自転車の防犯登録は県外で登録しても大丈夫?

自転車を購入すると、必ず勧められるのは防犯登録でしょう。
盗難等にあった時、自転車が見つかりやすくなる為、大抵の方は登録すると思います。

しかし、自分の住んでいる都道府県以外で自転車を購入する場合がありますよね。

その時、防犯登録を自分の都道府県以外でしても大丈夫なのかと、不安になる方もいらっしゃるかもしれません。

ですので、今回は防犯登録について、県外で登録した場合のご説明をさせていただきます。

自転車の防犯登録の仕組み!県外でも防犯登録は機能する!

まず、初めに防犯登録について簡単におさらいしておきましょう。

防犯登録は自転車を購入した時、防犯登録シールを車体に貼ることで、登録できます。

登録内容は、お名前とご住所、電話番号や車体番号などがわかっていれば、購入店舗、またはお近くの自転車屋さんから登録可能です。

この、防犯登録に登録することは、法律で義務付けられています。

罰則規定はないものの、防犯登録を行えば、自転車を失くした際に自転車が戻ってきやすくなる、というメリットがあります。

ここまでは防犯登録を行う上でご理解いただけている内容でしょう。
わかりにくいのは、自分の住んでいる都道府県以外で登録した場合ですね。

結論から書くと、県外で登録しても問題はありません。

防犯登録は、各都道府県の公安委員会、つまり、各警察組織が登録内容を管理しています。

たとえ、居住地と防犯登録シールに差異があっても、防犯登録シールが示している都道府県の警察にご連絡していただければ、照会してもらえます。

つまり、盗難にあった際どこかで見つかったとしても、誰の自転車なのかというのはハッキリとわかるようになっているのです。

ですので、もし仮に防犯登録を県外で行うとしても、防犯登録として機能しないということはありませんので、ご安心の上、登録してください。

しかし、県外で登録することに注意点がない訳ではございません。
例えば、盗難にあった際にどういった流れになるのかをご理解いただく必要があります。

ですので、次は防犯登録についての管理と、盗難にあった際にどういった組織が関係しているのかということをご説明します。

自転車の防犯登録!県外で行う際の流れ

自転車の防犯登録を行う際、ご登録店舗から各都道府県の警察に届出をします。

この時、都道府県によっては警察ではなく、警察が業務委託をしている外郭団体が管理をしている場合があります。

ですので、必ずしも警察組織が管理している訳ではありません。

自転車人口が多くなってしまうと、どうしても、管理するために警察ではないマンパワーが必要になってくるという理由ですね。

つまり、都市圏になるほど外郭団体が管理していることが多いです。

そして、重要になるのは、盗難にあった際の関係組織です。

盗難にあった際、最終的に乗り捨てにされるケースがあります。

この場合、各都道府県の建設局が放置自転車として回収します。
その後、地域ごとに、放置自転車を自転車保管所に集めます。

そして、防犯登録がされていて盗難届が出ていれば、その防犯登録から登録者を照会して、警察が連絡を行う、という流れになります。

この流れの中に、防犯登録を県外で行った際の注意点が潜んでいます。

では、この流れを踏まえた上で、注意点についてご説明します。

自転車の防犯登録を県外で行う際の注意点!仕組み

もし、盗難にあった場合、皆さんの自転車がどうなるのかの推測は可能でしょうか?

残念ながら、推測しようがないと思います。
ただ、多いパターンというのは存在します。

そのパターンに照らし合わせて、ご説明させていただきます。

まず、盗難者が自転車を少しだけ乗ってそのまま乗り捨てる場合、盗難された自転車は発見後、建設局を経て警察から連絡がきます。

問題なのは、盗難者が自転車に長く乗っていた場合です。
長く乗る場合、盗難者は防犯登録シールを剥がすことが多いでしょう。

防犯登録シールは各都道府県によって、それぞれ違いがあります。
剥がすのに困難なシールも存在しています。

しかし、結局のところはシールです。
車体に焼き入れしている訳ではないので、剥がそうと思えば剥がす方法はいくらでもあります。

そして、盗難者がシールを剥がしてしまった状態で、自転車が放置されたとします。

自転車は建設局が回収し、自転車保管場所に持っていかれます。
ここで、防犯登録シールのない自転車はどうなるのでしょうか?

※ここからは各都道府県によって違いがあることをご留意ください。

基本的には自転車の車体番号から、登録者を照会します。

具体的には、自転車保管所の職員が、保管所に送られてきた自転車の防犯登録番号と車体番号のリストを「県内」の警察に送付します。

その後、警察が盗難届と照会をかけます。

つまり、県外、ひいては47都道府県までは照会しようと思っても、遅れてしまうかもしれません。
これが、県外で登録した時の注意点になります。

しかし、こういった注意点があっても、そもそもの問題として盗難にあわなければ、それが最善ですよね。

次では、自転車が極力盗難にあわないようにする方法をご説明します。

自転車の防犯登録とあわせて盗難対策もしよう

防犯登録自体が盗難対策になっていることがありますが、それ以上の盗難対策をしっかりしていることで、盗難される確率がグッと減ります。

では、どうすれば、盗難を防ぐ事ができるのでしょうか?

一番手っ取り早い方法は「鍵」です。

鍵には色々な種類がありますよね。
リング錠に、ワイヤー錠、開錠方法に鍵を使用するタイプや、ダイヤルを使用するタイプも存在します。

ここでは、開錠方法に関わらず、リング錠とワイヤー錠における対策方法をご紹介します。

まずは、リング錠です。
リング錠は一般的なタイプを使用するのではなく、ハードタイプのリング錠をつけてください。

このハードタイプのリング錠は、リングの鉄の部分がとても頑丈にできていて、切るのに恐ろしく時間がかかります。

時間がかかる行為は、盗難者は非常に嫌う為、効果的な対策になります。

次に、ワイヤー錠です。
ワイヤー錠は括りつける先を、固定された物質にしてください。

例えば、電柱や、ご自宅であれば柵などがそれに当たります。

こちらも、切りにくいワイヤー錠というのが販売されていますので、そちらを使用することで非常に効果的な対策になります。

他の犯行を防ぐ方法としては、自転車にシートをかけるなどして保管することです。
シートを被せている分、犯行に時間がかかります。

これらが盗難対策になります。

ですが、ここまでしても尚、盗難を行う人間もいます。
そういった盗難者は、大抵がプロです。

運悪く、そうした憎むべき犯罪者に狙われてしまったら防ぎようがないのですが、それでも上記の対策をとっていれば、若干、狙われにくくはなることでしょう。

次は、県外・県内の防犯登録であっても、自転車が戻ってきやすくなる方法についてご説明します。

自転車が戻ってきやすくなる!大切なのは防犯登録の位置

県外・県内に関わらず、防犯登録シールを剥がされにくいように、見えない位置に貼るのがベストだと考えるかもしれません。

実は、これは、あまりよい方法ではありません。

例えば、絶対に防犯登録シールを剥がされないように、自転車の車体の下側、自転車の上下をひっくり返さないと見えない位置に貼るとします。

これは、確かに盗難者も気づかないかもしれません。

しかし、自転車保管所の人も気づかないかもしれませんよね。
すると、防犯登録の番号なしで照会されてしまいます。

これでは、せっかくの努力も無駄になってしまいますよね。
ですので、見えない位置に貼るのはやめておいたほうが無難です。

では、どこに貼るのが適切なのでしょうか?

やはり、「見えやすい位置に貼る」というのが、最も適しています。

例えば、防犯登録シールは、都道府県にもよりますが、剥がしくいように作られています。
この時、盗難者がシールを剥がす手際が悪い場合、車体にシールが半分ほど残る、というパターンがあります。
このおかげで、防犯登録の番号は読めなくとも、どこの都道府県の防犯登録シールかを見わける事ができた、ということがあり得るのです。

つまり、防犯登録シールが剥がされない可能性も考慮に入れておくのも大事、ということです。

それから、防犯登録シールをフェンダー、つまり、泥除けなどに貼るのはやめておきましょう。

それらは、あくまで部品です。
交換されてしまえば、防犯登録の効果もなくなります。

ですから、基本的には車体に貼ることをオススメします。

また、ヒールのある靴のまま自転車に乗る場合、ヒールの先端が防犯登録シールに当たって、防犯登録の番号やバーコードが擦り減って見えなくなる場合があります。

防犯登録シールを車体に貼る場合は、できるだけ上の位置に貼るようにしてください。

自転車の防犯登録をする際の注意点!特殊な防犯登録

自転車を購入した際、県外であまり有名ではない店舗で購入することがあるかと思います。

もしかしたら、購入することを決めてから、「防犯登録代が安くなりますよ」と、伝えられることがあるかもしれません。

こういった店舗は、店舗で防犯登録管理を行うことで、防犯登録代だけでも安くしてくれる、というサービスを行っています。

つまり、各都道府県の指定した防犯登録ではないシールの可能性が高いのです。

防犯登録としての問題はなく、自転車代が安くなる、というメリットもあるのですが、あまりオススメはしません。

これは、警察からの連絡が届きにくくなるからです。

理由は、県外の防犯登録以上に照会されにくく、たとえ半分ほどシールが残っていても、シールに見覚えがない場合が多く、手の施しようがなくなってしまうからです。

さらに、町中で警察官に職務質問された場合も、防犯登録管理店舗に連絡がいくのですが、時間がかかってしまうことがあります。

店舗が休業日だった場合は、照会すらできません。

ですので、極力、各都道府県の警察が指定した防犯登録シールを貼ることをオススメします。

自転車の防犯登録は県外でも問題ない!大切なのは盗難対策!

県外の防犯登録をする際の注意点ですが、ご登録する上での問題は特にありません。

ですが、しっかりと盗難対策を行うことが県外、県内に関わらず重要です。

また、自転車保管所に自転車を取りに行く場合は、できるだけ早いほうがいいでしょう。

地域差がありますが、2週間で保管期間が切れてしまう都道府県もあります。
ですので、もし自転車が見つかった際には、できるだけ早く取りにいってください。