ブルックスのサドルの値上げは人々の目にどう映ったのか?

ブルックスは革のサドルの製造に長い間関わってきました。
老舗のブランドと言っても過言ではないでしょう。

そのブルックスが2013年にサドルを中心に大幅な値上げに踏み切りました。

ブルックスのファンたちはどのようにこの事態を見ているのでしょうか?

ブルックスの革のサドルの魅力と共に考えていきます。

ブルックスのサドルが値上げした!ブルックスについてまず知っておこう!

ブルックスは1800年代から革のサドルを世界中に提供している製造メーカーです。

この革ののサドルはメンテナンスを適切に行うことで、数十年使うことが可能だと言われている製品で、ロードライダーの高い評価を得ています。

革のサドルが何十年もの間、使い続けることができるのは、厳しい目で選ばれた革の素材と革の加工方法にあるとされています。

職人たちの手によって、柔らかく、そして耐久性があるようになめし方にこだわり、縫製技術にも研究を重ねてきました。

そして、時代の流れに沿って、その時代に適応したサドルを作り続けてきたのです。

今回、このブルックスのサドルが2013年に値上げされることになりました。
まだ数年前のことなので、記憶に残っている方もいることでしょう。

そこで、値上げをしてしまったブルックスのサドルのメリットや、今でも選択されている理由を見直してみようと思います。

値上げと言っても、旧価格から約3割アップですから、結構大きいものです。
けれど、それはそれでブルックスに自信さえ感じてしまうことでした。

では、値上げについての背景やサドルの特徴をみていきましょう。

ブルックスのサドルの値上げされた種類を見てみる

ブルックスのほとんどのサドルは実質値上げをされていますが、その中でも特に代表的なものをいくつかご紹介します。

まず、最も使用している人が多いと思われる「B17スタンダードサドル」です。
このサドルは現在15,700円くらいとなっています。

そのスタンダードモデルをさらに進化させて、タンニンでならしたスペシャルレザーを使用したプレミアムモデルの「b17セレクトサドル」は23,800円くらいとなっています。

ラインの流れが美しいと言われるロード&MTBモデルの「Swift クロームサドル」は19,000円くらいと言われています。

さらにチームプロという「Team Pro Chrome Saddle」はスポーティモデルで、今回新たに入荷しています。
こちらは20,000円くらいです。

最後の一点は「B17 Narrow Classic Saddle」で、B17を細身にしてスポーツモデルに仕上げたものです。
販売価格は15,000円くらいとなっています。

値上げに関しては、モデルによっても幅がことなりますが、ほとんどが3割くらい行われていて、現価格がこの金額になります。

特に人気のB-17系が値上がり幅が高いようで、ファンにとっては痛い出費となりますね。

ブルックスの革のサドルの魅力とは?

ブルックスのサドルは今回大幅な値上げが行われましたが、そもそも革サドルの魅力にはどんなものがあるのでしょうか?

革のサドルは硬くて痛いという印象が強いと思います。

ところが、実際に取り付けて愛用しているライダーによると、乗っていくうちに自分の体にフィットしていき、最高のサドルになると言います。

ブルックスはイギリスで生まれたサドル製造メーカーです。

1886年に創業されましたが、もともと皮革製品を製造していたと言いますが、サドルを作り始めたところ、乗り心地が評判となり、称賛されたのだそうです。

その頃から品質を第一を考え続ける姿勢を変えず、昔からの方法でサドル製作を行っています。

革サドルは最初こそ痛みを感じるくらいの硬さがありますが、月日を重ねていくうちに自分の体にフィットしてくる特徴を持っています。

個人差はあるでしょうが、慣れてフィットするまでどうしても3ヶ月程度はかかるのではないでしょうか?

革のサドルにデメリットはあるの?

やはり最初に慣れるまでが痛いので、乗ることが苦痛になるほどの人が多いということでしょう。
それで使い続けることを断念してしまう人が多いのは、残念なことですね。

ただ、ブルックスなどにもその声はもちろん届いており、いかに痛みを感じないサドルを作るかということにずっと向き合っているので、少しずつでも改善していることは確かです。

その他のデメリットとして、価格が高いということです。

それがこの時期になってさらに値上げがされたことで、ファンにとっては大きな問題となっていますし、ブルックスとしてもその価格に匹敵するような製品造りが求められています。

さらに、そのデリケートな革のサドルなのでそれなりのメンテナンスも必要になります。

ブルックスはライダーにそのことも要望しており、専用の工具やワックスなどメンテナンスに必要な用品も販売をしているのです。

そのメンテナンスですが、革素材であるだけに水に弱いという弱点があります。
カビが生える原因にもなりますので、取り扱いに慎重さも必要ですね。

高価なサドルでもあるので、メンテナンスは常に行いましょう。

ブルックスのサドルが値上げとなった今、ライダーの感想は?

革のサドルの老舗として名高いブルックスのサドルの値上げは、大きな波紋を広げてました。

そのブルックスのサドルの値上げに、それまで使用していた人々や値上げした後に使いたいと思った人達はどのように思っていたのでしょうか?

3割ほどの思い切った値上げをしたブルックスですが、その背景には円高の影響が大きな要因としてあるようです。

製品造りに妥協を許せないブルックスとしては、値上げをしてでも必ず良い商品は売れるという判断があったのでしょう。

そのブルックスの思惑通り、使用していた人が他のサドルに乗り換えるという人は少ないようで、値上げとしてもその売り上げが激減したということはありません。

むしろ国内での販売在庫がかなり過少しており、ファンのライダーたちは今使っているサドルのストックの確保に走り回っている状況のようです。

ブルックス用品の専門店にも次々と人が押しかけ、製品を買い求めているのと同時に、ネットでもブルックスのサドルや備品もかなり少なくなっています。

ブルックスの革サドルの良さを知っている人たちは、海外のサイトからも購入しているようですし、ブルックス人気は値上げでダメージを受けることはないということでしょう。

ブルックスのサドルの取り付け方と調整方法を学ぼう!

ブルックスのサドルは値上げになったこともあり、少しでも長く使えるように調整方法もご紹介しておきます。
しかし、その前に取り付け方法を示しておきましょう。

ブルックスの革のサドル交換に必要な工具は、六角レンチのみです。

六角レンチでサドルの「やぐら」と呼ばれる部分のボルトを緩めましょう。
すると「やぐら」のレールが動くようになるので、90度回転させます。

回転できなければネジを抜き、外しても問題はありません。

そこで、新しいサドルを取り付けます。
「やぐら」を元通りに戻してボルトを締めれば完成です。

この時には少し「やぐら」が動かせるくらいに締めておきましょう。

では、次に調整方法です。

ポジションを決めるために角度を水平に維持します。

一般的には少し前方を傾けると股部分を圧迫する違和感がなく良い感じになるでしょう。
大事なのは前後の調整ですが、基本的にサドル中心がシートピラーの真ん中にくるように設置します。

あとは、レールを前にスライドさせれば背中が伸びることで楽な姿勢になりますし、後ろにすればハンドルとの距離が長くなり、スピードを出せる前傾姿勢が取れます。

前後の調整が終わったら、ボルトを締め直して完了です。

ブルックスの革のサドルは値上げしてもその価値観で人気が高い

値上げがされると一時的にでもそのメーカーから人離れてしまいがちですが、ブルックスの場合は、革のサドルの値下げに大きな問題は生じませんでした。

それはブルックスが追い求めてきた真の品質とこれまでの実績が人々に伝わっているからでしょう。

革のサドルを作っているメーカーは他にはあっても、ブルックスのファンはやはり値上げしたブルックスのサドルを選ぶようです。

これからもブルックスの活躍が期待されますね。