自転車に乗っている方であれば、常に意識するのが、盗難対策ではないでしょうか?
しっかり施錠をして、動かない電柱などにくくり付けても被害に遭ってしまうことはあります。
そして、自転車の盗難は、捜査や犯人特定がほとんどされません。
今回は、その理由と、もし盗難被害に遭ったらどう対応すればいいのかについてお伝えします。
また、盗難防止に役に立つグッズもご紹介するので、参考にして下さい。
自転車の盗難では犯人特定は難しい?
自転車に乗っている方が不安に思うことは、「いつ自分の自転車が盗まれるか」ということではないでしょうか。
ママチャリでもスポーツ自転車でも、どこかに停めてその場を離れれば、盗難被害に遭う可能性はあります。
自転車の盗難には、自転車ごと盗まれるケースと、タイヤやホイールなど、一部のパーツのみを盗まれるケースがあり、犯人も、プロの窃盗団の場合もあれば、一般人の場合もあります。
ですが、大抵の場合、自転車の種類と盗まれる直前に自転車を置いた場所で、誰が盗んだのか想像はつきます。
例えば、通学用の自転車が、学校の駐輪場で盗まれた場合は、誰かが、学校から駅やショッピングモールへ行くのに使った可能性があります。
その場合の犯人は、おそらく同じ学校の生徒でしょう。
また、買い物のために電動自転車などでショッピングモールへ行き、その駐輪場に停めていて盗難被害に遭った場合は、ショッピングモールの利用者が犯人である可能性が高いです。
スポーツ自転車で自転車店に行き、電柱などに繋いでいても丸ごと盗まれたなら、プロの泥棒が持って行ったと考えられます。
自分の自転車が盗まれたらショックを受けますが、いずれの場合も、盗まれた自転車を探すことは難しく、犯人特定にも至らないことが多いです。
自転車の盗難、捜査や犯人特定が難しいのはどうして?
先ほど、自転車は盗難に遭っても、その犯人を特定するのは難しいとお伝えしました。
それはどうしてなのでしょうか。
いくつかの理由が考えられます。
1.盗まれた場所では何もできない
まず、盗まれた場所では、自転車も犯人も見つからないことが多いです。
そして、盗難があった場所の管理者や責任者(学校やお店や駅などの長)に伝えても、探してくれないことが多いのです。
また、学校は、校内で起こったことについて、犯人を捜すことを嫌がる傾向にあります。
ですので、自転車の盗難でも、犯人特定のために動くことはなく、逆に「防犯対策が不十分だった」と、被害者が叱られることもあるのです。
また、お店も、駐車場や駐輪場で起こったことには、責任を負わないケースがほとんどです。
2.警察も捜査しきれない
警察に相談すれば探してくれると思いがちですが、警察の業務は多岐に渡っています。
人員も足りず、忙しいので、大きな犯罪の捜査を優先的に行うことになります。
その時点で、自転車の盗難は、捜査の優先度が下がります。
ですので、捜査されにくく、犯人特定に至ることもあまりないのです。
しかし、自分の大切な自転車が盗難被害に遭ったのに、泣き寝入りするしかないのは納得できませんよね。
ですので、次は、愛車を盗まれてしまった場合、どう対処すればいいのかについてお伝えしていきます。
自転車の盗難被害に遭ったら何をすればいい?
では、自転車の盗難被害に遭ってしまったら、どう対応すればよいのでしょうか。
まず、初めにすることは、盗まれた地域にある警察署や交番に行って、被害届を出すことです。
ですが、被害届を出すためには、下記の情報が必要です。
・自転車の防犯登録番号
・自転車の車体番号
・盗まれた日時と場所、自転車の特徴(色や種類など)
必ずメモに書いてから警察へ行きましょう。
ですが、被害届を出せば解決できるわけではないので、注意しましょう。
被害届を出しても、自転車が見つかるとは限りません。
先ほどもお伝えした通り、警察は、1台1台探し出してはくれませんし、たまたまどこかで盗まれた自転車が見つかった時に、こちらに連絡が来るだけです。
そうなると、「わざわざ警察に行って被害届を出す意味がない」と思う方もいますよね。
しかし、被害届を出しておけば、もし犯人特定ができた場合に、犯人の逮捕につながるかもしれません。
そういった意味で、被害届を出すことは重要なのです。
盗難被害に遭った自転車の探し方
警察に被害届を出したら、次にすることは、盗難された自転車を探すことです。
繰り返しますが、警察は、たとえ被害届が出ていても、積極的に探してはくれる可能性は少ないです。
ですので、自転車が盗まれたら、被害届を出して終わりにせず、自分でも探すことが必要なのです。
しかし、だからと言って、放置自転車の多い駅の駐輪場や、ショッピングモールの駐輪場などを探しても、簡単には見つからないでしょうし、人の自転車を見ていれば、不審者扱いされることもあるでしょう。
そこで、まず見てほしいのが、インターネットです。
自転車を盗んだ犯人が一般人である場合は、インターネットオークションに出すことがあります。
ですので、明らかにプロの犯行ではない場合、盗まれた自分の自転車がオークションに出されていないか、自分で確認してみましょう。
また、リサイクルショップに行って探すのも一つの方法のです。
運が良ければ、そこで見つかる可能性があります。
それは、オークションでないなら、リサイクルショップに売ってお金にすることが多いからです。
売られている自転車を見て、自分のものではないか、よく確認して下さい。
そして、いずれの場合も、自分のものと断言できる自転車が見つかったら、必ず警察に相談して、捜査してもらいましょう。
こうした自分の地道な努力で、犯人特定につながることもあるのです。
防犯カメラの映像から犯人特定はできる?
ところで、最近のショッピングモールの駐輪場では、防犯カメラが設置されていることが多いですよね。
ショッピングモールに停めていて盗難被害に遭った場合、この防犯カメラに、自分の自転車が映っていれば、当然、それを平然と盗んでいく犯人も映っていると考えられますよね。
となれば、「防犯カメラの映像が見られれば、犯人特定の手がかりになるかも」と考える方は多いでしょう。
実際に、お店の方に掛け合って、防犯カメラの映像を見せてもらうことができれば、犯人特定にもつながるような気がします。
しかし、残念ながら、防犯カメラの映像を誰かに見せることは、プライバシーの問題があるので、一般人が頼んでも、見せてもらうことはできないでしょう。
また、防犯カメラの映像は、あまり鮮明に映っていないことが多いです。
ですので、たとえ、警察に捜査を依頼して動いてもらえたとしても、画像を解析する必要があり、さらに聞き込み捜査なども必要です。
防犯カメラの映像から、犯人特定につなげるには、時間がかかるのですね。
しかし、防犯カメラの映像から犯人と思われる人物を特定し、警察がその人物の行動パターンを調べ、盗んだ自転車に乗って移動している犯人を「現行犯で逮捕した」というケースはあるようです。
自転車を盗難被害から守るには
ここまで、自転車の盗難被害にあっても犯人特定に至らない理由や、被害に遭ってしまった場合の対処法(被害届の出し方、盗まれた自転車の探し方)についてお伝えしました。
ですが、重要なのは「被害に遭わないこと」です。
ですので、自分の自転車を盗難被害から守るためにしておきたいことをお伝えします。
・しっかり施錠し、壊しにくい鍵を複数付ける
頑丈な鍵として代表的なのが「U字ロック」ですね。
これは強固な鍵なので、防犯効果が高いです。
また、鍵は1つより複数付けた方が、盗むのにも時間がかかるので、犯人が諦める可能性が高くなります。
・自転車を動かしたらブザーが鳴るようにしておく
盗もうとしたり、いたずらしようと動かしたときに、大きな音で犯人にプレッシャーをかける「防犯ブザー」を付けるのも有効です。
音が大きいので、盗難防止だけでなく、嫌がらせの防止にも使えます。
・ステッカーで汚れを演出
一瞬、「本物の鳥のフン?」と思うような防犯ステッカーがあります。
これをサドルなどに貼っておくと、犯人が盗む対象から外したり、避けたりするようです。
防犯グッズで対策し、自転車を盗難被害から守ろう!
今回は、自転車の盗難被害に遭ってしまった場合の対処法をご紹介しましたが、参考になりましたか?
被害届を出すことや自分で探す努力をすることは、自転車を取り返すためにとても重要です。
また、盗難防止グッズもご紹介しました。
もちろん、対策をしても盗まれてしまうことはありますが、対策をしておけば、その確率は低くなります。
自転車を盗まれないように、できるだけのことはしておきたいですね。