PINARELLOのロードバイクは、ツール・ド・フランスなどの自転車レースにおいて、数々の勝利を成し遂げ、その高性能ぶりを遺憾なく発揮しています。
また、PINARELLO唯一無二の曲線的なフレームデザインは、個性的で人気があります。
この記事では、そのようなPINARELLOのロードバイクの2019年モデルのラインナップを、一挙にご紹介します。
言わずと知れたPINARELLOの2019年モデルのフラッグシップ!「ドグマF10」
PINARELLOの2019年モデルのフラッグシップにあたるロードバイクは、「ドグマF10」です。
「ドグマF10」は、フラッグシップにふさわしい最速のロードバイクとなるべく、空力や軽量性や剛性といった要素の、すべてにおいて妥協を許さずに設計されました。
フレームの素材には、東レ社の現時点で最高の強度と剛性を持つ「TORAYCA T1100G」を採用します。
カーボンレイアップや形状の工夫により、先代のドグマF8よりも7%の剛性向上と、6.3%の軽量化に成功しました。
フロントフォーク末端には、TTバイク由来の、気流の整流効果を持つフォークフラップを設けます。
ダウンチューブは、ボトルケージ周辺を左右に張り出させ、ボトル装着面に凹状のリブを設け、ボトル装着時の気流の流れが最適になるように設計されています。
この工夫により、ダウンチューブからボトル付近の領域の空気抵抗を、ドグマF8より12.6%削減しました。
そのスペックの高さは、2018年のジロ・デ・イタリアとツール・ド・フランスの両方の総合優勝に、この「ドグマF10」が貢献していることからうかがえます。
価格は、フレームセットの販売で680,000円です。
PINARELLOの高度な技術力の表出!「ドグマK10-S DISK」
PINARELLOの2019年モデルの、もうひとつのフラッグシップは、グランフォンドなどのエンデュランスレースで活躍する「ドグマK10-S DISK」です。
「ドグマK10-S DISK」は、ドグマF10をベースに、ジオメトリーやフレーム形状をエンデュランスレース向けに改良を加えることで誕生しました。
それにより、ドグマF10と同等の走行性能を保ちつつ、荒れた路面など、どのような状況でも安定したハンドリングを実現しました。
「ドグマK10-S DISK」の最大の特徴は、シートチューブとシートステーの接合部に配置されたマイクロサスペンション「eDSS 2.0」です。
「eDSS 2.0」は、ジャイロスコープと加速度計から路面の状態を瞬時に察知し、サスペンションの状態を、ロック状態からアクティブ状態へ、または、その逆へと自動で切り替えができるシステムです。
フレームセットの販売価格で990,000円で、サスペンションの自動制御機能がない仕様のフレームセットの販売価格は780,000円です。
なお、サスペンションや、ディスクブレーキが採用されない、オーソドックスな仕様の「ドグマK10」もラインナップされています。
PINARELLOの2019年モデルの中心的存在!「プリンス」
PINARELLOの2019年モデルのセカンドグレードを担うのは、「プリンス」です。
「プリンス」は、ドグマF10の技術を受け継ぎつつ、さまざまなレベルのライダーにとって最高のパフォーマンスを提供できるように設計されています。
フレームの形状はドグマF10を受け継ぎつつも、カーボン素材をT700へと変更しています。
この変更により、剛性やハンドリング性が調整され、レースのみならずロングライドなどオールラウンドに対応できるロードバイクに仕上がっています。
「プリンス」はドグマF10とは違い、フレームセットの他、完成車の状態でも販売しています。
完成車に付属するコンポーネントは、シマノのアルテグラと105、カンパニョーロのポテンザの3種類から選択ができます。
価格は、フレームセットの販売価格が275,000円、アルテグラおよびポテンザの完成車の販売価格が435,000円、105の完成車の販売価格が385,000円です。
なお「プリンス」は、用途に合わせ、よりレースに特化した「プリンスFX」、ディスクブレーキ仕様の「プリンス DISK」を含めた、計3種類のモデルを展開しています。
価格を超えたパフォーマンス!「GAN」
PINARELLOの2019年モデルにおいて、価格と性能を優れたバランスで両立させたモデルが「GAN」です。
この「GAN」は、ドグマF8のフレーム形状をベースに設計されています。
ドグマF8で確立され、この「GAN」にも受け継がれた、フラットバックチューブデザインによるフレームは高い空力性能を誇ります。
また、ドグマF8譲りのフレームの形状により、軽量性や剛性、強度のトータルバランスに優れます。
フロントフォークには上位モデルと同じく、ゆるく前方に向かってカーブした形状の、ONDA F8フロントフォークを採用しています。
カーボン素材にはT600を採用するため、T1100Gを使用したモデルと比較して、軽量性や剛性には劣りますが、それと引き換えに、取り扱いのしやすさが向上しています。
「GAN」は、完成車のみの販売で、コンポーネントはシマノの105およびカンパニョーロのケンタウルです。
価格は、ケンタウルを採用したモデルが385,000円、105を採用したモデルが298,000円です。
PINARELLOの2019年モデルのエントリーカーボンロードバイク!「ラザ」
PINARELLOの2019年モデルの、エントリーモデルに相当するカーボンロードバイクが、「ラザ」です。
この「ラザ」は、先々代のフラッグシップモデルであったドグマ65.1の、特徴的な波打つような形状のフロントフォークやシートステーのデザインを継承しています。
もちろん、ただ形状を真似ただけではなく、ロードバイクの左右の剛性バランスを最適化する、アシンメトリックデザインを採用しています。
また、電動コンポーネントおよび機械式コンポーネントの、どちらにも対応するTHINK2システムを採用しており、将来的なコンポーネントのグレードアップにも対応します。
フレームのカラーは、マットブラックと、イタリアンザフィーラブルーというメタリック調の深いブルーの2色を展開しています。
イタリアンザフィーラブルーは、リオオリンピックで金メダルを獲得したモデルである、ボリデHRのカラーリングを模したものです。
「ラザ」は完成車状態のみの販売で、搭載されるコンポーネントは105を基本に、クランクにFC-RS510を使用しています。
価格は、243,000円です。
低価格でも信頼性は高い!デザインも魅力的な「プリマ」
PINARELLOの2019年モデルの、もっとも低価格なロードバイクが「プリマ」です。
「プリマ」は、耐食性に優れるアルミニウム合金をフレーム素材に使用しています。
そのため、通勤・通学など、長期間にわたり風雨にさらされる用途でも使用できます。
また、フレームのチューブはトリップルバテッドであり、強度が必要な部分とそうでない部分のチューブの肉厚が変化しているため、軽量性と強度を両立させています。
フロントフォークにはラザと同じカーボンフォークが搭載されます。
カーボンフォークにより、ハンドリングが軽くなるだけではなく、腕に伝わる振動が削減されます。
フレームのデザインは、サイズが50以上の場合、トップチューブが地面と平行のホリゾンタルデザインです。
このホリゾンタルデザインは、ロードバイクの見た目がよくトラディショナルなデザインであるため、幅広い層の方々に支持されています。
「プリマ」も、完成車状態のみの販売で、コンポーネントはシマノのソラです。
価格は128,000円と、PINARELLOのロードバイクとしては安価で、最初の1台目のスポーツサイクルとしてもおすすめです。
レースでもレースでなくてもPINARELLOはよし!
PINARELLOのロードバイクは、本文で述べたようなさまざまな工夫がなされており、どのモデルでも自転車レースで勝利を目指せるスペックを実現しています。
また、「GAN」や「ラザ」や「プリマ」は、速さだけではなく、快適性や扱いやすさも兼ね備えています。
ロードバイク選びに、ぜひPINARELLOのロードバイクの検討をおすすめします。