fsaのクランク「オメガ」の評判が良くないのはなぜ?

fsaのクランク「オメガ」と言うと、エントリーモデルの完成車に装着されているイメージが強いです。

特に、BB30の共同提唱者であるキャノンデールの完成車に多く使われているので、皆さんご存知なのではないでしょうか。

しかし、他社のクランクとの比較では、どうしても低評価になるのですが、なぜでしょう?

検証してみたいと思います。

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fsaのクランクはエントリーモデルの完成車に多い

まずは、fsaというメーカーを簡単にご紹介します。

台湾発祥の自転車パーツメーカーで、フル・スピード・アヘッドの頭文字を取って、fsaと略されています。

歴史は浅いですが、どのメーカーも手を出さなかったカーボンクランクに目を付けて大手を出し抜いたり、今では当たり前となっている、ロードバイクのコンパクトハンドルを生み出したのもfsaです。

また、BB30をを改良して作られたシェル幅86mmのボトムブラケット【BB386EVO】は、多くの完成車に採用されています。

ヘッドパーツやステムでは、品質の高い製品作りをしており、完成車でもグレードの高い車種に採用されています。

このように、革新的な製品作りで、一気にシェアを伸ばしてきた反面、安い物作りにも長けています。

各メーカーがコストカットをしなければならないエントリーモデルに、クランクがよく採用されているのは有名な話です。

今回ご紹介する【オメガ】は底辺レベルではありませんが、国内のfsa代理店では扱われていないので、ブランドを代表する製品とは言えないでしょう。

fsaのオメガはどんなクランク?

fsaのクランクセットである【オメガ】ですが、上記のように日本での扱いはありません。

そこで本隊のホームページを確認したところ取り扱いがありましたので、英語が大の苦手な私ではありますが、判別できた範囲でご紹介します。

まず、チェーンリングが50×34のコンパクトタイプで、クランク長は170・172.5・175mmです。

シマノとSRAMの10・11速に対応し、カンパも10速用なら互換性があると書いてあると思います。

価格は130.99$と記載されていますから、2017年9月現在1ドル=110円ですので、約14,408円です。

性能などは後ほどご紹介しますが、価格だけならシマノだと105くらいです。

ただ公表されている重量が870gで、105よりも150g以上重いので、同等のグレードと考えるのは無理がありそうです。

キャノンデールのアルミフレームの代表モデルと言われる、【CAAD12】のエントリーモデルに採用されています。

エントリーモデルと言っても、シマノ・ティアグラを搭載した15万円程度の車種なので、下~中位グレードの完成車に採用されるクランクではないでしょうか。

オメガはfsaのグレード名

fsaのクランク【オメガ】ですが、オメガはクランクだけではなく、ハンドルやステムにも付いている名前なので、どうやらパーツのグレードを表しているようです。

また、「fsa オメガ」というキーワードで検索すると出てくるのはハンドルばかりで、クランクはあまり出てきません。

たまに出てきたかと思えば変速が決まらないとか、シマノ製のクランクに交換したという話ばかりです。

fsaのアルミクランクは4つのグレードがあり、オメガは2番目の位置付けです。

ハイエンドモデルの【GOSSAMER(ゴッサマー)】に関しては、クランクの長さとチェーンリングの歯数構成に、実に多くのバリエーションがあります。

日本円で4万円以上するので、価格だけならシマノ・デュラエースと同等レベルです。

こちらもインプレには否定的な意見が多いのですが、レースレベルになりますと、2016年リオデジャネイロオリンピックのタイムトライアル競技で、金メダルを取った選手がゴッサマーを採用していました。

ホビーライダーレベルの話ではないので、クランクの性能を物語ることではないかもしれませんが、これで一般的な評価が変わる可能性も否定できません。

オメガのクランクの評価が低いのはBBが原因?

fsaのクランクの評価が上がらない理由に、BB(ボトムブラケット)の問題があると思います。

fsaのクランクは、BB30規格のフレームに装着されていることが多いのですが、このBB30と言うのは、昔から何かと物議を醸しだしてきたものです。

BB30の30は、クランクと繋がるシャフトの直径が30mmという意味で、それまでは24mmが標準でした。

パイプは太くすれば剛性が上がりますし、薄くなりますので軽くなるんですね。
そこに注目したキャノンデールが、シャフト径30mmのBB30を提唱したわけです。

また、キャノンデールはフレームへの取り付け方法を、今までのねじ切り方式から、直接圧入方式にしました。

このことで、フレームにネジ切りを付けなくて良くなったため、各メーカーが追従してBB30を採用しました。

当然、コンポを製造しているカンパやSRAMも賛同したのですが、シマノだけは頑なに拒否、アダプターをも出さない徹底ぶりでした。

ところがBB30は、ベアリングがむき出しになっていることからグリス切れを起こしやすく、異音が発生してしまうという不具合が頻発します。

そのため、結局ユーザーはフレームにアダプターを取り付けて、旧来の24mmシャフトのクランクに交換していくことになりました。

fsaはオメガを筆頭に、今でもシャフト径30mmにこだわっているので、同じくこだわりを見せるキャノンデールの完成車に採用されているんですね。

fsaが低評価になっている原因は他にも

もうひとつ低評価の原因となっているのは、互換性の問題だと思います。

fsaは、チェーン以外のドライブトレインのパーツは製造していません。

そのため、自社のクランクを操作してもらうには、最低でもフロントディレイラーだけは、他メーカーのものに頼らざる得ません。

先ほどオメガの製品説明でも触れたように、fsaはシマノ・カンパ・SRAMとの互換性を主張しています。

互換性と言っても、fsa側が実験したところ問題なく動かせましたと言ってるだけです。

シマノやカンパは、自社製のクランクを採用してほしいわけですから、ディレイラーやチェーンと他社のクランクセットの互換性を認めるわけがありません。

ですから、もしこのことがユーザーの頭の片隅に少しでも残っていれば、ちょっとしたトラブルでも、「ああやっぱりfsaのクランクはだめだ」という評価になりがちということです。

実際にオメガとシマノ・105の重量差を見ても、少し性能は落ちるのは事実でしょうが、本当はディレイラーやチェーンが原因かもしれないのに、クランクが悪役にされる風潮はありますね。

fsaだからと言って拒否するのはどうか?

私は知り合いの、fsaクランク装備のロードバイクに乗せてもらった経験があります。

オメガではなかったですが、それほど変速性能が落ちるとは思いませんでした。

剛性や耐久性は長い時間走ったわけではないので分かりませんが、少なくとも実用上、問題があるレベルとは思わなかったです。

ですから個人的な見解では、他メーカーのクランクからわざわざfsa製にするほどのアドバンテージはないものの、完成車にfsa製のクランクが装着されていても、敬遠する必要はないと思います。

現在はアダプターを使用すれば、BB30規格のフレームにシマノのクランクは取り付け可能です。
また、直接、24mmシャフトを使えるBBも販売されています。

そのため、クランクの交換は以前ほどハードルは高くないので、ますますクランクだけで完成車を判断するのは、もったいないということです。

fsaオメガは分相応なクランク

今回は、fsaのクランク【オメガ】を中心にfsaのクランクを考えてみました。

オメガは御世辞にも高性能であるとは言えませんが、普段使いに堪えられないほどのレベルではありません。

また、様々な原因で不当に評価を落としている可能性がありますので、オメガでも決して間違った選択ではないことを強調しておきたいと思います。