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バーレーンメリダがツールドフランスで使用したバイク分析!

2018.10.17

2018年のツールドフランスは、7月7日から7月29日までの計21ステージで開催され、数多くの名勝負が繰り広げられました。

ヴィンツェンツォ・ニバリ選手率いるバーレーンメリダは、エースのニバリ選手の不運の落車によるリタイアにより、苦しい展開となりましたが、最後まで奮闘しました。

この記事では、そのバーレーンメリダが使用したロードバイクを紹介します。

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バーレーンメリダってどんなチーム?

はじめに、バーレーンメリダチームについて簡単にご紹介します。

バーレーンメリダは、2017年に発足した中東籍のUCIワールドツアーチームです。

その名の通り、チームのスポンサーはバーレーン王国の企業による共同出資団体です。

バーレーン王国は、ペルシャ湾に浮かぶバーレーン島を中心とした島々からなる国家です。

国土は非常に小さく、東京23区に伊豆大島を足したほどの面積しかありません。

しかし、石油関連の産業や、中東の金融センターとしての役割により、高い経済水準を誇ります。

そのような、バーレーン王国の経済力により、バーレーンメリダチームは、プロサイクリングチームの中でも指折りのリッチなチームです。

チームのエースは、イタリア人オールラウンダーの、ヴィンツェンツォ・ニバリ選手です。

チームの至上目的は、ツールドフランスに代表されるような、ビッグレースでの勝利です。

それを実現するために、ニバリ選手をバックアップする強力なアシスト選手をチームに迎ています。

そのため、バーレーンメリダは、プロトンの中でも最強格のチームとして君臨しています。

バーレーンメリダがツールドフランスで使用した主力バイク「REACTO TEAM-E」

では、バーレーンメリダが2018年のツールドフランスで使用したバイクをご紹介します。

チームのエースであるニバリ選手や、平坦なステージにおいては「REACTO TEAM-E」を使用しました。

「REACTO TEAM-E」は、メリダがラインナップするエアロロードバイクの、フラッグシップモデルです。

そのバイクに、フルクラムの「Speed 40T」というチューブラーホイールを合わせて使用しています。

メインコンポーネントは、シマノのデュラエースDI2ですが、クランクには「SRM」のパワーメーター付きのクランクが取り付けられています。

ニバリ選手のバイクには、ツールドフランスを含む、3大グランツールを制したことを表す、スペシャルペイントが施されています。

また、ニバリ選手の「REACTO TEAM-E」のサドルは、チームのスポンサーのプロロゴのサドルではなく、フィジークのサドルを、表皮を張り替えて使用しています。

さらに、ペイントの簡略化や、軽量チタン製クイックリリースの使用などにより、軽量化が突き詰められています。

ツールドフランスの石畳ステージ攻略のための「SCULTURA TEAM-E」

次に、石畳のステージや山岳ステージで使用された「SCULTURA TEAM-E」をご紹介します。

「SCULTURA TEAM-E」は、メリダの軽量オールラウンドモデル「SCULTURA」シリーズのフラッグシップモデルです。

コンポーネントやホイールなどのパーツは、先に述べた「REACTO TEAM-E」とほぼ同様です。

しかし、「REACTO TEAM-E」のボトルケージには、フルカーボンのLeggeroボトルケージが使用されているのに対し、「SCULTURA TEAM-E」にはより一般的な、Custom Race PLUSボトルケージが採用されています。

これは、石畳のステージ対策のひとつであると考えられます。

おそらく、フルカーボンのLeggeroボトルケージは、軽量な分、ボトルのホールド力や破損のリスクの大きさなどの面で、Custom Race PLUSボトルケージに劣るため、石畳のステージではCustom Race PLUSボトルケージが選ばれたのでしょう。

ちなみに、ツールドフランスを走るプロサイクリングチームが使用するロードバイクのフレームの価格は、それ単体で50万円以上するフレームも、めずらしくありません。

しかし、バーレーンメリダが使用する「REACTO TEAM-E」および「SCULTURA TEAM-E」は、フレーム単体で30万円前後と、フラッグシップモデルの中ではお手ごろな価格です。

バーレーンメリダが使用した新作TTバイク!「WARP TT」

バーレーンメリダが、ツールドフランスのタイムトライアルステージで使用したバイクが「WARP TT」です。

ホイールは、リアホイールにディスクホイールの「Speed 360T」を使用し、フロントホイールはメーカーロゴが廃されたチューブレスのエアロホイールを使用しています。

このロゴなしのホイールは、カンパニョーロの「BORA WTO 77」であるようです。

わざわざサポート外のホイールを使用する理由は、タイムトライアルにおいて負荷の大きいフロントタイヤに、転がり抵抗が少ないチューブレスタイヤを使用するためでしょう。

タイムトライアル用であるため、チェーンホイールのギアは58T-44Tと、非常に大きなギアを使用しています。

なお、クランクは通常のバイクと同じく「SRM」社製のクランクを使用しますが、「WARP TT」には、市販されていないアルミのクランクが取り付けられています。

なお、このTTバイクの日本での発売は、まだアナウンスはありません。

プロ支給品のスペシャルタイヤ!「COMPETITION PRO LTD」

バーレーンメリダがツールドフランスで使用するロードバイクには、コンチネンタルのチューブラータイヤが取り付けられています。

コンチネンタルのタイヤには、ブラックチリコンパウンドというテクノロジーが用いられています。

これにより、タイヤのゴム本来のしなやかさを保ちつつ、高いレベルの対磨耗性能を実現しています。

使用するタイヤは、通常のステージでは、「COMPETITION PRO LTD」というモデルです。

しかし、コンチネンタルから発売されているタイヤのカタログを見ても、「COMPETITION PRO LTD」はラインナップされていません。

これは、「COMPETITION PRO LTD」がプロ支給品であり、レースに合わせてメーカーが特別に生産しているからです。

市販品との大きな違いは、チューブにあります。

市販品に使用されるチューブは、扱いやすいブチルチューブですが、「COMPETITION PRO LTD」には、管理が難しい分、乗り心地に優れるラテックスチューブが使用されています。

今年のツールドフランスでディスクブレーキが「使われなかった」わけ

2018年のツールドフランスでバーレーンメリダが使用したバイクは、全てリムブレーキモデルでした。

制動力に優れるディスクブレーキの使用が認められ、なおかつ、「REACTO TEAM-E」「SCULTURA TEAM-E」の両モデルにディスクブレーキの用意があるにもかかわらず、なぜディスクブレーキを使用しなかったのでしょうか。

これは、チームのエースであるニバリ選手が、リムブレーキのロードバイクを使用するためです。

なぜなら、レース中にニバリ選手がパンクし、なおかつ即座に交換用のホイールが用意できない場合、チームメイトが自分のホイールを渡す必要があるからです。

ディスクブレーキとリムブレーキの間には、ホイールの互換性はないため、エースのニバリ選手のために、チーム全員がリムブレーキを使用する必要があるのです。

では、なぜニバリ選手はリムブレーキにこだわるのでしょうか。

その理由も、パンクした場合に迅速にホイール交換をするためです。

ディスクブレーキのホイールよりも、リムブレーキのホイールは扱い慣れている分、素早く交換ができます。

さらに、ニバリ選手が完全に孤立した状態でパンクした場合、ニュートラルサポートからホイールをもらいますが、その際、ディスクブレーキ対応のホイールが確実に用意されている保証がないからです。

こういった事情があり、プロ選手の間では、リムブレーキが支持されています。

チームのロードバイクに見えるチーム内の裏事情

今回の記事では、バーレーンメリダのロードバイクをご紹介しました。

このように、プロチームのロードバイクを見ると、チーム内の力関係や、場合によってはチームの財政事情などもうかがい知れます。

今後、プロのロードバイクを見る機会があったら、そういった面から見てみると、一層楽しめるかと思います。

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