ロードバイクに乗っていると、何かタイヤに違和感を覚える事ってありませんか?
タイヤが歪んでいると、まっすぐ回転することが出来ず、そのような違和感が生じる事があります。
なぜ、ロードバイクのタイヤに歪みが出てしまうのか、その原因と修正方法をご紹介します。
ロードバイクのタイヤの歪みの原因は?
今まで、普通にロードバイクに乗っていて、タイヤを交換した後から、タイヤが擦れるような音や、変な振動が発生する事があります。
このような時、ホイールの歪みを疑ってしまいますが、実は、タイヤが歪んでいる場合もあります。
この原因として考えられる事は2つあります。
1つ目は、タイヤの装着が悪い事です。
タイヤを装着した時、タイヤがしっかりリムにはまっていますか?
もし、部分的に、ちゃんとはまっていなければ、タイヤが飛び出てしまう箇所があるはずです。
そのため、タイヤが無理やりホイールに収まろうとして、ねじれてしまうのです。
2つ目の原因として考えられる事は、チューブが原因で、タイヤが歪んでしまう事が考えられます。
ごく稀に、チューブに空気を入れても、均一に膨らまない場合があります。
このチューブは不良品という事になりますが、もともとチューブは柔らかく、グニャグニャしているため、見抜くのは大変難しいです。
部分的に膨らみが大きくなってしまうチューブだと、その膨らみが、タイヤにも出てきてしまいます。
どちらの原因も、ごく稀に起こるような現象です。
では、これらの修理方法を次にご紹介していきます。
ロードバイクのタイヤが歪んでいる時の修理方法
もし、ロードバイクのタイヤに歪みが生じている場合、そのまま乗り続ける事は、非常に危険です、
では、どのように直してあげたら良いのでしょうか。
1つ目の原因として挙げた、「タイヤがしっかりはまっていない」時の修正方法をご紹介します。
まず、1度タイヤの空気を半分程度まで抜いてください。
この状態で、タイヤ全体を揉み解す感じで、押してください。
ロードバイクのタイヤは、とても柔らかく出来ています。
空気を半分程度にして、揉み解す事で、タイヤがしっかりホイールにはまります。
ちゃんとした位置にタイヤが収まれば、タイヤの歪みは解消されるはずです。
2つ目の原因として挙げた、「チューブの欠陥」が原因の歪みについて、修正方法をご紹介します。
まず、チューブが不良品かの見分け方ですが、チューブだけの状態にして、空気を入れてみてください。
良品のチューブであれば、全体が均一に膨らむはずです。
仮に、不良品であれば、均一ではなく、部分的に膨らみ方が異なってきているはずです。
運悪く、このようなチューブに当たってしまった時は、諦めるしかありません。
別の新品のチューブに交換してください。
このような現象は、ごく稀に、安いチューブで起こる可能性があるそうです。
ロードバイクのタイヤの歪みはホイールが原因かも?
ロードバイクのタイヤの歪みの原因は、前述した2つの事が考えられますが、この場合は、ごく稀に起こる現象である事もお伝えしました。
では、頻繁に起こる原因はあるのでしょうか。
それは、タイヤではなく、ホイールが歪んでいる可能性があるという事です。
「タイヤ交換後に振れが起こったのだから、タイヤが原因なのでは?」と思うかもしれませんが、タイヤ交換の時に、何かの原因で、ホイールのスポークに力がかかったり、リムが変形しているような事はありませんか?
このような時は、ホイールの歪み修正や、振れ取りなどの作業が必要となります。
実際には、タイヤ自体が歪んでいるというよりは、ホイールに歪みが生じている方が多いです。
このような場合にも、そのまま放置して乗り続けるよりも、ホイールに手を加え、歪みや振れの無い状態に戻してあげるべきです。
では、どのようにホイールの歪みや振れを修正したら良いのでしょうか。
ロードバイクのホイールが歪んでいる時の修正方法
まず、ロードバイクのホイールの歪みや振れは、なぜ発生してしまうのか、原因を考えてみます。
ホイールは、ハブとスポーク、リムから構成されているパーツです。
ハブは、ホイールの中心にあり、ホイールが回転する軸になります。
リムは、ホイールの外側にあり、タイヤを取り付ける場所ですね。
この2つの部品を繋いでいる部品がスポークです。
ホイールの歪みの原因は、この中のスポークにあります。
中心のハブと、外側のリムを繋いでいるスポークのバランスが崩れると、ホイール全体のバランスが崩れ、歪みや振れの原因となってきます。
そのため、ホイールの歪みを修正するという事は、スポークのバランスを修正する事になります。
スポークには、リムとの接合部分に、ニップルと呼ばれるネジが取り付けられています。
このニップルの締め具合で、スポークの張りを調整している構造です。
ニップルの緩んでいる所を、締め直してあげるだけでも、バランスが元に戻る事もあります。
全体に均等な力がかかるようにしてあげれば、ホイールは歪む事なく、振れずに回転してくれますので、まずはニップルを均一に締め直してみましょう。
ホイールの歪みを修正する工具と手順は?
ニップルを均一に締め直すには、ホイールの振れ取りという作業を行っていきます。
ですが、実際にホイールの歪み、振れ取りを行うには、どのような工具が必要で、どのような作業を行うのでしょうか。
まずは、必要な工具類です。
ロードバイクには様々な特殊工具がありますが、ホイールの振れ取りに使う特殊工具は2つ必要になります。
1つ目は、ニップルレンチと呼ばれる、スポークを取り付けているニップルを回すためのレンチです。
2つ目は、振れ取り台です。
この振れ取り台は、ホイールを台に乗せて、ホイールを回転させ、リムの振れを正確に読み取るための台です。
どうしても必要というわけではありませんが、正確に測定や修正を行うには、あると便利な工具です。
それでは、振れ取りの手順をご紹介していきます。
まず、ホイールを振れ取り台にセットし、リムのどの部分に歪みが出ているのか突き止めます。
リムの部分には、タイヤが取り付けられるため、この部分が振れてなければ、タイヤはまっすぐに転がってくれます。
逆に歪んでいると、タイヤはまっすぐ転がってくれません。
ホイールを回しながら、歪みが出ている部分を見つけたら、その歪みがどちら側に出ているのか確認します。
左右のどちらか、歪んでいる側のスポークが強く張られているため、そちら側にリムが引っ張られている状態です。
修正は、スポークが緩んでいる側を張り直していく事が基本となります。
少し回すだけでも、影響が出てきますので、ニップルは4分の1から8分の1程度ずつ回していくようにします。
緩んでいる側のスポークを、ニップルレンチで張り直していって、全体が、均一のバランスになるように調整していきます。
タイヤが歪んでいたら交換がおすすめ
ロードバイクのタイヤやホイールに歪みがある場合、その修正方法をお伝えしましたが、タイヤに関しては、歪みがあったら、交換をおすすめします。
タイヤといっても、その価格はピンからキリまであります。
やはり高価なタイヤほど、歪みが発生する確率は低いです。
そのため、歪みが発生するタイヤは比較的安価なものが多く、安価であれば、無理して使い続けるよりも、思い切って交換してしまった方が、安心も出来ます。
チューブに関しては、選択の余地は無く、運悪く不良品に当たってしまったら、新品に交換してください。
また、ホイールに関しては、そう簡単に新品に交換出来るような値段では無いと思います。
ですので、振れ取り作業をしてスポークの張りを均一に直しましょう。
しかし、自分で振れ取りを行う自信が無いという人は、諦めずにサイクルショップへ相談してください。
ほとんどのサイクルショップで、ホイールの振れ取りを行ってくれます。
工賃は600~1200円程度で、スポークの破損があれば、追加料金で交換もしてくれます。
自分で作業を行う自信が無い人も、サイクルショップを上手に使いましょう。
ロードバイクのタイヤやホイールの歪みは放置しない事!
ロードバイクのタイヤやホイールに歪みが発生していても、「乗れるから大丈夫」とそのままの状態で、乗り続ける事はしないでください。
ロードバイクは、高速で走る乗り物です。
常に安全で、乗りやすい状態をキープしてください。