高額なピナレロのロードバイクもフレームセットなら手が届く

ピナレロのロードバイクは高性能である分、完成車の販売価格は非常に高価です。

しかし、フレームセットの状態であれば、比較的に手を出しやすい価格で販売しています。

そこで、この記事ではピナレロのロードバイクのフレームの特徴と、その販売価格についてお話しします。

ピナレロの最高のロードバイク!フレームセットなら手が届く!

最初に、ピナレロのフラッグシップロードバイクである、ドグマF10をご紹介します。

ピナレロのドグマF10は、世界最高峰の自転車ロードレースである、ツール・ド・フランスの総合優勝を2017年および2018年の2年連続で成し遂げたロードバイクです。

フレームの素材には、カーボン素材の世界トップメーカーである東レ社の、現時点で最高の素材であるトレカT1100G 1Kを使用しています。

トレカT1100G 1Kにより、先代のドグマF8で突き詰められた重量剛性比が、ドグマF10ではさらに向上しています。

また、ドグマF10は空力性能も優れています。

フレームのチューブは、流線型の後端を切り落とした形状のフラットバック形状を採用しています。

フロントフォークのエンド部分には、ピナレロのTTバイクやアワーレコードに挑戦したバイクからヒントを得て開発されたフォークフラップが搭載され、フロントハブ周りのエアロダイナミクスが向上しています。

そして、ダウンチューブのボトルマウント付近は左右に張り出しており、ボトル装着時のエアロダイナミクスを改善しています。

ピナレロドグマF10のフレームセットの販売価格は680,000円で、カラーオーダーシステムを利用する場合は760,000円です。

この価格設定ですと手を出しづらいところですが、最高峰のフレームと考えるならば、まだ手が届く範囲の価格といえるのではないでしょうか。

山岳決戦仕様のドグマF10 Xlight!フレームセットの販売価格は超高額!

ピナレロのドグマF10には、山岳決戦に向けた特別仕様のドグマF10 Xlightがラインナップされています。

このドグマF10 Xlightは、ドグマF10の剛性はそのままに、さらに重量の削減を推し進めたロードバイクです。

ドグマF10で使用されたカーボン素材を、より樹脂の含有率の少ない状態で成型し、成型用のモールドやレイアップ方法の工夫により、ドグマF10からのさらなる軽量化に成功しました。

極限まで軽量化を追及する場合は、エアロダイナミクスや剛性などが犠牲になるケースが多くあります。

ドグマF10 Xlightはそれらが犠牲にならず、ドグマF10と同等の性能が保たれています。

ドグマF10の特徴であるフラットバックチューブ形状やフォークフラップは、ドグマF10 Xlightでも健在です。

しかし、耐久性ではドグマF10に劣ります。

また、ドグマF10 Xlightはロットごとの生産数に限りがあり、注文から入荷までの時間がかかるという問題もあります。

ドグマF10 Xlightのフレームセットの販売価格は900,000円です。

サスペンション搭載!ピナレロのエンデュランス向けフラッグシップモデル!

ピナレロのエンデュランス向けロードバイクのフラッグシップモデルが、ドグマK10です。

このドグマK10は、オールラウンドモデルのドグマF10をベースに、長距離や石畳のレースにより特化させたロードバイクです。

ドグマF10からの主な変更点は、ジオメトリーとフレーム形状です。

ジオメトリーとフレーム形状は変更されているものの、ドグマF10譲りのハイパフォーマンスな走行性能は変わりません。

ドグマK10はリムブレーキタイプですが、ディスクブレーキ仕様のドグマK10-S DISKもラインナップされています。

このドグマK10-S DISKは、ディスクブレーキに最適化されているだけでなく、シートステーとシートチューブの接合部に、サスペンションシステムが搭載されています。

このサスペンションは通常のサスペンションのほか、電子制御システムを採用した仕様もあります。

ドグマK10のフレームセットの販売価格は、ドグマF10と同じく680,000円で、カラーオーダーシステムを利用する場合は760,000円です。

ドグマK10-S DISKの場合は、通常サスペンション仕様で780,000円、電子制御システム仕様で990,000円です。

手に入りやすいフレームセットの販売価格!ピナレロのプリンス!

ピナレロのプリンスは、フラッグシップモデルのドグマF10のテクニカルソリューションを受け継いだ、ミドルクラスのロードバイクです。

プリンスの見た目は、フラッグシップモデルのドグマF10に非常に似通っています。

ドグマF10の特徴であるフォークフラップや、ダウンチューブのボトルマウント部の左右の張り出しなどが、プリンスにも受け継がれています。

ドグマF10とプリンスの最大の相違点は、使用するカーボン素材です。

ドグマF10では東レ社のトレカT1100G 1Kが使用されていましたが、プリンスではT700 12Kというカーボン素材が使用されています。

プリンスはカーボン素材の変更により、ドグマF10よりも剛性を落とし、性能を調整しています。

剛性の調整によって加速感などはドグマF10に劣りますが、フレームの剛性の高さに起因する疲労感が削減され、ハンドリングも安定感が向上しています。

そのため、ドグマF10が純粋なレースバイクであるに対して、プリンスはレースから週末のサイクリングまで幅広い使い方ができるロードバイクに仕上がっています。

プリンスのフレームセットの販売価格は275,000円と、比較的入手しやすい価格です。

プリンスを目的別に特化!プリンスFXとプリンスDISK

ピナレロのプリンスは、前章でご紹介した通常モデルのほかに、レース向けにチューニングがなされたプリンスFXや、ディスクブレーキ仕様のプリンスDISKがラインナップされています。

プリンスFXは、使用するカーボン素材がT700 12KからT900 3Kへと変更されています。

それにより、プリンスと比較して剛性が向上しハンドリングも、より機敏に変化しています。

もちろん、ドグマF10のテクニカルソリューションであるフォークフラップや、ボトルマウント部の左右の張り出しも採用されています。

プリンスDISKでは、ディスクブレーキに合わせてフレームの形状が変更されています。

通常モデルではキャリパーブレーキが搭載されるフロントフォークのクラウン部分や、リアのシートステー部分は、ディスクブレーキ化に合わせて形状が変更されており、エアフローが最適化されています。

なお、プリンスDISKではフォークフラップは除外されています。

フレームセットの販売価格はプリンスFXが455,000円、プリンスDISKが295,000円です。

歴史的なバイクもフレームセットで購入可能!?

最後に補足として、ピナレロのTTバイクであるブレイドTT、トラック競技専用モデルであるボリデHRをご紹介します。

ブレイドTTは、曲線を多用したデザインながら、側面から見ると非常にどっしりとした印象を受けます。

それは、空力を重視したヘッド周りとシートチューブの圧倒的なボリュームによるものです。

前後の専用ブレーキはエアフローの向上のためにカバーがされており、リアブレーキのカバーにいたっては、水棲生物の尾びれのような形状をしています。

ブレイドTTで採用されたフロントフォークのエンド部分のフォークフラップや、ダウンチューブのボトルマウント部の左右への張り出しは、その有用性からドグマF10でも採用されました。

ボリデHRは、2015年にブラッドレー・ウィギンス選手がアワーレコードを達成した際に駆ったバイクです。

アワーレコードの新記録樹立のためだけに設計されたこのボリデHRは、正面から見るとまるで一枚の板に見えます。

フロントホイールの形状に添うような、下側にややふくれたデザインのフロントフォークは、ホイールとフォークのクリアランスが極限まで小さくされています。

もちろん、フロントフォークのエンド部分にはフォークフラップが搭載されます。

ブレイドTTおよびボリデHRのフレームセットの販売価格は、ブレイドTTが1,620,000円、ボリデHRが1,620,000円です。

コンポーネントの載せ換えを検討している方におすすめ

この記事では、ピナレロのロードバイクのフレームと、その販売価格についてお話ししました。

フレームセットの販売価格は、完成車よりも安価であるといえども、やはり高価です。

そのため、ピナレロのフレームセットの購入は、現在使用しているロードバイクからのコンポーネントの載せ換えなどを検討している方におすすめします。