イタリアの老舗自転車メーカーであるビアンキは、ロードバイクからシティサイクルまで、数多くの種類の自転車を手掛けています。
今回はその中でも、特に女性に評判の良いミニベロ7を取り上げてみます。
LADYという女性モデルもあるシリーズで、価格も手ごろなので人気なのですが、その秘密を探ってみたいと思います。
ビアンキはどんなブランド?
まず、ミニベロ7の話をする前にビアンキについて、簡単に触れておきましょう。
ビアンキは1885年イタリアで設立されており、現存する中では世界最古の自転車メーカーです。
鮮やかな水色である「チェレステカラー」をフレームのメインカラーとしてはもちろん、どんなカラーであっても、必ず挿し色として使用します。
プロのロードレースでもツール・ド・フランスで総合優勝3回の経験があるなど、華々しい成績を収めています。
アルミフレームのロードバイクにおいては、今のロードの基礎とも言える、大口径パイプを開発したメーカーでもあります。
また、MTBにも力を注いでおり、オリンピックの金メダリストを輩出しています。
近年はクロスカントリーバイクに力を入れており、チームも持っています。
今回ご紹介するミニベロシリーズは、伝統的なビアンキの中にあってはオシャレを意識したような作りとされ、昔からのビアンキファンからは良くない評判も立っているようです。
個人的には、歴史を感じさせる良い車体だと思います。
ビアンキのミニベロシリーズの評判
では、ミニベロシリーズをご紹介していきますが、ミニベロ車の定義を簡単におさらいしておきましょう。
ミニベロは小径車とも呼ばれるように、タイヤのサイズが小さい自転車のことです。
ビアンキのミニベロは20インチサイズですが、それ以下の物もあります。
ママチャリのようなシティサイクル寄りの車種から、スポーツ自転車の体を成している物まで様々あります。
車種によって、ハンドル形状や搭載されているコンポーネントなども違ってくるので、比較的自由度の高い車種と言えます。
さすがにタイヤ径が小さいので長距離向きではありませんが、小回りが利いたり、漕ぎ出しの軽さは抜群なので街乗りならば、大いに性能を発揮してくれます。
ビアンキのミニベロシリーズは、現在3種類の展開となっています。
ドロップハンドルにカンパのコンポ、ブルックスのシートなどを合わせた贅沢なスペックになっている、『ミニベロ10』。
ドロップハンドルとブルホーンハンドルモデルがあり、シマノ・クラリスを搭載した『ミニベロ8』。
そして今回の主役である『ミニベロ7』は、フラットバーハンドルのエントリーモデルになります。
7には、フレームサイズ39の女性用モデル『LADY』もあります。
また、アルミフレームのミニベロ車である『PISA』シリーズも評判が良いです。
ビアンキ・ミニベロ7のスペック
では、ビアンキのミニベロ7のスぺックを確認していきましょう。
まず、フレームの素材はハイテンを使用しています。
鋼の一種と思ってもらって良いですが、ミニベロの『8』と『10』はクロモリを使用していますので、少しコストカットされています。
しかし、すっきりした細身のチューブだったり、フレームの耐久性は上位モデル譲りです。
フラットバーハンドルに少し太めのタイヤを装備していますので、スポーツ自転車のデビューとしては、快適な乗り心地だと思います。
しかも、Vブレーキを装備しているので、街乗りとしては心強いですね。
フロントは1速ですが46Tとミニベロにしては、やや重めのギアです。
リアも11Tから使用できるので、結構スピードも期待できますし、軽い方が28Tまであるので、坂道も快適です。
街乗り車らしく、泥除けとスタンドが標準装備されていますので、通勤・通学、ちょっとしたサイクリングなら最適だと思います。
また、スペックは同じですが、サイズ39の『LADY』も評判になっています。
トップチューブが斜め下に向かって伸びているので、スカートを履いたままでも跨ぎやすくなっています。
2016年より、ミニベロ7のサイズが少し大きくなったので、女性には『LADY』の存在が嬉しいところです。
ミニベロ8もおすすめ
ミニベロ7のスペックを見ると、ママチャリからの乗り換えであれば、十分に満足できるものです。
しかし、価格が6万円台であり装備はそれなりなので、もう少し上のレベルを求める人もいると思います。
そこでおすすめしたいのが、ミニベロシリーズのセカンドモデルである『8』です。
本来であれば、評判も上々のハイエンドモデルの『10』をおすすめしたいのですが、個人的にはコンポがカンパの最低グレードのヴェローチェで、価格16万円は少しもったいない気がします。
ビアンキにこだわらないのであれば、他メーカーにもっとミニベロらしいミニベロがあります。
この価格でドロハン車に乗りたいのであれば、ロードバイクで良いと思いますので、今回はあえて『8』の方をおすすめします。
『7』との大きな違いは、ドロップハンドルと変速がフロント2速・リア8速の16速になる点です。
10万円を切る価格なので、ロードバイクのエントリーモデルとして考えても良いですし、もちろん根っこはミニベロですから、用途が広がるお得な1台です。
特におすすめしたいカラーがCeleste Classico(チェレステ・クラシコ)で、細身のクロモリフレームに素朴で淡いチェレステカラーが凄くおしゃれです。
ビアンキ・ミニベロ7のライバルの評判は?①
では、ここではビアンキ以外のメーカーのミニベロも見ておきましょう。
ミニベロ7と比較していただくために、各メーカーのエントリーモデルの中でも評判の良い物をご紹介します。
【GIOS(ジオス):ミニベロ MIGNON(ミグノン)】
参考価格:¥63,000
まず、ビアンキと同じイタリアのメーカーである、ジオスのミニベロです。
価格からもスペックからも、実に『ミニベロ7』によく似ています。
同じ国のメーカー同士ということで、お互いに意識しているのかと思えるほどで、正にライバルという位置付けです。
『ミニベロ7』がリア7速に対して、こちらは8速ですが、同じ11-28Tなので、甲乙つけがたいところです。
サイズが47・51の2サイズなので、女性の方には少し大きいですね。
また、トップチューブがミニベロ7よりも少し短めなので、よりアップライドな姿勢で乗りたい方は、ミグノンを選んでも良いと思います。
ビアンキのチェレステカラー同様にジオスはブルーが有名なので、カラーはもちろんジオスブルーがおすすめです。
ビアンキ・ミニベロ7のライバルの評判は?②
アメリカで40年の歴史を持つKHSはMTBで有名なメーカーですが、日本参入時は折り畳み式のフォールディングバイクが評判となりました。
日本に折り畳み式自転車を広めた一番の功労者と言っても良く、独創的なラインナップも目を引きます。
そんなKHSのミニベロは、やはり折り畳み式をおすすめしたいと思います。
【KHS(ケイエイチエス):F-20T】
参考価格:¥70,000
ミニベロは長距離向きではないため、例えば、旅行などに行くときには、自分の自転車を持っていく輪行をしたいものです。
その点で、折り畳み式は非常に便利です。
ビアンキの『ミニベロ7』と比べ、MTB並みの太いタイヤを装着していますので、安定感は十分ですし、多少の悪路ならビクともしないでしょう。
マイクロシフトというメーカーの変速機を使用しているので、若干コストカットが見える車種ですが、シマノ製にこだわりがなければ、性能に大きな差は感じられないと思いますので、心配ないです。
ミニベロの性能は向上していますね
ミニベロというと、昔は「スピードが出ない」イメージがあったのですが、今のミニベロはスポーツ自転車に寄ってきているので、走行性能が上がっているなと感じました。
おしゃれな自転車であることに変わりはありませんが、実用的な車種として選択肢に入れても、十分活躍してくれそうです。