくくなります。
特に下り坂などで強いブレーキが必要な際に、握り直すという動作が入ることでブレーキングが遅れ、事故につながるケースは少なくありません。
そのため、アンカーの女性モデルでは360㎜、380㎜という非常にコンパクトなハンドルバーに、小さい手でも握りやすいシフター(STIレバー)が組み合わされています。
アンカーのロードバイク女性モデルの特徴~サドル、クランク、フレームサイズ
前項に引き続き、アンカーのロードバイク、女性モデルの特徴をお話しします。
女性モデルで最も配慮されている部分と言えるのが「サドル」であり、サドルは単品でも女性用が販売されています。
冒頭でも触れましたが、女性は骨盤が男性に比べ横に広がっているため、サドルは座る面が幅広いものが適しています。
また、女性は柔軟性があるので、クッション性のないサドルですと、お尻への当たりが強すぎてすぐに痛みが出てしまいます。
その点でアンカーの女性モデルのサドルは、座面であるサドル後方が広くなっており、クッション性もあります。
あとはクランクですが、これは「コンパクトクランク」で、非力な女性にも対応して、軽いギア構成になるように配慮されています。
そして、フレームサイズですが、一番小さな「390」から用意されています。
あくまでも目安ですが、身長が140㎝の方や、股下が65㎝~70㎝の方にも対応するサイズになっています。
アンカーの女性向けロードバイク①
それではここから、アンカー2019年モデルの女性向けロードバイクをご紹介します。
【RL8W ELITE 】
参考価格(税込):フレームセット ¥194,400/完成車 ¥361,800
アンカーの女性モデルの最上位機種になります。
ロングライド用として開発されている「RL」シリーズの女性モデルで、前項でお話しした女性モデル専用パーツが装備されています。
レースモデルに比べ剛性を抑え、扱いやすさや乗り心地も加味したカーボンフレームのため、長距離でも快適に疲労を残さず走ることができます。
ジオメトリはホイールベースが長く、リア三角が大きく作ってありますので、安定感と衝撃吸収性に優れています。
また、女性は脚が長いので、小さなサイズはハンドルとペダル間の距離が近くなります。
そのため、脚を持て余すので、ポジションが詰まってしまうことがあります。
そこで、アンカーは前輪を支持するフロントフォークを前側にオフセット(ずらす)させて、前輪を前に出しています。
それにより、脚がスムーズに動かせますし、前輪にシューズが干渉してしまうトラブルも防止できます。
アンカーの女性向けロードバイク②
前項に引き続き、アンカーのロードバイク、女性向けモデルをご紹介します。
【RL8W EQUIPE】
参考価格:完成車 ¥275,400
こちらは前項でご紹介したモデルと、カーボンの素材、女性用パーツ、フレーム形状は同じですが、パーツのグレードを調整して、手が出しやすい価格に抑えられたモデルです。
それでも2018年にモデルチェンジをしてR7000系となった「シマノ・105」のフルコンポですから、上位モデルにも引けを取りません。
【RL6W EQUIPE】
参考価格:フレームセット ¥97,200/完成車 ¥199,400
こちらはコンセプトは上記モデルと同じ長距離走行向きですが、アルミフレームになります。
強度と耐久性に長けた「6061」というアルミを使い、アンカーの高い成形技術で剛性と軽量化のバランスを図り、溶接痕などがほとんど目立ない美しい表面加工が施された、秀逸なフレームです。
105フルコンポに、女性向けパーツも装備されたコスパの高いモデルです。
なお、以下は同じフレームを使い、パーツのグレードを少し調整しているモデルです。
【RL6W SPORT】
参考価格:¥167,400
リアの変速段数が10速「シマノ・ティアグラ」がメインコンポになります。
【RL6W EX】
参考価格:135,000
リアの変速段数が9速「シマノ・ソラ」がメインコンポになります。
アンカーの「オーダーシステム」
ここまでアンカーの女性向きロードバイクをご紹介してきました。
アンカーには「セレクトパーツ」というシステムがあり、完成車のパーツをいくつかの選択肢から任意に選ぶことが可能です。
ハンドルのサイズ、ステムの長さ、ギアの歯数などは、購入時に店頭で行うフィッテイングによって最適な値が提示されますので、それにしたがって選択できます。
また、サドルは女性モデル以外の機種のセレクトパーツの中に、女性向けサドルが入っていたりもします。
そのため、仮に女性モデルではない機種を選んだとしても、セレクトパーツで女性モデルに仕上げることも可能ということになります。
また、ボディカラーも30色以上から選ぶことができ、機種によってはラインやロゴの色まで自由に選択できます。
そして、女性モデルは専用のデザインとカラーも用意されているので、より華やかにロードバイクを飾ることもできます。
小さなサイズ=女性モデルではない!
今回はアンカーのロードバイクについて、女性モデルを中心に確認してきました。
単に小さなサイズにしているのではなく、女性の特徴にあった専用設計で製造されています。
また、パーツも配慮されたものばかりで女性には嬉しい限りですし、日本人向けという部分に安心感を覚えます。
フィッティングシステムもしっかりしていますので、ぜひ一度店頭で見て、試乗してみてください。