ピストバイクを購入したら、トリックは覚えておきたいですよね。
今回は、初心者がまずは覚えておきたいトリックのコツと、そのギア比についてご紹介していきます。
ぜひトリックに挑戦してみてください!!
そもそもピストバイクにはどんな特徴があるの?
ピストとは、トラックレースに使用される競技用自転車のことで、見た目や構造などはロードバイクに似ていますが別物です。
ピストには、シングルスピードと呼ばれるように変速のない単速ギアと、ペダルを逆に回せばタイヤが逆に回転してパックできる固定ギア、の2つの特徴があります。
シングルスピード自体は安価なシティサイクルやBMXやビーチクルーザーも同様なので珍しくありませんが、固定ギアのほうは坂道で足を止めることができないので普通は見かけることが少ない仕様でしょう。
そんな固定ギアですが、ピストの乗り味に大きく影響しています。
ペダルを踏んだ力がそのまま車輪に伝わるダイレクトな走行感覚は独特なもので、ロードバイクでは味わえないものになっております。
操作性はBMXのトリックのような魅力を醸し出しています。
パーツは豊富で、色や種類がたくさんあり、カスタマイズを手軽に行えるのもピスト人気の要因になっています。
そして、スピードはかなり出ます。
ピストはトラック競技用の自転車なので、軽いギア比でも時速30kmから時速40kmくらいは出ます。
ピストのトリックに役立つギア比!ギア比ってなんのこと?
ピストは変速がなく単速ギアですが、ギア比は重要なものです。
ギア比というのは、ペダルを1回転させたときのリヤホイールの回転数のことです。
このことから、ギア比が3.0というのであれば、ペダル1回転でタイヤが3回転するという意味です。
しかし、実際にタイヤを回すことなくギアを見るだけでギア比を判断することができます。
その場合はギアの歯数を数えましょう。
チェーンリングの歯数をコグの歯数で除算すればギア比を求められます。
ギア比を多くした場合にどうなるのかというと、トップスピードが伸びます。
ペダル1回転でたくさんホイールが回るようになるということです。
欠点としては、ペダルが重たくなり、加速性能が低下してしまうことです。
ギア比を少なくした場合にどうなるのかと、ギア比を多くした場合とは反対に加速性能が向上し、トップスピードが落ちます。
ピストは、単速ギアなので走行中にギア比を変えることができません。
そのため、最初から使用目的を決めてギア比を決定することが重要です。
ギア比が2.0以下なら、パイクポロという競技に向いています。
ギア比が2.6以下なら、トリック向けになります。
ギア比が2.7は、街乗り用とトリック用の境界線になるでしょう。
ギア比が2.8以上になってくると、ピストらしく速度が出るようになります。
ピストのトリック、スキッドのギア比は?
ピストのトリックの1つにスキッドというものがあります。
回転しているペダルを無理に止めることでリアタイヤをロック、そして滑らせることをスキッドと言います。
俗にいうところのドリフトを行うことがスキッドです。
そして、スキッドは最初に覚えたいトリックです。
ドリフトというパフォーマンス的要因もありますが、ブレーキのテクニックにもなるからです。
そこで、スキッドを練習するのにおすすめのセッティングなのですが、ギア比は軽いほうが良いです。
後輪についている歯車(コグ)の歯数が多いと軽いギア比となります。
そして、身体を移動させて、重心は前方に寄せましょう。
つまり、ハンドル・ステムの側に身体を押し付けるようにします。
それから足を止めてペダルを固定し、タイヤをロックさせます。
重心を前方に寄せたことでリアタイヤが軽くなり、滑りやすくなっているはずです。
重心が前方に寄っていたほうがスキッドがやりやすくなるので、下り坂のほうが練習に向いているかもしれません。
極端な話になりますが、全体重を前に乗せるつもりで練習してみましょう。
それでも頭や背中を曲げて前かがみするのではなく背中は立てましょう。
前かがみになってしまうと確実に前のめりに転んでしまうので、背中は反るつもりで中腰になるのが良いです。
ピストのトリック、スタンディングのギア比!
ピストのトリックであるスタンディングは、その場で足を地面につけずに止まり続けるトリックです。
ピストのトリックの中でもスタンディングは重要なもので、スタンディングができないと他のトリックができないと言われています。
また、スタンディングができるようになると低速で走行できるようになるので信号待ちなどでトゥークリップをわざわざ外さなくても待てるようになるので、スタンディングは街乗りにも使える実用的なトリックです。
スタンディングを練習するのに適したギア比は、軽ければクイックで重ければ安定という傾向があるので、重めのほうがやりやすいかもしれません。
コツを掴むまでは2.6くらいが良いと思います。
サドルは、高すぎると体重がハンドル側に寄ってしまうので程よい高さにします。
タイヤは、太さによってギア比のようにクイックと安定を選択できます。
細いタイヤだとクイックで太いタイヤだと安定します。
そのため、練習には太めのタイヤがおすすめです。
前後とも28cから32cくらいが良いでしょう。
慣れれば細いタイヤでもスタンディングできるようになるでしょう。
ピストのトリックフロントアップ!ギア比は?
ピストでのトリックの1つであるフロントリフトは、フェラーリとも呼ばれますし他にも様々な呼び名があるトリックです。
フロントリフトは、スタンディングからフロントホイールを少し浮かせてから落とすという動作です。
走りながら行えばウイリーになります。
フロントリフトは止まりながら行うため、スタンディングを習得していることが絶対条件だと言えます。
フロントリフトを行うための動作としては、踏み込みは重心移動が大切になります。
後ろ足を踏み込みバックさせたときに、重心移動の力を利用してフロントを持ち上げます。
踏み込みと重心移動のタイミングは、練習していくうちに自然と合うようになるでしょう。
フロントリフトを練習するのであればギア比は軽いのがおすすめです。
ギア比が重すぎるとペダルを踏み込めなくなって練習になりません。
乗車しているときに前後のバランスが悪いとフロントを持ち上げたときに振れてバランスを取り難いので、それを改善するために後ろの足にトゥークリップをつけましょう。
前の足は恐怖心を失くすためにもトゥークリップをつけないのがおすすめです。
ギアを踏み込む力加減としては、踏み込みが強すぎると自転車がまくれ上がってしまいますし、踏み込みが弱すぎるとハンドルが浮かないので、ちょうど良い力加減を練習で掴みましょう。
ピストバイクでおすすめは!?
ピストには、単速ギアと固定ギアの魅力、そして走行したときのスピード、さらにはトリックまでありますが、ピストと聞くとブレーキの付いていない自転車だと思う人も多くいると思います。
しかし、実際は違います。
日本のお店で販売されているピストには、ブレーキがついているので安心してピストを始められます。
おすすめなのは、「LEADER BIKES」というアメリカのブランドです。
カルフォルニア州のサンディエゴに本拠地があって、1999年に発足した歴史の浅いブランドですが、独創的なアイデアとデザインでピスト界ではとても有名です。
ピストは元々トラックレース用の自転車ですが、LEADER BIKESは街乗りに特化したピストを多く開発しており、そのおかげで現在のピストブームが作られたといっても過言ではないでしょう。
ミュージシャンなどのアーティストから芸能人などの有名人までがLEADER BIKESのピストを愛用しています。
また、LEADER BIKESは「ストリート最速」を目指しているので、ギア比、軽量、エアロフレームなどスピードのための機能や技術を多く兼ね備えたピストを販売しているので素晴らしいスピードを発揮してくれることでしょう。
ピストバイクの魅力
ピストの特徴のひとつとして、固定ギアがあります。
そのため、踏み込みがダイレクトに伝わります。
これは、ロードバイクでは味わえない感覚です。
更に、ロードバイクに負けないスピードとbmxのトリック要素も交えた、魅力のある自転車といえます。