bianchiは現存する世界最古の自転車ブランドですが、1970年代に倒産をしており現在は一つのブランドになっています。
だからという訳でもないでしょうが、「レースを捨てたオシャレブランド」「大衆迎合に走っている」などの良くない評判も少なくありません。
ロードバイクはプロチームに提供されている機材もありますし、決してコスパも低いとは思えないのすが…
今回はそんなbianchiの、ロードバイクの評判について考えてみましょう。
bianchiに対する評判
bianchiに対する現在の評判を一言でまとめるなら、「チェレステカラーのオシャレな自転車ブランド」となるでしょうか。
bianchiは、レース機材としてプロに提供されているモデルがあるブランドです。
その一方、ロードバイクを始めとして、初心者が最初に買うブランドしても人気が高いです。
これは、初心者の方が全員そうだということでは無いですが、最初の1台は性能よりも見た目やブランド力で選ぶ人が多いと思われます。
そういった選び方をする、初心者に人気のブランドだから、性能が二の次のオシャレブランドと揶揄されてしまう部分もあるでしょう。
また、レースに用いられているモデルは別として、ミドルグレード以下のほとんどはアジアのメーカーへ生産を任せています。
そこだけを切り取って、生産を任せてコストダウンしているにも関わらず、価格が高く、コスパが良くないという評判も立っています。
しかし、これは別にbianchiに限った事では無く、ほとんどのメーカー・ブランドで行われている事です。
また、コスパはスペックの字面だけで判断できるものでもありませんし、他メーカーと比べbianchiのバイクが抜けて高価とも思えません。
bianchiに対する良くない評判は人気メーカーの宿命とも言えますし、人と違う事をしたい人の反骨心の様な物も垣間見えます。
bianchiのロードバイクは「性能が二の次」の評判は本当か?
私は残念ながらbianchiのロードバイクは一度も所有した事が無く、何度か試乗や知人のバイクを借りて走ったにすぎません。
従って、使用感を話せる立場にはないですが、少なくとも「性能が二の次」という評判には賛成しかねます。
性能が二の次のブランドのバイクを、ワールドツアーに参加しているチームが機材に採用するでしょうか?
勝負事ですからブランド力だけで通用する様な世界ではないでしょう。
また、レース機材はbianchiが自社で企画・製造を行っているから良いが、他は台湾や中国への委託だから性能が悪いという評判もあります。
しかし、先述しましたが、今やほとんどのメーカーがアジアへのOEM(委託生産)を依頼しています。
その為、bianchiだけ、アジア生産だから性能が悪いとはいえないでしょう。
高級ブランドとして名を馳せている、同じイタリアの「コルナゴ」や「ピナレロ」も、ミドルグレード以下はほぼOEMに頼っています。
しかも、OEM相手の「ジャイアント」や「メリダ」は、ワールドツアーのチームにレース機材を提供しているメーカーなので、技術は確かと言えるでしょう。
従って、乗ってみて自分が性能が悪いと判断すれば別ですが、最初から評判に左右される事はありませんよ。
bianchiの象徴「チェレステ」の評判
bianchiは、スポーツバイクに携わった事がある人なら誰もが知っているであろう、「チェレステ」がイメージカラ―です。
このチェレステへのこだわりは尋常では無く、毎年の様に色が変わるとも言われています。
また、ロードバイクは2018年モデルが全17種類ありますが、全てにボディーカラーがチェレステの機種があります。
しかも、別のボディーカラーのバイクでも、最低でもどこか1ヶ所に必ず挿し色としてチェレステを配しています。
このこだわりがbianchi=チェレステのイメージを確立してきたわけですが、これに対しても良くない評判があります。
確かにチェレステは鮮やかで明るい色ですから走っていれば目立ちますし、今ではひと目でビアンキと認識されるでしょう。
そういった「大衆性」を嫌う人が、bianchiユーザーを揶揄している事が多いです。
しかし、bianchiにもチェレステ以外のカラーもありますし、むしろ別の色の方が良いと思える車体もあります。
しかも、色は性能に関係はありませんから、自分の好きな色を選べば良いのです。
bianchiのロードバイク搭載の「カウンターヴェイル」の評判
それではここからは、bianchiのロードバイクについて、評判も参考にしながら考えていきましょう。
bianchiのロードバイクは、完成車で200万円を超える様なレースモデルから、10万円台のエントリーモデルまで、実に幅広い価格帯で展開されています。
2018年のワールドツアーに投入の決まった【SPECIALISSIMA(スペシャリッシマ)】や
【OLTRE XR4(オルトレXR4)】は、「レパルトコルサ」というbianchiのレース機材専門部門の企画・製造です。
さすがに100万円を軽く超えるので、一般ユーザーからのインプレや評判は少ないです。
しかし、独自の振動減衰機能である「カウンターヴェイル」は一考の価値があります。
あのNASAも認めたという技術は、剛性と強度に優れた上で、最大80%の振動を除去すると言います。
インプレを見て一番分かりやすかったのは、「路面にじゅうたんを敷いて走っている様に、遠くからじわっと振動が伝わってくる」という物でした。
いわゆる、まったく振動が伝わってこないのではなく、振動を除去してくれている事が分かる振動の伝わり方をしているという事です。
なおカウンターヴェイルは、ミドルグレードの【OLTRE XR3(オルトレXR3)】や
【INFINITO CV(インフィニート カウンターヴェイル)】にも搭載されています。
2018年のロードバイクのニューモデル
bianchiは2018年のニューモデルとして、エアロロードバイク【ARIA(アリア)」を投入しました。
久々の完全ホリゾンタルスタイルのロードバイクという事で、プレスリリース当初からかなり評判になっていました。
bianchiではオルトレが形状的にはエアロですが、総合的なレーシングバイクという趣が強いので真のエアロロードは初という事になります。
カウンターヴェイルを敢えて搭載しない事で価格を抑え、ブレーキをダイレクトマウントにしない事で汎用性も持たせています。
個人的な意見ですが、シマノ・105搭載モデルの赤のボディカラーは、2018年よりコラボが決まった「フェラーリ」を彷彿とさせるカッコ良さがあります。
見た目重視と揶揄されそうですが、ホリゾンタルスタイルが好みならぜひ一考して頂きたい1台です。
bianchiは価格が高いという評判を覆す1台!
bianchiのロードバイクはコスパの低さや、他メーカーの同グレードと比較しての価格の高さが疑問視されてきました。
しかし、そこに一石を投じる1台が2018年に登場しました。
【SEMPRE PRO(センプレプロ)】はかなり歴史のあるフレームで、かつてはロードレースの機材として採用された事もありました。
現在はカーボンフレームのエントリーモデル的な位置付けですが、2018年にシマノ・ソラをアッセンブルしたモデルが投入されました。
カーボンフレームとしては、破格の12.8万円という価格で登場したわけですが、早くも賛否両論の評判が飛び交っています。
コスパは字面だけでは判断できませんが、少なくともこの価格でカーボンフレーム車が手に入るのであれば悪くないでしょう。
扱いに繊細さが必要となるカーボンフレームですが、この価格であれば荒っぽいとまでは言いませんが、大胆に乗りこなす事が可能です。
「カーボンフレームに10万円台前半の機種は不必要」という、否定的な意見がありますが、理解できる気もします。
しかし、ロードバイクのビギナーの方が、最初の1台からカーボンフレームを選択出来る様な価格設定は、個人的には歓迎すべき事ではないかと思います。
評判に流されてはいけない!
今回は、bianchiに対する世間の評判を確認してみました。
製品は何でもそうですが、賛否両論があるのは当たり前の事です。
bianchiのバイクに対する評判も、取るに足らない様なただの誹謗中傷から、なるほど!と納得される様な事まで様々です。
ロードバイクは趣味の世界ですから、自分が納得する物を選べば良いのであり、評判・評価に左右され過ぎない事が大切ですね。