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ピナレロの名車「プリンス」が2019年モデルで復活

2018.11.9

イタリアのロードバイクメーカー「ピナレロ」は、ツール・ド・フランスをはじめとする世界のレースシーンを席巻、一流中の一流と言える存在です。

そんなピナレロのラインナップにおいて、発売されるたびに「名車」と言われる伝統的なモデル名が「プリンス」です。

今回はプリンスの歴史を振り返りつつ、待望の復活となった2019年モデルをご紹介します。

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2019年モデルで復活したプリンスは高性能なレースバイク

2018年夏に発表されたピナレロの2019年モデルの中でも、とくに注目度が高かったのが「プリンス」です。

通算5代目となる2019年モデルのプリンスシリーズは、「プリンスFX」と「プリンス」および「プリンスDISK」という3モデル展開となっています。

上位グレードであるプリンスFXは、ピナレロが「ハイエンドロードバイク」と位置づける、ロードレースやヒルクライムで勝利を目指す人のためのフレームです。

そして「プリンス」と「プリンスDISK」は、ロードレースからロングライドまで幅広く使用できる、オールラウンダーとされています。

プリンスシリーズのどのモデルを選んでも、アマチュアがロードレースに参戦するには、十分すぎる性能を実現しています。

ピナレロの歴史を彩る名車プリンスの歴史

ロードバイクの世界において、ひとつのモデル名が何代にも渡って使用されるケースは稀です。

ピナレロが2019年モデルで発表した「プリンス」は、通算で5代目となり、これは異例のことと言えるでしょう。

初代のプリンスが登場したのは1998年のこと。

当時のロードバイクはアルミフレームの全盛期だったのですが、プリンスはフレームのシートステーと呼ばれる部分をカーボンにした「カーボンバックフレーム」として登場しました。

2代目は2002年に登場した「プリンスSL」で、動物の前脚のような形状の「ONDAカーボンフォーク」が特徴でした。

3代目の「プリンス」が登場したのは2008年で、ついにフルカーボンフレームに生まれ変わります。

その後しばらくラインナップから姿を消し、2014年に「ドグマ65.1」と同じ形状でカーボン素材を変えたセカンドグレードとして、4代目の「プリンス」が発売されます。

そして2018年には、2019年モデルとして「プリンスFX」と「プリンス」、そして「プリンスDISK」が発表されました。

ピナレロ・プリンスはカーボンバックの先駆者だった

2019年モデルで5世代目となるプリンスの歴史の中でも、インパクトが大きかったのはやはり初代モデルです。

1990年代後半は、すでにフルカーボンフレームのロードバイクが登場していましたが、各メーカーとも試行錯誤を繰り返している時代で、まだまだアルミフレームの全盛期でした。

アルミという金属は清涼飲料の缶を見てもわかるとおり、柔らかい金属です。

しかし、フレームのチューブとして成形する際には、パイプを薄く、かつ径を太くすることで、軽くて剛性があるものにできるのが特徴です。

パイプの肉厚を細かくコントロールすることで、丈夫に作りたいところはパイプを厚くするといったことも可能になりました。

しかし、パイプ径を太くしたアルミフレームは「乗り心地が悪い」という弱点もあります。

そこでピナレロが考えたのは、後輪からの振動を和らげるために、シートステーだけをカーボンにする「カーボンバックフレーム」でした。

それが、初代プリンスです。

1998年、「カーボン樹脂は振動吸収性に優れている」という特性がありますが、カーボンだけで作られたフレームは、まだ主流になれていない時代のことです。

アルミの良さはそのままに、路面からの突き上げをカーボンで吸収するカーボンバックは、当時の選手のニーズに合致していました。

そして何より、初代プリンスはフレームの造形・溶接・塗装、そのすべてが美しかったのも話題となりました。

名だたるレースで大活躍したピナレロ・プリンス

登場当時としては極めて革新的だったカーボンバックを採用するとともに、ピナレロのロードバイクがもつ「美しさ」というイメージを決定づけることになった初代のプリンス。

しかし、ロードバイクは「走ってこそ」とも言えるでしょう。

初代プリンスおよび2代目のプリンスSLは、当時「ドイツテレコム」「バネスト」「ファッサボルトロ」という3つの強豪チームに供給され、揃ってツール・ド・フランスにも出場していました。

2000年のツール・ド・フランスで新人賞を獲得したフランシスコ・マンセボ(バネスト)や、2年後のツール・ド・フランスでやはり新人賞を獲得したイバン・バッソ(ファッサボルトロ)の走りは、多くの人の心を打ちました。

また、当時のファッサボルトロにはミケーレ・バルトリというスター選手がおり、プリンスSLに乗りワンデーレースで印象的な勝利を収めています。

そのレーシングスピリットは、2019年モデルにもしっかり受け継がれているのです。

プリンスとドグマF10の2019年モデルはどこが違う?

ピナレロを代表するロードバイクといえば、やはりフラッグシップモデルの「ドグマF10」です。

これは、5代目プリンスシリーズが登場した2019年モデルにおいても変わりはありません。

ドグマF10と新しいプリンスシリーズの一番の違いは、フレームに使用されているカーボンです。

ドグマF10には、日本の素材メーカー「東レ」が開発したカーボン「TORAYCA T1100G」が使われています。

一方、プリンスFXでは「TORAYCA T900 3K」、プリンスでは「T700 12K」が使われています。

カーボン素材のグレードとしては、ドグマF10に使われている「T1100G」が最高峰であり、プリンスFXとプリンスでは、ドグマF10よりは下のグレードが使われています。

しかし、下のグレードといっても目隠しをされて乗ったらおそらく判別できないくらい、いずれも軽量で高剛性なカーボンフレームとなっています。

また、新しいプリンスシリーズは、ドグマF10の形状を受け継ぎつつ、さらにエアロ性能を高めている点も見逃せません。

2019年モデルとして設計が新しい分だけ、エアロ性能はドグマF10を上回っているのです。

ピナレロ・プリンス2019年モデルはこんな人におすすめ

フラッグシップとしてドグマF10が存在し、ミドルグレードとしては従来モデルのガン(GAN)が、お求め安い価格でラインナップされています。

それでは、ドグマF10にも迫る2019年モデルのプリンスFXや、そのひとつ下のグレードに位置するプリンスおよびプリンスDISKは、どんな人に向いているでしょうか。

プリンスFXは、ずばり「ピナレロの最新ロードバイクに乗りたい人」、そして「当たり前の選択ではなく、少しひねりたい人」にぴったりです。

プリンスFXはカーボン素材のグレードこそドグマF10のひとつ下ですが、極めて軽量で高剛性、そして振動吸収性能にも優れています。

それでいてデザインやエアロ性能は、ドグマF10よりも進化しているのです。

また、フラッグシップであるドグマF10は、予算さえ許せば「当たり前」「鉄板」の選択です。

人と少し違った選択がしたいなら、プリンスFXは最適な1台となるでしょう。

そして、プリンスFXと同じ形状ながら比較的手が届きやすい価格を実現しているプリンスとプリンスDISKは、「限られた予算の中で性能も所有欲も満たしたい」という欲張りな人におすすめです。

新たな歴史をスタートさせたピナレロ・プリンス

5代目となったピナレロ・プリンスは、ロードバイク全体を見回しても、2019年モデルの中で有数の注目株であることは間違いありません。

常に最新のテクノロジーを追い求め、レースでも結果を出しているピナレロの自信作であり、走りも所有欲も満たす存在です。

試乗イベントなどで触れる機会があれば、ぜひその性能を体感してみてください。

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