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価格だけではない!メリダ・スクルトゥーラ2000を振り返る

2018.12.24

メリダのロードバイクには、かつてシマノ・ソラをメインコンポとするカーボンフレーム車、スクルトゥーラ2000が存在していました。

価格やターゲットとするユーザーを考えると、エントリーグレードのソラをメインコンポとするカーボンロードは、非常にレアな存在でした。

今回はそんなスクルトゥーラ2000を振り返ります。

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メリダ・スクルトゥーラ2000は2015シーズンに登場

メリダのスクルトゥーラ2000は、2015モデルに登場しました。

前年までの製品名の付け方は、「シリーズ名+CF」でカーボンフレーム車、「シリーズ名のみ」がアルミフレーム車でした。

それが2015モデルより、「シリーズ名+品番」となり、品番4ケタはカーボン、3ケタ(一部2ケタ)をアルミとし、数字が大きい方が上位グレードという決まりごとができました。

2015モデルはメリダがアルミ車を増やしたシーズンであり、この決まりごとはその明確化を図るためと言われており、最新となる2019モデルまで継続されています。

その2015年のスクルトゥーラのラインナップは、「9000」「7000」「5000」「4000」「2000」、そしてアルミの「400」でした。

メリダは2013年より、世界最高峰のロードレースサーキットである「UCIワールドツアー」に参戦するワールドチーム、「ランプレ・メリダ」のスポンサーを務めバイクの提供も行っています。

そのチームに供給するモデルの製品名は「シリーズ名+TEAM」となり、他と差別化が図られるのですが、2015シーズンはスクルトゥーラにチームモデルはありませんでした。

後にも先にもスクルトゥーラがチームに供給されなかったのは2015シーズンだけなので、特殊なシーズンであったと言えます。

メリダ・スクルトゥーラにはチームに採用されなかったシーズンがある

前項で2015はメリダ・スクルトゥーラにとって特殊なシーズンであり、失礼な表現をすれば「迷走期」であったとも言えます。

それは、翌2016シーズンにチームに供給が再開されていること、そして今回の主役である2000が廃盤となり、わずか1年の展開だったことからも、迷走状態だったとの推測がされます。

2000についてはのちほど詳しくお話しするとして、チームモデルの復活の経緯からお伝えします。

2015シーズンでメリダは、カーボンフレームに使う素材の最高グレードを「CF5」としました。

しかし、この素材があまりにも高弾性で硬すぎたため、プロ選手ですら適応しない事態となり、採用が見送られてしまったというエピソードが残っています。

そのため、メリダは2016シーズンに向け、弾性率を落とし、しなやかさを加味した「CF4」を製造し、チームはそれを採用しました。

しかし、CF5はメリダが新しい時代を築くための「フラッグシップ」でしたから、簡単に消滅させるわけにもいかず、市場モデルでは2017シーズンまで継続されていました。

通常であればプロチームに供給されているモデルが最高峰で最高価格となるべきところですが、スクルトゥーラではチームモデルの上に最高峰モデルがもう一つ存在するという状況が、2017シーズンまで続いたということになります。

メリダ・スクルトゥーラ2000の位置付けは?

前項ではメリダ・スクルトゥーラが、2015シーズンのみチームに採用されなかった経緯をお話ししました。

そして、ここからは迷走期であったとされるもう一つの理由である、「2000」についてお話ししていきます。

スクルトゥーラのみならず、当時のメリダ(現在もそうですが)はチームに供給されるモデルを最高峰とし、そこから下のグレードのモデルに波及させるピラミッドでした。

いわゆる、ロードバイクをレースの機材と位置付け、一部の廉価モデルを除いては、レースをメインの用途として開発していたのです。

そのため、完成車に付属させるパーツもレースを意識したものだったのですが、2000に付属していたパーツはレース想定というには物足りない物も多く、ロードバイクとして必要最低限のレベルでした。

したがって、スクルトゥーラ2000はフレームこそカーボンのレースモデルですが、付属パーツでコストを抑え、スクルトゥーラの裾野を広げるという役目があったかと思われます。

価格では優位だったはずのスクルトゥーラ2000がなぜ消えた?

メリダ・スクルトゥーラ2000の価格は172,692円(税込)でしたが、当時税込で20万円を切るカーボン車はメリダのロードバイク全体でも唯一でした。

最新2019モデルにも税込で20万円を切る機種はありませんので、歴史上でも価格においてはかなり優位性のあるモデルだったのです。

しかし、それでも僅か1年でラインアップを外れたことを考えると、ロードバイクが価格だけで判断されているわけではない証明にもなっていると言えます。

2015シーズンのモデルで2000よりワングレード上だった「4000」は、2019シーズンで5期目を迎えるロングセラーになっています。

根強い人気の証ですが、カーボンフレームのレースモデルには、105レベルのコンポが相応しいという概念があるのでしょう。

また、ユーザーさんがそこまでの予算は見ているということになり、そこに価値を見出しているからこそ、そこから価格が下がっても、2000に飛びつくことはなかったのかと思います。

筆者は、それが2000が生き残れなかった一つの大きな要因ではないかと考えています。

スクルトゥーラ2000にはアルミ車「400」との比較で優位性がなかった!

ここまでのお話で、メリダのスクルトゥーラ2000はカーボンのレースモデルとしての顔を残しつつ、ユーザーさんの幅を広げたいという意図が見え隠れするモデルだったと推測してきました。

そして、その設定ゆえに中途半端な部分もあり、何と重量でアルミフレームの「400」を上回ってしまうという厳しい状況になっていました。

アルミとカーボンを比較した場合、カーボンが優勢なのは重量だけとは言いませんが、大きな要素であることは間違いありません。

まして400は付属パーツのグレードが2000よりも数段上であり、特にコンポはこのシーズンからリア11速にアップグレードした105が搭載されました。

105はシマノの中ではソラよりも2グレード上で、しかもアップグレード直後で話題性もありました。

そして、極めつけはその価格で、400は2000よりも2万円ほど安価だったのです。

もちろんカーボンとアルミのコスト差が価格に表れた結果ですが、軽量である点と付属パーツのグレードを考えれば、当時どちらがおすすめされたかは火を見るよりも明らかでした。

このようなアルミ車との比較結果も、スクルトゥーラ2000がわずか1シーズンで市場を去ることになった要因かと思われます。

スクルトゥーラ2000が教えてくれた教訓を活かす

ここまで、メリダのスクルトゥーラ2000についてお話ししてきましたが、これからロードバイクに乗るという方には自分の用途を最優先にして頂きたいと思います。

もちろん予算は大切ですが、例えばメリダで予算を20万円としてしまったら、現状スクルトゥーラ2000のような安価なカーボン車は無いので、アルミフレーム一択になります。

それであれば大幅に選択肢が狭まりますし、購入後にレースに出場したいと考えるようになると、おのずとカーボン車が欲しくなるものです。

最初からアルミ車をターゲットとしているなら否定することは全くありませんが、予算上致し方なくアルミを選択するのだとすれば、大きな後悔をする可能性もあります。

そのため、まず自分の用途やロードバイクを欲しくなった理由をもう一度見直し、それに合ったフレーム素材やパーツを考えてから、予算を決めることをおすすめします。

ロードバイクが価格だけでは決まらない難しさ

今回は、メリダのスクルトゥーラ2000についてお話ししました。

僅か1シーズンのみの展開でしたので様々な憶測を呼びますが、筆者は位置付けの中途半端さが定着しなかった最大の要因とさせていただきました。

また、今回の記事を通じて、ロードバイクは価格ありきではないとも感じましたので、別の角度からも見てみることが必要ですね。

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