fsaは公式ホームページでも日本語に対応していないということもあって、日本ではあまり有名なメーカーではないかもしれません。
しかし、台湾やヨーロッパなど外国では有名な企業です。
レースシーンでも使用されるクランクやハンドルを製作販売しており、値段を安くしたものでは完成車によく使われており、安いクランクとしてはveroがあります。
fsaクランクのグレード
fsaのクランクには、グレードがあります。
グレードは、値段から判断できるでしょう。
具体的には、K-FORCE、SL-K、GOSSAMER、OMEGA、TEMPO、veroという順番になっています。
つまり、veroは最低グレードのクランクになります。
そのため、完成車の値段を抑えたい場合に積極的に採用されるクランクになっています。
fsaのクランクは、完成車の値段を抑えるためにGOSSAMERがよく使われています。
しかし、公式サイトによるとGOSSAMERは185ユーロで、veroは77ユーロなので、veroのほうがクランクの価格が半分以下になります。
そのため、veroのほうか価格を抑えられるわけで、完成車の値段を大きく抑えたいときにveroはよく使われています。
そんなveroの性能は、価格相応となります。
良いクランクに比べると変速性能が高くなく、良いクランクを使ってきた人からしてみれば変速するときにチャキチャキと音がすることが気になるかもしれません。
また、剛性も少なく体重が重い人がダンシングなどしてクランクに高い負荷をかけると、たわんでクランクとフレームが接触することもあります。
fsaクランクのveroを交換するにはBB規格を確認!
fsaのveroの性能が気になった場合は交換しましょう。
そして、クランクを交換するのに確認しなければならないのがBB規格です。
BBの規格にはいくつかあって、それぞれの規格に互換性がないため、BBごと交換をするなら現在のフレームに合った規格でないと新しいクランクを付けることができません。
veroのBB規格は、JIS規格(BSA規格)となります。
JIS規格の場合は、シェル幅が68mmになっています。
つまり、クランクを装着するフレーム部分の幅が68mmになっているというわけです。
しかし、JIS規格(BSA規格)以外でもシェル幅が68mmになっている規格があります。
BB30とPF30のシェル幅も68mmなのです。
規格の違いを確認するには、さらにクランク軸の直径を確認しましょう。
クランク軸の直径はクランクを分解しないと分からないので、分解してから確認することになります。
JIS規格(BSA規格)だとクランク軸の直径が24mmで、BB30とPF30はその名前のとおり30mmとなります。
fsaのveroの規格が分からなくなったとしたら、シェル幅とクランク軸の直径を測定してみてください。
シェル幅が68mmでクランク軸の直径が24mmであることから、JIS規格であることが分かるでしょう。
fsaのveroを交換するならBB規格に注意!
fsaのveroのBB規格は、JIS規格(BSA規格)です。
そのため、新しいクランクにするため、BBも交換するのであれば、JIS規格に合ったもの(BB)を選択してください。
それ以外の規格のクランクは、装着することができません。
BBを扱っているトライピークなどのメーカーのBB30規格のもの(BB)は、規格が異なるので装着することができないということです。
そして、同じfsaのクランクだったとしても、トライピークなどと同じくBB30に合ったクランクがあります。
逆にBB30の規格のもの(BB)にアダプターを付けることで、24mmのクランクを使用することはできますが、今回は24mmのfsaのveroを使用しているロードバイクなので、この対象にはなりません。
ここで国産のシマノのクランクともなりますと、各サイズのBBを扱っています。
シマノのクランクは、JIS規格に沿うものが主流です。
そのため、veroから交換することを考えるなら、シマノのクランクに交換することを考えると良いでしょう。
また、fsaのveroからシマノへ交換する際に使用するグレードは、105を選ぶ方が多いです。
fsaクランクのveroを交換するならBB交換もした方がいい!
fsaのクランクのveroを他のクランクに交換するためには、BBの規格が大切でした。
適したBB規格でないとクランクが入らないことがあるからなのです。
また、veroのクランクだけ交換しようと考える方もいるでしょう。
しかし、クランクだけでは交換ではなく、BBの交換も一緒にした方が良いです。
シマノのBBは、veroのBBよりも剛性が得られます。
そのため、シマノのクランクの性能を引き出すことを考えるなら、BBも交換するのが良いでしょう。
BBの交換もしてシマノのクランクを取り付けることができれば、クランク周りのパーツを最大限に引き出す事ができます。
また、BBも交換を考えていたほうがクランクのグレードの選択肢の幅も広がることになるので、クランクの交換と一緒にBBの交換も考えておきましょう。
fsaクランクのveroの交換に必要になる工具は2つ
fsaのクランクのveroを取り外すには工具が2つ必要になります。
1つはコッタレス抜きです。
シティサイクルのクランクを抜くのに使うものです。
veroの場合は、最初にクランクの軸を止めているボルトをアーレンキーを使って外しましょう。
それからコッタレス抜きを挿して回していきましょう。
それでクランクが外れます。
クランクが外れるとBBにアクセスできるようになります。
それを外すのにBB外しという工具を使います。
BB外しをBBに挿してから緩めて外すだけです。
クランクとBBを外すことは、作業手順だけ考えると回して外すだけなのです。
ただし、右側が逆ネジになっていることに注意してください。
つまり、右側は左に回すと締まってしまうので、緩めるのであれば右に回してください。
それは普通に使われている正ネジとは、逆方向なので要注意です。
力を込めても緩む気配がないのなら、方向を確認してみてください。
右側は逆ネジで、右に回すことで緩むことを再確認しましょう。
veroからシマノのクランクに変える
fsaのveroからシマノのクランクに交換するにあたって、おすすめのクランクというのはありません。
基本的には好みに合わせて良いと思います。
性能はもちろんですが、形状や色の好みがあるでしょう。
それでもカスタマイズの方向性があって、その一つにコンポーネントを合わせるというのがあります。
fsaのveroは完成車の価格を抑えるために装着されていることが多いだけで、クランク以外のパーツは普通のグレードであることも多いです。
たとえば、コンポーネントがシマノの105であることも少なくありません。
そういった場合はクランクをveroから105にするというのも手です。
veroはグレードの低いクランクですが、105はスポーツグレードとして十分な性能を持っているのでレベルアップすることになるでしょう。
また、105以外でも、veroのグレードが低いこともあるので、シマノのクランクに変えることで走行の違いを実感できるくらいのレベルアップすることになるはずです。
変速性能が向上して変速時の雑音が少なくなるでしょうし、体重が重い人はペダルを踏み込んだときの剛性の違いを感じられるでしょう。
また、クランクの精度も向上するので、走行中にチェーンが接触していたなんてことも解決できるはずです。
veroは入門用クランク
自転車のカスタマイズとしてはタイヤを変えることで大きな影響があると言われています。
それというのも安価なタイヤが使われているからです。
タイヤが安価なのは完成車の価格を抑えるためで、それはveroも変わりません。
そのためveroから他のクランクに変更することも大きな効果が現れるでしょう。
実感できるくらいには走行感が変わるはずです。
もしかしたら、ペダルが軽くなったと思えるくらいに変わるので、veroから他のクランクにすることも考えて良いと思います。