多くの勝利を収めるピナレロにエンデュランスモデルはある?

「エンデュランスモデル」というと、レース志向が薄いモデルと見られがちですが、れっきとしたレースモデルです。

それは今回の主役であるピナレロのエンデュランスモデルを見て頂ければ一目瞭然で、プロ選手が大レースで乗っています。

今回は、ピナレロでも特にエンデュランスモデルとされる機種をご紹介します。

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エンデュランスモデルの特徴

まずは、エンデュランスモデルとはどんなロードバイクなのかというところから、今回のお話を始めていきましょう。

ロードバイクはロードレースの機材として開発されます。

ロードレースとひと口で言っても、レースには色々なコースやステージがあり、それぞれに即したバイクが用意されます。

エンデュランスモデルは、ヨーロッパではツール・ド・フランスなどのステージレースと同じくらい人気も伝統もある、石畳が敷き詰められたコースを走るワンデーレースがあります。

北のクラシックと呼ばれる、「パリ~ルーベ」や「ロンド・ファン・フラーンデレン」などが有名で、エンデュランスモデルはそのクラシックレース向けに開発されたモデルです。

実際にピナレロのエンデュランスモデル「DOGMA(ドグマ)K10」が、2018年のパリ~ルーベに投入されています。

石畳から来る強烈な突き上げをいなして吸収しなければなりませんし、悪路をもろともせずに力強く走るための車体の安定感などが重視されます。

普通のレースモデルに比べれば乗り心地がよくなりますし、衝撃を吸収することで体にダメージが蓄積されにくくなります。

また、安定感を出すために重心を下げ、ハンドルが少し高い位置に付くようにもしますので、乗車姿勢がアップライドになります。

こういった要素が重なりますと、一般的なレースモデルに比べれば長距離走行向きになるのは確かで、ロングライド志向のライダーに受け入れられやすくなります。

ピナレロのエンデュランス「ドグマK10」とピュアレーサー「F10」の比較

前項でも少し触れましたが、ピナレロのエンデュランスモデルは「ドグマK10」になります。

2018年までツール・ド・フランスを4連覇しているピナレロのエースバイク「ドグマF10」をベースに、フレーム形状をタフな路面状況にも対応できるようにしたモデルです。

F10とK10の違いをフレームジオメトリの数値で比較すると、以下の通りになります。

(500サイズの数値を参考に単位は㎜)

F10:K10

トップチューブ…525:525

ヘッドチューブ…120:125

ヘッドアングル(角度)…71.40°:70.90°

リアセンター(チェーンステイ長)…410:420

ハンガー下がり…72:72

リーチ…374:371

スタック…520:528

まずハンドル周り(ヘッド)ですが、K10の方がハンドル(フォーク)を支持するヘッドチューブが長く、角度も寝かせ気味に取り付けてあることが分かります。

これによってハンドルが少し高い位置にきますので、上体が起き気味になります。

そして、クランクの付け根からヘッドチューブの上端までの高さが「スタック」、距離が「リーチ」です。

K10はF10に比べスタックは8㎜高いですが、リーチが3㎜短くなっています。

スタックが高くリーチが短いということは、ハンドルがサドルに対して「高く近い」位置に取りつけられますので、やはりこれも上体を起こす要素になります。

上体を起こし、後ろ重心気味にして車体を安定させるのがエンデュランスモデルの大きな特徴の一つです。

ピナレロのエンデュランス「ドグマK10」とピュアレーサー「F10」の比較~続き

前項に引き続きピナレロのドグマF10とK10の比較をしていきます。

K10はヘッドチューブが寝かせ気味に付いていますが、そうなるとハンドリングが安定します。

また、フロントフォークが引っ張られてしなりやすくなるので、衝撃吸収性が増します。

そして、リアセンター(クランクの付け根から後輪中央までの長さ)がK10の方が10㎜ほど長くなりますので、後ろ側の三角形の面積が大きくなります。

これによって衝撃を吸収するキャパシティが大きくなりますので、地面からの振動を吸収しやすくなります。

反面、ペダルから後輪までの距離が遠くなりますので、力の伝達にロスが生じ、若干加速力が弱まります。

そこが純粋にスピードを追い求めるレースモデルと、エンデュランスモデルのコンセプトの大きな違いです。

ドグマK10にはピナレロのエースF10の技術が踏襲されている

前項までは、ピナレロのドグマK10をエースバイクF10と比較をしてみました。

両者とも使われているカーボンの素材は同じで、同価格になります。

各チューブは、空力性能を重視したピナレロ独自のカムテール形状「Flatback」を採用しますし、ダウンチューブはボトルケージ部分を大きくえぐるようなデザインの「Concave Down Tube」です。

そして、フロントフォーク先端に整流効果のあるフィンを取りつけた「フォークフラップ」など、F10が高い評価を受けた技術は全て踏襲されています。

また、K10は縦方向に柔軟性を持つのが特徴であり、特にフレームの後ろ半分を形成するチェーンステイとシートステイは、薄くしなる形状になっています。

こういった技術も加味しながら、前項まででお話ししたエンデュランスジオメトリにすることで、石畳レースなどの過酷な路面状況に対応させています。

ドグマK10にはサスペンション付きもある!

ピナレロのエンデュランスモデルK10には、リアに電子制御サスペンションを搭載した「DOGMA K10-S DISK」も用意されています。

シートステイ結合部に取り付けられたサスペンションは、路面状況を識別するセンサーによって、自動的にサスペンションの状態が切り替わり、最適な状態にセッティングされます。

また、K10特有の横方向に偏平した「FLEXSTAYSチェーンステー」と相まって、最大10㎜もの変化量があり、リア(後ろ三角)は異次元の衝撃吸収性の高さです。

一方、平坦路ではセンサーが感知をして自動的にサスペンションの動きをロックするので、加速力や巡航性が犠牲になることはありません。

ノーマルのK10がフレームセットで約73万円のところ、電子制御の「eDSS」仕様は100万円を超えますので少し勇気はいりますが、それだけの効果は期待できます。

なお、機種名にも記載されていますが、サスペンション搭載モデルはディスクブレーキ仕様となります。

ピナレロには別のエンデュランスモデルもある

ここまでは、ピナレロの「ドグマK10」についてお話ししてきました。

プロレーサーが実際にレースで使用するモデルなので、エンデュランス「モデル」という呼び方は少し失礼かもしれず、エンデュランス「レーサー」と呼ぶのが相応でしょうか。

その点では、エンデュランス「モデル」と呼べるのが、「ANGLIRU(アングリル)」です。

フレームはドグマK10の開発思想を受け継ぎながら、そこまでレースモデルのような骨太感を出さず、スリムなデザインにまとめています。

ドグマK10をベースに、カーボンの質を見直すことで、一気にホビーユーザーにも手の届きやすい価格まで持ってきたのがアングリルです。

メインコンポは、完成車では2019年モデルがデビューとなる、「シマノ新・105」を搭載、クランクのみダウングレード品となりますが、全体的にコスパ重視の一台になっています。

完成車のみの展開で、価格は262,440円(税込)になります。

K10は「エンデュランスレーサー」アングリルは「エンデュランスモデル」

今回は、ピナレロの「エンデュランス」カテゴリーのロードバイクをご紹介しました。

エースバイクドグマF10の技術を継承する「K10」は、独自の技術も取り入れF10以上の付加価値を持った希少な「エンデュランスレーサー」です。

また、そのK10のコンセプトを持ちながら手頃な価格で提供されている「アングリル」は、コスパでも勝負できるモデルです。