長い間、自転車に乗っていると、「グリップシフトのワイヤーを交換しなくては」と考えることがありませんか?
この、グリップシフトのワイヤー交換は素人でも交換可能なのでしょうか。
グリップシフトの構造から、交換まで、詳しくご説明していきます。
自転車のグリップシフトの構造は?
自転車のシフトには、グリップシフトと、トリガーシフトの2種類があります。
グリップシフトは、変速させる時に、グリップの根元に付いているシフターを回転させる仕組みになっています。
そのため、手首を回転させて、シフターを回し、回した分だけワイヤーが張られ、変速していく構造です。
一気に何段も変速させたい場合などには、一気に回せば、その分変速が出来ます。
一方、トリガーシフトは、引き金のようなレバーを指で動かす事で、変速する事が出来ます。
グリップシフトは、最近ではあまり見かけなくなりましたが、子供用の自転車やママチャリなどには、今も採用されています。
長く乗るような自転車に多く採用されているため、ワイヤー交換の必要が出てきます。
そんな、グリップシフトのワイヤー交換をご説明していきます。
自転車のグリップシフトのワイヤー交換の時期は?
グリップシフトだけではなく、どのようなシフトでも言える事ですが、自転車のシフトワイヤーは、使っているうちに伸びてきます。
ある程度伸びきってしまうと、それ以上伸びる事は無く、最終的には切れてしまいます。
ワイヤーが切れてしまうと、当然ですが、変速機が動かなくなり、変速出来なくなってしまいます。
そうなる前に、ワイヤー交換をする必要があります。
では、実際は、どの程度で交換すべきなのでしょう。
坂道が多い場所で乗る場合と、平坦な場所で乗る場合とでは、同じ寿命というわけにはいきません。
坂道が多ければ、その分、変速機を使う回数も増えるため、ワイヤーに負担がかかり、ワイヤー交換も頻繁になってしまいます。
そのため、何キロ走ったら交換とは言い切れませんが、「ワイヤーが伸びなくなったら交換する」ということになります。
頻繁に変速機を使う人で、半年に1度交換すれば、問題ないでしょう。
自転車のグリップシフトのワイヤー交換方法
それでは、実際に自転車のグリップシフトのワイヤー交換の方法をご説明していきます。
まず、ギアを、一番小さなスプロケットに入れて、作業を開始します。
6段変速であれば、6速に入れて作業をすると、ワイヤーが緩んでいる状態なので、ワイヤー交換の作業やメンテナンスがやりやすくなります。
次に、シフターのカバーを外します。
マイナスドライバーを使い、固定している爪を押してあげると外すことが出来ます。
強引に外そうとして、爪を折ってしまわないように注意してください。
カバーが外れたら、ワイヤーの先端の、引っ掛かりの位置を確認しておいてください。
作業は、ディレイラー側に移ります。
ワイヤーの先端を固定している、ロックナットを外します。
こうすれば、ワイヤーを引き抜くことが出来ます。
ワイヤーを引き抜いたら、アウターケーブルも取り外します。
ここから、新しいケーブルの取り付け作業になります。
まず、アウターケーブルを必要な長さにカットします。
この時、抜いた古いワイヤーを中に通したまま、カットしてあげると、アウターケーブルの断面を潰さずに、綺麗にカットすることが出来ます。
また、カットする工具ですが、太いケーブルをカットするため、ある程度強力なニッパーが必要になります。
そのため、手持ちで無い場合は、専用の工具をおすすめします。
あとは、アウターケーブルの中に、ワイヤーを通してあげて、シフターに引っかかりをはめ込み、ディレイラー側のロックナットを固定します。
新品のワイヤーは初期伸びをするため、何度かワイヤーを張り、ギアチェンジの調整をする必要があります。
自転車のグリップシフトを交換する
自転車のグリップシフトのワイヤー交換の方法をご説明しましたが、実は、グリップシフトのワイヤーが切れてしまって、交換をしなくてはいけない場合では、シフター自体も劣化してしまっている場合があります。
そんな時は、修理するよりも、グリップシフト全体を交換してしまった方が、安く、簡単に復元できる場合があります。
グリップシフトは、精密機器のように見えて、実は2,000円もしないで購入することも出来ます。
また、自分で行うよりも、サイクルショップに持ち込んで、一式交換してもらっても、数千円で済んでしまいます。
長年使い込んだグリップシフトは、汗やホコリで、汚れやべたつきが生じている場合が多いのでは無いでしょうか。
グリップシフト一式を交換してしまうのも、1つの方法ではないでしょうか。
自転車のグリップシフトをトリガーシフトに変更する
これまで、グリップシフトのワイヤー交換や、グリップシフト自体の交換についてご説明してきました。
しかし、最初にご紹介したように、最近では、グリップシフトより、トリガーシフトが主流になりつつあります。
なぜ、グリップシフトよりも、トリガーシフトが主流になってきているのかというと、やはり、性能に差があるからです。
グリップシフトは、調整がズレていたとしても、グリップのひねり具合で変速出来てしまいます。
その曖昧さから、正確なギアチェンジを行なうには、少し難があります。
一方、トリガーシフトは、調整は必要となりますが、素速く、正確なギアチェンジをすることが出来ます。
グリップシフトのワイヤー交換や、グリップの交換を検討している場合、自転車のアップグレードも兼ねて、トリガーシフトに交換してしまうのも一つの方法です。
自転車のシフトのワイヤー交換における注意点
グリップシフトに不具合が生じて、ワイヤー交換をはじめ、グリップ自体の交換や、シフターの変更について、ご紹介してきました。
そこで、実際に、作業を行う上で、注意すべき点をいくつかご紹介します。
まずは、自転車のワイヤー交換をする時に、グリップシフトのカバーを外す必要がありますが、この時、このカバーを破損させないように細心の注意を払ってください。
作業方法の中で、マイナスドライバーを用いて、カバーを外す紹介をした時に少し触れましたが、カバーを固定している爪は、とても華奢です。
そのため、強引に外そうとすれば、簡単に折れてしまいます。
折れてしまったら、シフター自体を、新しい物にするしか無くなってしまうため、気を付けて作業してください。
次に、ケーブルを切断する際に、専用のカッター、もしくは、強力なニッパーが必要になることです。
使用できる工具を持っている場合や、もともと購入予定がある場合には良いのですが、今回のためだけに購入を検討しているとしたら、サイクルショップに交換依頼をする方がいいでしょう。
ニッパー代だけで、ワイヤー交換が出来てしまう可能性があります。
このような場合には、一度サイクルショップに見積りをお願いしてみる事をおすすめします。
最後に、ワイヤー交換後には、調整を行ってください。
新品のワイヤーは、簡単に伸びます。
そのため、何度かシフトチェンジを行い、ワイヤーを何度か張ってあげると、ある程度落ちつくので、ワイヤーの張り具合を、ロックナットの調整で行ってください。
また、定期的にワイヤーのチェックを行い、伸びが無くなったら、新しいワイヤーに交換する準備も始めてください。
グリップシフトのワイヤー交換は簡単!サイクルショップも利用!
今回、自転車のグリップシフトのワイヤー交換方法などを紹介してきました。
交換作業自体は、意外と簡単に出来てしまいます。
しかし、サイクルショップに依頼しても、数千円で交換可能ですし、ワイヤーだけでなく、シフター自体を交換する、という選択肢もあります。
自分に合った方法を検討して、快適に自転車に乗りましょう。