市販で購入しやすい金額で手に入るママチャリですが、bbやクランクを交換することで、自転車としての性能が上がり、乗りやすく、またデザイン的にも格好良い自転車へと変身します。
女性用に造られたママチャリを、少し手を加えることで、男性でも乗りこなせる立派な改造自転車となるのです。
ここでは、改造することのメリットと、その方法を紹介していきます。
ママチャリのbbを交換するメリットを考えてみる!
ママチャリは、本来、重心が低く設計されています。
それは、買い物を重視した自転車として、安定性を高めるためですが、その一方で、重たい、疲れるという声も聞かれます。
ママチャリのbbを交換することで、この重たい、疲れやすいというデメリットを解消することができます。
ママチャリに使われているbbは、主としてカップ&コーン式と呼ばれるものですが、安価で分解することができます。
このカップ&コーン式のbbは、消耗が激しいと1年から2年で駄目になってしまうことが多く、自転車店で修理を行う際には、カートリッジ式に交換されるのがほとんどです。
このように、ママチャリのbbを交換することで、騒動系トラブルが激減すると判明しています。
bbを交換すると同時に、クランクも交換することになりますが、クランクは乗る人の身長なども考慮の上、選択すると良いでしょう。
何故なら、クランクは、自分の足の長さにあっていないものを使うと、膝を痛めてしまう可能性があるからです。
このクランクとbbを調和良くセッティングすることで、回転性能が上がり、ペダルが漕ぎやすくなるのです。
ママチャリが軽く、そして、耐久性もあるとなると、それだけで、bbを交換するメリットは十分に感じられますね。
ママチャリのbbを交換する時に注意するべきことは?
実際にママチャリのbbを交換する決心をしたら、まずはしっかりと情報を集めましょう。
bbには、いくつかの種類があります。
大きくわけると、カップ&コーン式と、カートリッジ式のものです。
カップ&コーン式は、シャフトとベアリングを切り離すことができるもので、カートリッジ式は、シャフトとベアリングが一体化しているものです。
そのほかに、ホローテックといって、ベアリングがシャフトを覆い隠しているタイプのbbがあり、これは、クランクが専用のものでなければなりません。
カップ&コーン式とカートリッジ式は、市販で約1000円程度で購入できるものですが、最も剛性の高いホローテックは専用クランクが高額なため、bbも倍以上の金額になります。
せっかく安い価格帯のママチャリのbbを交換するのであれば、負担が高額になるのは避けたいですね。
bbはサイズ、種類も豊富ですが、グレードが低いとされる製品は、樹脂で作られており、割れやすいといわれています。
そのため、アルミでできているものの方が剛性があり、おすすめです。
ただし、クランクとの互換性を重視して選ぶ必要がありますね。
互換性がない場合には、嵌合精度に異常が出たり、クランクの嵌合部分が変形するなどの不都合が起こるからです。
また、チューンライン寸法が狂ったりすることもあります。
bbやクランクを選ぶ時は慎重にならなければいけませんね。
ママチャリのbbの交換!取り外し方は?
パーツに関しての情報を十分に収集できたら、ママチャリのbbの交換を行っていきましょう。
しかし、bbを外す前に、クランクの取り外し作業が必要になってきます。
まずはクランクの根本についているキャップを外します。
そのために必要な工具が、アーレンキー、もしくはペグスパナです。
ここで使用する工具は、キャップの形状によって、選択していきます。
また、bbのタイプが同一あっても、キャップの形状が異なる場合もありますので、しっかりキャップの形状にあった工具を使いましょう。
工具選びが済み、キャップを外したら、「コッタレス抜き」という工具を使ってクランクを外していきます。
それでは取り外しの工程をご説明していきます。
左クランクについているキャップを外します。
すると、ナットが出てきますので、コッタレス抜きでそのナットを取り外します。
そして、右のクランクのキャップとナットも取り外します。
これでクランクとbbを切り離しが完了です。
次にbbをフレームから切り離します。
ここで使用する工具は、カップ&コーン式の場合は「フックレンチ」と「モンキーレンチ」です。
クランクを外したら、フックレンチをかけ、反時計方向に回します。
すると、bbに付いているロックリングが取り外せます。
次にモンキーレンチを使い、左側からbbに引っかけ、回して取り外します。
これでbbの取り外しも完了です。
また、このようにクランクを外して、bbを外すことが一般的ですが、bbが固着している場合がたまにあります。
この場合はモンキーレンチで、右回し、左回しと交互に叩いて外さなければなりません。
それでも緩まない時は、CRC556を吹き付けて、時間をおいて外す必要があります。
bbとクランクが無事に外せたら、交換するbbとクランクを取り付けていきます。
ママチャリに新しいbbを取り付けて、交換終了!
ママチャリの古いbbとクランクを外したら、新しいものを取り付けて、交換終了となります。
新しく取り付けるbbは、綺麗に拭いておき、ネジの部分に薄くグリスを塗ります。
このグリスは回転を円滑にするために使われる潤滑剤で、特に新しいbbを取り付ける場合には、必ず必要となります。
取り外した時とは反対に回して、bbを取り付けましょう。
次に、クランクを取り付けますが、クランクシャフトにもグリスを塗っておかなければなりません。
クランクの取り付け方も、基本的に外した時の逆の手順をたどっていけば良いのです。
このクランクの中央の割れ部分がシャウトの穴と重なるようにすることがポイントになります。
この時の締め具合が難しいとされていますが、取り外す時と同じ程度に締めていけば良いでしょう。
そして、向きに注意をしながら、2本のボルトを締めます。
左右均等に少しずつ、締めていくように心がけましょう。
これで、クランクが取り付けられ、ママチャリのbbの交換は完了となります。
bbとクランクは自転車の重要部分となので、締め具合が弱かったりすると、大きな事故を招く原因にもなりかねません。
交換が終わったら、ペダルがスムーズに回転するかどうか、異音がしないかどうかなどのチェックをしましょう。
何か不自然な動きが見られたら、もう一度、ばらしてやり直す必要があります。
ママチャリのbbを交換!おすすめの製品を探そう!
bbで有名なのが、シマノのbbです。
シマノは、bbだけでなく、コンポーネントといって、変速機に関するパーツを製造している国産メーカーです。
シマノの製品は、有名なだけあり、性能面でとても優れています。
bbに関しては、回転性能が優れており、また、耐久性が良いことで知られています。
通常、毎日のように使用している自転車であれば、半年に一度くらいの頻度で分解して、グリスアップなどのメンテナンスを行わなければ、なかなか回転性能が落ちてしまうといわれています。
それが、シマノのbbであれば、性能が良いですし、耐久性も良いのである程度の期間であれば持ってくれます。。
ママチャリのbbにシマノのbbを交換するなら「BB-UN26」になります。
こちらは、1300円ほどで購入できます。
しかし、メンテナンスをしないように考えて作られているわけではないので、定期的にメンテナンスをしなくてはいけないのは確かです。
ママチャリのbbを交換して実感したこと
ママチャリのbbを実際に交換してみると、その効果は驚くほどものがあります。
まずは、明らかにクランクの回転が軽くなることです。
感覚的には、平地や登坂でギアが軽くなったと思うほど、負荷がなくなった感じです。
ママチャリがもともとは重たい感覚が強いので、この軽さは衝撃です。
また、ケイデンスとは、自転車での一分間のクランクの回転数のことですが、クランクが軽くなるため、ケイデンスが上がります。
高ケイデンスを維持できると、足がスムーズに回り、快適に走ることができます。
登坂などでは特に顕著で、疲労感が減ることを実感するでしょう。
ママチャリのbbの交換は、自動車の「低燃費オイル」の効果と似ているかもしれません。
フリクション低減で低燃費。
ペダリングの省エネに効果があるので、長距離や、荷物を積んでの走行でも体力の消耗や、疲労感が軽減できるでしょう。
ただし、ママチャリのbbを交換する時には、クランクとの互換性が大切です。
使用したいbbがあっても使用できないことがあります。
しっかり調べてからbbの交換をしましょう。
ママチャリのbbの交換で、快適な走りを手に入れる!
ママチャリは子供を乗せたり、買い物をする時に使う自転車としては便利なものですが、何しろ、重たい、という感想を持っている人がほとんどでしょう。
しかし、ママチャリのbbとクランクを交換するだけで、軽く、耐久性のある自転車へと生まれ変わります。
パーツはネット購入できますので、安く手に入れることができます。
ただし、安全面を考えると自転車屋さんに相談して、購入するのが良いですね。
自分流にカスタマイズして、快適な走りを手に入れませんか?