自転車初心者の多くは、完成車を購入される方がほとんどだと思います。
乗り慣れてくると、他の自転車が気になったりしませんか?
そこでおすすめなのが、自転車のカスタマイズです。
その中でも、所要時間も短時間、コストもやり方次第では抑えることが出来る方法が、シートポストの交換です。
併せて、誰でも簡単に出来るシートポストのメンテナンス方法グリスアップもご紹介します。
初心者にも簡単!シートポスト交換やメンテナンスのすすめ
シートポストの交換やメンテナンスが簡単なのは、比較的取り外しが簡単だからです。
クイックリリースやシートクランプを緩めて引きぬくだけで完了します。
購入して1度もシートポストを抜いたことがないという方は、是非この機会に一度引きぬいて、汚れや腐食がないか確認して下さい。
メンテナンス方法は、シートポストの汚れを落とし、薄くグリスを塗っておくだけで完了します。
よく、長年乗り続けたママチャリのシートポストが動かなくなるのは、中で錆てしまい、フレームに固着してしまっているからです。
大切な自転車がそうならない為にも、グリスを薄く塗っておくだけで、シートポストがフレームに固着してしまうといったことを防ぐことが出来ます。
もし、シートポストを交換する人は、引きぬいてから、シートポストの形状や直径を確認が必要です。
シートポストの形状には、円形と楕円、2種類が一般的です。
形状の確認が出来たら、直径のサイズを測ります。
直径も27.2センチと31.8センチの2種類が一般的です。
ご自身のフレームがどのタイプかを確認してから部品を購入しましょう。
シートポスト交換で軽量化?!
シートポストやサドルを交換するだけでも、自転車をかなり軽量化することが出来ます。
完成車についてるアルミのシートポストの場合、320グラム~350グラム前後と、300グラム台がほとんどです。
市場に多く出回っている一般的なカーボンのシートポストは、重さ200グラム~250グラムと言われています。
もし、現在のシートポストが300グラムのアルミの場合、それを200グラムのカーボンに替えるだけで100グラムの軽量化につながるのです。
ヒルクライムの場合、この100グラムが足への負担に大きな差を生み出します。
自転車の軽量化で1番注目されるのはフレームですが、フレームを交換しようと思うと、なかなか自力では難しいですよね。
部品代や工賃も金額も気になるところです。
しかし、シートポストの交換だけだと、自分で手軽に出来るのが、最大の魅力と言えます。
シートポストを交換する際、一緒にサドルも替えると更なる軽量化に繋がります。
サドルの交換は、お尻の接地面積がより広いものを選ぶと、痛さを軽減することが出来るので、グラムより、形状を重視することがポイントです。
いずれも、有名メーカーの物だと高額ですが、ノンブランドの製品だと、まだ手が出せる価格のものが出回っています。
シートポストを取り換える際には、グリスアップしておくことを忘れないようご注意ください。
シートポスト交換時やグリスアップの注意点
シートポストのグリスアップ最大の目的は、フレームとシートポストの固着を防ぐことと、シートポストの劣化を防ぐことです。
シートポストを抜く際の一番の注意点はマーキングしておくことと言えます。
自転車ショップで購入時、股下にあったサドル位置をミリ単位で測って決めてもらっていると思うので、それを自分で調整するのは大変です。
引きぬく前に、テープなどで印を付けておくと、戻す時に間違いありません。
印を付けておくことで、知らず知らずの内にシートポストが沈んでいた場合に気付くことが出来ます。
また、グリスは、ごく薄く塗り伸ばすだけで大丈夫です。
そして、クリックリリースやクランプの所には塗らないようにしましょう。
ここにグリスを塗ってしまうと、滑ってしまうので、サドルが動いてしまいます。
シートポストを交換する時だけでなく、年に1度はシートポストを抜いて、グリスアップメンテをするのがおすすめです。
カーボン製品のグリスアップの注意点
カーボンのシートポストに交換する場合や、カーボン素材に絡む場合のグリスは、カーボン専用の物がおすすめです。
アルミフレームにカーボンのシートポストの場合や、カーボンフレームにカーボンのシートポストの場合にも同じことが言えます。
カーボンは、ねじで締めすぎると割れる恐れがありますが、ゆるすぎるとシートが動いてズレてしまいます。
カーボンにグリスは必要ないという説もありますが、高価なものだからこそ、ストレスなくキッチリとメンテナンスを心掛けたいものです。
ポジショニングにも大きな影響をもたらすデリケートなシートポストだからこそ、専用の商品を使用して、密着度を高めて下さい。
一般的な商品として「モトレックカーボングリス」や「フィニッシュラインファイバーグリップ」が人気です。
グリスアップで簡単メンテナンス
シートポストの交換やメンテナンスの為に購入したグリス。
せっかくなんで、グリスを使って自転車全体のメンテナンスにも使いましょう。
グリスアップすると、部品の腐食を防いでくれます。
また、摩擦の低減にもつながります。
では、他にどんな所にグリスを使用することが出来るのでしょうか?
1番のおすすめは、自転車全てのねじ山にグリスを塗ることです。
ねじは外にむきだしになっているので、空気や水により触れる機会が多く、酸化しやすいのです。
ねじ山が酸化し腐食してしまうと、肝心な時に調整や取り外しが出来ない恐れが出てきます。
そうならない為にも、ねじ山にあらかじめグリスを薄く塗っておくことで、いつまでも綺麗なねじ山を保つことが出来ます。
また、簡単なメンテとはいきませんが、やはりグリスと言ったら、ボトムブラケットやハブです。
グリスは持ちが良く、摩擦抵抗を和らげてくれます。
自転車の整備に興味が出てきたらこのボトムブラケットやハブに手を出してみるのも面白いです。
オイルとグリスの違い
メンテナンス用品の中で、グリスの他にオイルがあります。
このグリスとオイルの違いは何なんでしょうか。
摩擦を低減させるという意味では、オイルも潤滑するために用いる事があるので、同様の使用方法と考えがちですが、使用箇所が異なります。
この2つの決定的な違は、オイルはサラサラで、グリスはベタベタということです。
グリスはベタベタなので、埃や砂などの汚れが付きやすいのが欠点です。
そのため、露出したところに多くグリスを塗るのは避けましょう。
逆にシートポストの交換やメンテで使用するような、内側の部品の使用には優れた効果を発揮します。
また、潤滑するという意味で、代表的にはチェーンがあります。
しかし、チェーンは外に露出しており、地面との距離も近いため、水分や砂、空気に触れやすく、汚れ付きやすい箇所です。
そういった箇所には、グリスではなく、オイルを使用しましょう。
また、グリスを塗るようなところには、オイルを塗らないように注意してください。
グリスが流れてしまうことがあり、潤滑性能を落としてしまいます。
最悪の場合、故障の原因にもなりますので、十分に注意しましょう。
サドルの適正な高さを維持しよう
自転車を快適に乗る上で、ポジショニングは重要です。
ポジショニングに重要なものの1つがサドルの高さと言われてます。
シートポストの高さは一般的には、股下の長さ×0.885です。
自転車を購入する際は、自転車屋さんがキッチリと計測してくれるので問題ありません。
しかし、メンテナンスやシートポストの交換などで、適正な位置が分からなくなったら、購入した自転車屋さんで再調整してもらうのがおすすめです。
サドルの高さは、ペダリングだけでなく、腹筋や背筋にも大きな影響力を及ぼします。
正しい姿勢だと、サドルだけでなく、ペダルやハンドルにも負荷が均等に分散され、お尻の痛さの軽減にもつながるのです。
目立たない存在のシートポストに注目し、メンテナンスを心掛けて下さい。