ロードバイクの購入を考える際にまず始めに気になるのは、価格ではないでしょうか。
世界的スポーツバイクメーカー「bianchi」の2018年モデルには、10万円以下のロードバイクはないと聞いています。
そうなると、比較的に手が出しやすい価格の中古品という選択肢も出てきます。
そこで今回は中古のロードバイクの購入について考えてみましょう。
ロードバイクはメーカー最低価格でも高価!
今回のターゲットであるbianchiのロードバイク2018年モデルの最低価格は、「VIA NIRONE SHIMANO CLARIS」の10.5万円です。
これを「安い」と表現するのがロードバイクの世界なのですが、一般的な感覚で10万円の商品を安いと考えられる方は中々いないと思います。
もちろん個人には価値観がありますから、ものの値段の高低は一概には言えないところです。
少なくとも筆者に10万円は大金の部類です。
誰もが筆者と同じとは言いませんが、この価格がロードバイクのハードルを引き上げているのは間違いないところです。
しかもロードバイクなどのスポーツバイクは、実店舗での対面販売が基本の上に、価格競争が行われないのでほぼ定価での購入になります。
であるならば、リスクを承知で安い価格の中古品を購入する手もあり、ということになるのではないでしょうか?
今回は中古ロードバイクのリスクも考えながら、可能性を探っていきます。
bianchiの中古ロードバイクの価格
この記事を書くに当たり、bianchiの価格調査に中古ロードバイクの販売店に出向きたかったのですが、時間が無かったのでネット通販で調べてみました。
価格は2018年4月の情報を参考にしています。
【OLTRE XR3(オルトレ XR3)】定価:¥356,400(税込)→¥285,120+送料7,000円
この出品者曰く使用感はほぼなく、目立った傷もない良好な状態とのことでした。
オルトレXR3は今のロードバイク界の流行りであるエアロ形状で、bianchi特有の衝撃吸収システム「カウンターヴェイル」が搭載された人気モデルです。
それが定価の約20%オフで購入できるのは、字面だけを信じるなら相当な堀だしものレベルと言えます。
他にも2015年モデルの「IMPLUSO(インプルソ)」や、2016年モデルの「VIA NIRONE 7(ビアニローネ 7)」が 30%オフになっています。
しかも、この出品者は東京都内に実店舗を構える大手の中古自転車販売店であり、筆者もお店に出向いたことがあります。
実際に展示してあった中古ロードバイクを何台か見ましたが、品質に大きな問題があるようには見えませんでした。
中古ロードバイクなら旧モデルも選択肢に入れられる
中古ロードバイクの購入について考えていますが、ロードバイクはフルモデルチェンジは少ないですが、マイナーチェンジは割と頻繁にあります。
大抵は色だったり、パーツの微妙な仕様変更ですが、中には「○○限定モデル」などプレミアが付いた年代のものもあります。
そういった旧モデルが手に入るのも中古の利点でしょう。
中にはビンテージでとんでもない価格のものもありますが、それはロードバイクに限らずコレクター向けなので、現実的な価格の商品で考えてください。
bianchiの衝撃吸収技術「カウンターヴェイル」をbianchiで最初に投入した機種として有名なのが、「INFINITO CV(インフィニート CV)」です。
前項でご紹介した販売店で、その第一世代に当たる2014年モデルが2018年4月の段階では販売されていました。
こういったモデルに遭遇できるのも、中古ロードバイクならではですね。
bianchiの中古ロードバイクを購入するに当たって考慮すべき点
前項でお伝えしたのはほんの一例であり、筆者が知る限りの情報から信頼に足ると考えている店舗の中古品です。
そのため、全ての中古品がそのレベルにあるわけではないことは言っておきます。
ただし、中古品には考慮すべき点がいくつかあります。
まず、中古は当然ですが現品限りですから、サイズや色を選択する自由はありません。
特にサイズは、ロードバイクにおいて最大の肝であり、サイズの合わないものに乗るほど苦痛なことはありません。
性能を存分に発揮できないばかりか、身体を痛めてしまう危険性すらあります。
仮に現在もロードバイクに乗っている方で適応サイズを把握していたとしても、サイズの表記は同じでも、メーカー毎で大きさが違う場合がほとんどです。
また、同じメーカーでもサイズは年代によって微妙に違ったりもしますので、中古品のサイズがジャストフィットするのは中々に難しいです。
さらに色ですが、bianchiならチェレステと考える方が多いと思いますが、先述したネット通販サイトでは、チェレステよりもむしろ別の色のほうが多く出品されています。
こういった自由が利かないことが、中古ロードバイクの最大のネックでしょう。
bianchiの中古ロードバイクを購入するに当たって考慮すべき点~続き
bianchiなどの中古ロードバイク購入時に、考慮すべき点は他にもあります。
中古品は外見は多少なりとも販売時に店舗が繕ってきますので良好に見えますが、問題は中身です。
ロードバイクは隠れている部分が多いので、見た目だけでは分からないことが多いです。
例えば、クランクとフレームを繋ぐ「BB(ボトムブラケット)」などが固着してしまっている場合は、販売店も気付かないでしょう。
また、回転体に使われているベアリングの破損やグリス切れ、またインナーケーブルの劣化なども見た目だけでは分かりません。
さらに、チェーンやタイヤなど見た目に分かる消耗品にしても、交換してから販売する店舗はまれで、大抵は買い取ったそのままの状態で売りに出します。
そのため、購入後すぐに修理やパーツの交換の可能性があるので、場合によっては新車よりも高くついてしまったなんてケースもあります。
購入時に全てを確認するのはかなり難しいので、これは最初から考慮して覚悟しておくべきことです。
中古ロードバイクはアフターケアと防犯登録にも注意
今回はbianchiなどの中古ロードバイクのメリット・デメリットをお伝えしてきましたが、最後にまとめとして購入に当たっての注意事項を記しておきます。
★サイズが合わないものを無理して購入するのはNG
これだけは本当に避けた方がよいです。
★近くに整備・点検をしてくれるお店があるかどうか?
中古販売店でもアフターケアとしてメンテナンスしてくれる店舗もありますが、実店舗を持たないネットなどで購入した場合は自力で行わなければいけません。
しかし、ロードバイクのメンテナンスは一筋縄ではいきませんし、工具も一式必要になります。
ゆくゆくは自力で行えるようになるのに越したことはありませんが、購入後は信頼できるお店が一店舗でもあれば安心です。
★防犯登録
中古のロードバイクであっても所有者が変わるということで、防犯登録を新たにする必要があります。
ただし、中古の場合は、元の所有者が防犯登録を抹消していないと新たには行えません。
万が一前の所有者の登録が残ったままの自転車に乗っている際に、警察に防犯登録を調べられる案件でも発生してしまったら盗難を疑われ、かなり厄介なことになります。
そうならないためにも、登録抹消と自分の新しい手続きは必ず行ってください。
中古ロードバイクはメンテナンスありき、そしてサイズだけは妥協しない
今回は、中古のロードバイク購入について考えてみました。
メリット・デメリットを考慮して決断するわけですが、メンテナンスありきということだけは覚えておいてください。
また、サイズだけはどうにも融通が利かないと心得ていただき、むしろサイズ優先で判断するのが賢明です。