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トレックのエアロロードバイク「マドン2.1」を振り返る

2018.5.29

トレックの主力ロードバイクの一つである「マドン」シリーズに、かつてアルミフレームの「マドン2.1」がありました。

アルミとしては希少なエアロ形状のロードバイクながら、10万円台半ばという手の出しやすい価格になっていました。

現在(2018年)はラインナップにありませんが、中古品市場には多くありますので、気になっている方もいらっしゃることでしょう。

そこで今回は、マドン2.1を振り返ってみましょう。

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トレック「マドン2.1」はエアロロードバイクでは珍しいアルミフレーム

トレックのロードバイクと言われれば「マドン」と答える方も多いかと思いますが、「エモンダ」が登場するまではレースモデルと言えばマドンでした。

総合的なレーシングバイクという位置付けでしたが、エモンダの登場でエアロロードに定着した感じです。

2015年を境にして多くのグレードが姿を消し、2018年モデルは最高グレードの「9」シリーズのみとなりました。

マドンは以前よりカーボンひと筋でしたが、2013年にアルミロードバイクの「2」シリーズを進化させて、マドンのラインナップに加えました。

シマノ・105をメインコンポにレースモデルのホイールを合わせた「マドン2.3」と、ホイールのグレードが少し抑えられた「マドン2.1」が発売されました。

上位グレードの「マドン5~7」と同じカムテール形状のチューブとフロントフォークを採用し、ケーブル類をフレーム内蔵としています。

価格は10万円台半ばというエントリーグレードの域ながら、上位グレードの技術を多く盛り込み、ロードバイク最初の一台にエアロロード、という選択肢を与えてくれたシリーズでした。

トレックの「マドン2.1」は扱いやすさで初心者人気が高かった

近年のトレックのロードバイクに共通していることですが、「扱いやすさ」を重視している傾向があります。

当時の「マドン2.1」もインプレを見ると、乗り心地がよいとまでの評価は少ないですが、エアロ特有の扱いにくさは感じ取れませんでした。

現在も、多くの完成車に採用されている「H2フィット」というジオメトリで、ヘッドチューブが長く、首や背中に負担の掛からない楽な姿勢での乗車が可能なのです。

また、フロントフォークやシートステイのエンド部分がしっかりとした作りなので、スピードを出しても車体がぶれずに安定感がある、という評価が多かったです。

そういった乗りやすさに加え、アルミらしくペダルを強く踏み込んだ時の加速力のよさが、強調されています。

ですから、レースに興味を持ってロードバイクを始める、というビギナーの方に対しておすすめされている傾向が見られました。

トレックの「マドン2.1」はハードな乗り心地のロードバイクだった

現在のトレック「マドン」シリーズはプロが使用するバリバリのレースモデルですが、そのインプレにすら、衝撃吸収性の高さと乗り心地のよさが伝えられているほどです。

しかし、「マドン2.1」はアルミフレームということで、剛性が高く硬いフレームだったようです。

これもインプレでの評価になりますが、筆者が最も気になったのは「路面の石つぶ一つ一つまで感じられる」という試乗者の感想でした。

これはかなりダイレクトに振動や衝撃が伝わってくる、ということを示しており、オブラートに包んではいますが、乗り心地はよくないと言っているのと同じです。

タイヤが現在のロードバイクの主流である25cではなく23cということもあり、かなりハードな乗り心地だったと推測されます。

ただし、これは優劣の問題ではなくエアロロードの特徴の一つですし、加速力や疾走感を味わう上で乗り心地まで求めるのは、このグレードでは酷かもしれません。

タイヤをワンサイズ太く25cにして乗っている方もいましたので、そういったカスタムでカバーする、という手もあります。

トレックのマドン2.1の中古市場での価格評価は?

エアロロードバイクは、現在もなおカーボンフレーム車が主役です。

近年は人気のモデルになりましたので、各メーカー共にラインナップにエアロロードが見られます。

しかし、アルミフレームは少なく、代表的なところではスペシャライズドの「アレー」、スコットの「スピードスター」、メリダの「リアクト400」といったところです。

これらは、ほぼマドン2.1と同じ価格帯で展開されています。

そして、マドンのアルミフレームはもう中古品でしか手に入りません。

オークションサイトでは2015年モデルが定価の半値以上で取引されるなど、軒並み好調に推移しているように見えます。

また、大手中古自転車販売店では、2015年モデルが約12万円で販売されていました。(2018年4月の情報)

定価が約16万円(税込)ですから、中古としてこの価格設定はかなり強気で、需要が高いのかもしれません。

中古のロードバイクはサイズを選べないですし、アフターフォローもほとんどありませんので問題点はありますが、旧モデルに興味のある方は、一考の価値ありですね。

トレックのアルミロードバイクで2018モデルのおすすめ

マドン2.1は定価、約16万円とお伝えしましたが、その価格帯のアルミフレームですと、2018年モデルのロードバイクは「エモンダALR5」になります。

約18万円なので少し高くなりますが、レース仕様でコンポが105ですので選択肢としては、これになるでしょう。

完全なエアロ形状ではありませんが、シャキッとした硬さで反応のよいところは、マドンに通じるところがあります。

しっかりとした剛性の高さがありながら、エモンダのコンセプトである「クラス最軽量」を実現しています。(56サイズ8.5㎏)

これはアルミのレーシングバイクとしては中々に実現が難しいことなので、トレックの卓越した技術が垣間見えます。

また、剛性と軽さのバランスを取ることで、エモンダにはマドン2.1では実現できなかった乗り心地のよさも加味されています。

筆者も試乗させて頂いたことがありますが、加速のスムーズさと衝撃吸収性の高さに感心しました。

マドン2.1の中古品を見据えている方には少し価格のハードルが高いですが、予算を上げられるようであれば、検討して頂きたいです。

トレック「マドン」シリーズの2018モデル

トレックのマドン2.1は惜しまれつつ市場を去った感じですが、最後に現在の「マドン」を確認しておきましょう。

2018年モデルはハイエンドの「9.9」、ミドルグレードの「9.5」、そしてエントリーグレードの「9.0」です。

長年に渡りこだわりを持っているカムテール形状のチューブに、ケーブル類が1ミリも外に露呈していない完全内蔵式です。

上位グレードはハンドルとステムが完全に一体化しており、とにかく細部まで空力性能の向上につとめています。

また、エンデュランスモデルの「ドマーネ」やMTBにも採用されている衝撃吸収システム「IsoSpeed」を搭載しています。

余りにも画期的過ぎて「恐ろしい」という表現をする専門家さえいるシステムを、エアロロードバイクに持ってくるのが、トレックの凄さです。

先述通り、マドン2.1は硬さが目立ち乗り心地は犠牲になっていましたが、さすがにカーボンの高級ロードだけあり、その辺りも抜かりなしというところです。

9.9は軽く100万円を超えますし、9.0はエントリーグレードと言えども50万円以上の代物ですから、さすがに2.1との単純比較はできませんが、一度は乗ってみたい機体ですね。

トレックはマドン2.1で得た教訓をエモンダのアルミ車に活かしている

今回はトレックの「マドン2.1」をご紹介しました。

希少な存在だったエアロ形状のアルミロードとして僅か3シーズンの展開でしたが、現在の中古市場を見ても、人気の高さがうかがえます。

硬すぎる、という欠点はあったようですが、それを現在の主力レースバイク「エモンダ」に教訓として活かしている流れが、トレックの真摯なもの作りを表しています。

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